DUGA

ミラクルナイト☆第34話

三学期も3月に入り、学校ではあまり大きな出来事は起こっていません。放課後、寧々は奈理子の様子を探るために、慎治と章太郎と一緒に隆の家に遊びに行きました。彼らは奈理子の帰宅を待っていましたが、まだ彼女は帰っていませんでした。

隆によると、奈理子のパンツは昨日はピンクと白の縞パンで、今日は白だと言います。しかし、寧々にとっては、ピンクパンツブラックナイトが現れたのは一昨日のことであり、あまり関心を持つべき情報ではありませんでした。さらに隆は、夜に奈理子がベッドの上で股に股を挟んでモゾモゾとしている様子を目撃したと寧々に話しました。

寧々は奈理子の様子を観察するよう隆に頼みましたが、部屋の中まで覗き込むようなことは求めませんでした。一人っ子である寧々は、兄弟がいるとプライバシーがあまり守られないことを痛感しました。彼女は少し嘆息しながら、兄弟がいるということは、自分の個人的な空間や時間に関しては制約があるのだろうと思いました。

この静かな兄弟の交流の場面は、家族の関係や個々のプライバシーの尊重といったテーマを浮かび上がらせています。寧々の心情や彼女が抱く兄弟に対する複雑な感情が、物語の中で描かれていくことでしょう。


奈理子の様子を探るために寧々は隆の家のリビングで、慎治と章太郎と一緒に楽しく三馬鹿のバカ話に付き合っていました。しかし、そんな中、ようやく奈理子が帰ってきたのです。奈理子がリビングに入ってくると、空気が一気に華やかになったように感じられました。奈理子は水都中学のセーラー服がよく似合っていました。寧々はあと1年ちょっとしたら、自分もこのセーラー服を着ることになるのだと思うと、心がときめきました。

奈理子はいつも通り寧々や慎治、章太郎に声をかけました。そして、奈理子はいつものようにいい匂いがしました。ミラクルナイトのときの奈理子は弱くて頼りない一面もあるけれど、普段の奈理子は寧々にとって理想の中学生のお姉さんで、可愛くて優しく思えました。

奈理子の様子には特段変化はありませんでした。いつもの奈理子でした。しかし、奈理子が話を終えて自分の部屋に行こうとしたとき、寧々は彼女のスカートから覗く白い太腿が、ピンクパンツブラックナイトと同じであるように見えました。やはり、ピンクパンツブラックナイトは奈理子なのか、寧々はまだはっきりとは分かりませんでした。

そうこうしているうちに、寧々は気づいたことがありました。奈理子は寧々や慎治、章太郎とは話をしているけれど、隆とはまったく話をしていないのです。奈理子は隆を見ようともしませんでした。寧々は思いました。きっと昨夜部屋を覗かれたことに怒っているんだなと。寧々はそんな様子を見て理解しました。

この場面は、家族の中での微妙な関係や、個々の感情の葛藤を描いています。寧々は奈理子に対しての好意と憧れを抱きつつも、彼女の謎めいた行動に戸惑いを感じています。一方、奈理子もまた自身のプライバシーを侵されたことに対する怒りや、弟である隆との関係について複雑な感情を抱いていることがうかがえます。これからの展開に注目です。


寧々は隆の家を後にし、帰る途中で奈理子の制服スカートから覗く太腿の光景が頭から離れませんでした。それはまさにピンクパンツブラックナイトと同じ太腿でした。奈理子は今日は白いパンツを履いていると隆から聞いていたので、もし奈理子がピンクパンツブラックナイトであるならば、もし白パンツブラックナイトが登場した場合、見分けるのが面倒になるでしょう。

寧々はふと疑問を抱きます。ドリームキャンディのドレスの下には5分丈のスパッツがあるのに、なぜミラクルナイトは生パンツなんだろうと。隆から奈理子のパンツの話を聞いてから、奈理子のパンツが気になって仕方ありませんでした。

そんな時、水都公園にいる寧々は町内放送でゲジゲジ男の出現が伝えられます。一方、奈理子も自宅でその町内放送を聞き、家を飛び出しました。周囲に人がいないことを確認し、アイマスクを掲げると、水色の光に包まれて奈理子はミラクルナイトに変身しました。

その光景を見ていたライムと糸井は、奈理子が今日のパンツが白いことを確認しました。ゲジゲジ男は猛毒使いで危険な敵です。ミラクルナイトには重い使命が掛かっています。糸井はライムに、奈理子を助けに行く必要があるのか尋ねます。しかし、ライムはドリームキャンディが付いているから大丈夫だろうと答えました。

この場面は、寧々の奈理子への疑問やパンツに対する興味、そして奈理子がミラクルナイトとして戦う決意を描いています。また、ライムと糸井の会話から、彼らの信頼と絆が感じられます。次なる戦いがどのように展開するのか、読者は続きを楽しみにすることでしょう。


ドリームキャンディは水都公園に駆けつけ、ゲジゲジ男との激しい戦いが始まりました。ゲジゲジ男はグロテスクな容姿で、背中には数えきれないほどの細長い腕が生えていました。ドリームキャンディはキャンディチェーンを振りかざして攻撃しましたが、ゲジゲジ男はその多数の腕で巧みにキャンディチェーンをかわしてしまいます。彼はまるでドリームキャンディを無視しており、ただひたすらミラクルナイトを呼び寄せていました。

そんな中、ドリームキャンディとゲジゲジ男の戦いを見守っていた人々からは歓声が上がりました。そして、待ち望んでいたかのようにミラクルナイトが現れました。ゲジゲジ男は迅速にミラクルナイトに襲いかかりますが、ミラクルナイトは水色の光を放ち、その攻撃に立ち向かいます。

しかし、ドリームキャンディはミラクルナイトが戦う姿に見惚れてしまいました。清純な白と水色のコスチュームに身を包んだミラクルナイトは、ミニスカートから伸びる美しい脚を持っていました。奈理子とは別の姿でありながら、彼女の勇敢な戦いぶりにドリームキャンディは感嘆の眼差しを向けます。

ミラクルナイトが動くたびにミニスカートが舞い上がる光景に、ドリームキャンディの視線はつい白いパンツと太腿に向かってしまいました。しかし、その一瞬の気を取り戻し、ドリームキャンディはゲジゲジ男に対してミラクルナイトは遠距離から攻撃する技を使うべきだと考えました。ゲジゲジ男にはクモ男の蜘蛛の糸のような遠距離から攻撃する技は無さそうに思えたのです。距離を取って戦い続ければミラクルナイトに危険はないはずだとドリームキャンディは思いました。

しかし、その時、ゲジゲジ男の複数の腕が鞭のように伸び、ミラクルナイトの四肢を巧妙に捕らえてしまいました。ミラクルナイトが捕らえられるまでの一連の流れは、緊迫感と驚きに満ちた戦闘の連続でした。ゲジゲジ男の腕がミラクルナイトを縛り上げ、彼女の自由な動きを奪ってしまったのです。

ミラクルナイトは捕らえられた状況にもかかわらず、決して諦めることはありませんでした。彼女の顔には執念と覚悟が宿り、闘志が輝いていました。一瞬の動揺を抱えながらも、ミラクルナイトは巧妙な戦略を考え、反撃の糸口を見つけようと必死に努力しました。

ゲジゲジ男は自身の優位性に満足し、得意げな表情を浮かべていました。彼はミラクルナイトの力を完全に抑え込んだと思い込んでいたのです。

しかし、ミラクルナイトは内なる闘志を燃やし、自身の力を振り絞ります。彼女は捕らえられた状態でも、精神的な強さと戦闘技術を駆使し、ゲジゲジ男の制圧からの脱出を試みました。

周囲の観客たちは息を飲み、ミラクルナイトの奮闘を見守りました。彼女が困難な状況から脱出するために奮闘する姿は、勇気と覚悟の象徴であり、人々の心に勇気と希望を与えました。

果たしてミラクルナイトはゲジゲジ男の捕縛から解放され、再び戦いを挑むことができるのでしょう


必死にもがき、ゲジゲジ男の無数の腕から逃れようとするミラクルナイトの闘志はまだ衰えていません。その様子にドリームキャンディは感銘を受け、ミラクルナイトを救うために立ち上がります。彼女はキャンディチェーンを振りかざし、ゲジゲジ男に立ち向かいますが、その攻撃は無数の腕に阻まれ、逆にドリームキャンディはゲジゲジ男の腕に弾き飛ばされてしまいました。

ゲジゲジ男はミラクルナイトを引き寄せ、彼女を捕らえようとしています。ミラクルナイトはは叫びます。

「イヤ!やめて!」

の叫びとともに、絶望と共にミラクルナイトの闘志が次第に萎えていくのをドリームキャンディは感じ取りました。ゲジゲジ男はミラクルナイトの匂いを嗅いでいるようにも思えました。奈理子を助けなければならない、とドリームキャンディは心に固く誓います。

決意を胸に、ドリームキャンディはゲジゲジ男の無数の腕を掻い潜り、ミラクルナイトを捕らえる腕をキャンディチェーンで叩き切りました。ゲジゲジ男は一瞬怯み、その隙にドリームキャンディは渾身のキャンディシャワーを放ちます。ゲジゲジ男の体が割れ、そこからゲジゲジ男が這い出してきます。彼は脱皮を遂げたのです。

素早く立ち去るゲジゲジ男の姿を目にしながら、ドリームキャンディはミラクルナイトに目を向けます。ミラクルナイトは両腕を抱え、震えながら座り込んでいました。彼女の姿はもはや怯える少女にしか見えませんでした。

しかし、ドリームキャンディは心に決意を抱きました。奈理子を守るという強い意志で心を満たし、固く誓いました。

(奈理子さん、私が守る。絶対に、絶対に奈理子さんを守る)

と。

その後、水都公園は平穏を取り戻しました。人々はか弱いミラクルナイトと勇敢なドリームキャンディの姿に感動し、彼女たちの存在を心に刻みました。

奈理子はミラクルナイトとしての役割を果たす一方で、奈理子としての自分自身を見つめ直す時を迎えます。彼女は自らの内なる弱さと恥辱を再確認し、未来の戦いに備える覚悟を持つことができるのでしょうか。

そして、寧々は奈理子の奮闘を目の当たりにし、自身も成長することを決意します。彼女はドリームキャンディとして勇敢に立ち向かうことを心に決めたのです。

この壮絶な戦いは、ミラクルナイトとドリームキャンディにとっての新たな出発点となりました。彼女たちは未来の戦いに向けて力強く前進し、絆と勇気をもって悪に立ち向かっていくのでした。

それぞれの運命の物語が次第に織りなされていく中で、彼女たちは新たな成長を遂げるのです。そして、彼女たちが立ち向かう困難な試練や出会う新たな仲間たちとの絆が、さらなるドラマを紡ぎ出していくことでしょう。

第35話へつづく)