ミラクルナイト☆第73話
陽射しの強い夏の日、水都幼稚園の広い庭園には、わくわくした表情の幼稚園児たちが集まっていた。彼らの目の前には、水都中学の体操着を着用した一人の少女が立っていた。それは、水都の絶対ヒロイン、奈理子だった。奈理子は、幼稚園の夏休み中の夏季保育のゲストとして水都幼稚園に招かれていたのだった。
「奈理子ちゃんだー!」
と、一人の園児が叫んだ。その声をきっかけに、歓声と拍手が広がる。
奈理子は照れくさい笑顔で手を振った。
「みんな、こんにちは!」
「ミラクルナイトになって!なって!」
と、元気いっぱいの少年が声を上げた。他の園児たちも、
「変身して!」
とリクエストを繰り返した。
奈理子は少し考えてから、にっこりと微笑んだ。
「わかったよ。でも、みんなが大きな声で『変身!』って言ってくれたら、変身するね!」
園児たちは一斉に
「変身!」
と大きな声で叫んだ。奈理子は深呼吸をして、輝く赤いアイマスクを取り出した。そして、水色の光に包まれると彼女の姿はミラクルナイトに変わった。
園児たちの目はキラキラと輝いていた。
「すごーい!」
「かっこいい!」
という声が聞こえてきた。
ミラクルナイトとしての奈理子は、少しだけポーズをとりながら園児たちに近づいていった。
「みんなもヒーローやヒロインになりたいの?」
「うん!」
と、一斉に園児たちが答えた。
「それなら、このポーズを一緒にやってみよう!」
と、ミラクルナイトがヒロインらしいポーズを指示し、園児たちも一生懸命に真似をした。
園庭には笑顔と楽しい声が溢れていた。この日、ミラクルナイトと園児たちの間には特別な絆が生まれたのだった。
幼稚園の庭には、ミラクルナイトと園児たちの楽しそうな声が響いていた。陽射しの中で、ミラクルナイトは子供たちと一緒に歌を歌ったり、ダンスを踊ったりしていた。
ところが、その幸せな時間は突然終わりを迎えた。空気に潮の匂いが混じり、子供たちの顔に驚きと恐怖が浮かんだ。影が一つ、そしてもう一つと庭を覆っていく。その影の中から、ホヤの怪人、ホヤ男が現れた。
「ミラクルナイト、お前の匂いに惹かれてきた!」
ホヤ男はニヤリと笑った。
「怖いよー」
と園児たちが恐怖でミラクルナイトの脚にしがみつく中、奈理子は
「大丈夫!お姉ちゃんが怪人をやっつけるからね」
と園児をなだめ、幼稚園の先生に園児たちの避難をお願いする。
ホヤ男は触手を広げ、ミラクルナイトに向かってきた。
「この触手で、お前のスカートを吸い取る!」
と、彼は触手でミラクルナイトのミニスカートを掴んで引っ張った。ミラクルナイトは一瞬のうちにバランスを崩し、ミニスカートが取り払われ、白地に水色のギンガムチェックのパンツが露わになった。
「な、何をするの!」
と、ミラクルナイトが叫ぶと、ホヤ男は
「この姿の方が、戦いやすいだろう!」
と嘲笑した。
「子供たちの前でこんな恥ずかしい姿にさせるなんて!」
ミラクルナイトは怒りを爆発させ、水色の光弾でホヤ男を攻撃した。ホヤ男も触手を広げ、ミラクルナイトと激しい戦闘を繰り広げた。
「お前の力など、私の前では無力だ!」
ホヤ男が叫ぶ中、ミラクルナイトは幼稚園児たちの励ましの声を背中に感じて立ち上がった。
「子供たちの未来のために、私は負けない!」
最後はミラクルナイトの水色の光で、ホヤ男を打ち倒した。彼女は再びスカートを取り戻し、水都幼稚園の庭に平和を取り戻した。
園児たちは
「ミラクルナイト、ありがとう!」
と感謝の言葉を叫び、ミラクルナイトは微笑みながら
「いつでも皆のために戦うから、安心してね」
と答えた。
幼稚園の明るい庭、太陽の下で輝くのはミラクルナイトの勇敢な姿と、彼女の水色チェックのパンツを取り囲む園児たちの無邪気な笑顔だった。
「ミラクルナイトのパンツ可愛いー」
という声が、空気を和ませる。子供たちの純粋な声援がミラクルナイトの背中を押す。しかし、その幸せな瞬間は突如として割れる。
地面が揺れ、園児たちの笑顔が一瞬で恐怖に変わる。倒れたと思われたホヤ男が、再び立ち上がった。彼のゼリーのような体は、ミラクルナイトの水色の光弾を容易く吸い込み、そのエネルギーを自分のものにしてしまったのだ。
「みんな、大丈夫よ。」
ミラクルナイトは強い眼差しで子供たちを守ると誓い、手にしたスカートを放り投げ再びホヤ男に立ち向かう。しかし、彼女の得意技、水色の光弾が、ホヤ男の体に吸収されてしまうことを知り、彼女は迅速に戦略を変更する。
格闘戦だ。彼女は颯爽とホヤ男に接近し、繰り出すキック、そしてシャープなチョップ。その一つ一つは確実にホヤ男に命中していた。そして、子供たちの声も再び庭を満たし始める。
「ミラクルナイト頑張れー!」
という激励の声が、戦いの中の彼女の耳に届く。
しかし、ミラクルナイトは戦いの中で、自分の攻撃がホヤ男に効いていないことを感じる。彼の柔らかく、ゼリー状の体が、彼女の一撃一撃を受け流してしまうのだ。心の中で、焦りを感じながらも、彼女は立ち止まらず、園児たちの安全のため、この敵を倒すために、戦い続けるのだった。
ミラクルナイトの輝くような存在は、園児たちの安堵と希望の象徴であり、彼らの声援は彼女の背中を温かく支えていた。しかし、彼女自身はその緊張の糸をほどけることなく、つねにホヤ男の動きを警戒していた。
「先生、子供たちを早く避難させてください!」
その声は、彼女の胸の奥の心配を示すものであり、自身の危険よりも園児たちの安全を最優先に考えていた。
先生と他の教職員たちは、その指示に忠実に従い、園児たちを手を取り合って建物の中に誘導していった。その動きの中で、ミラクルナイトは一瞬の隙を作ってしまう。
その隙を見逃さなかったのがホヤ男だった。彼の触手は、ミラクルナイトの手足を巧みに絡め取り、彼女を地上から引き離してしまった。
「子供たちよりも自分の心配をしたらどうだ、ミラクルナイト」
と、彼の冷徹な声が響く。
彼女は絶体絶命の中でも諦めることなく、「離しなさい!」と叫び続けた。しかし、その努力も空しく、ミラクルナイトはホヤ男の触手の中で、彼の巨大な口へと導かれていった。園児たちの安堵の声とは裏腹に、彼女の身に起こる事態は、楽観視できるものではなかった。
水都幼稚園の庭は緊張の雰囲気で包まれていた。その原因となるホヤ男の存在が、園児たちの楽しげな声とは裏腹に、不安と恐怖を漂わせていた。
セイクリッドウインドとドリームキャンディが、慌てた様子で駆けつけた時、ミラクルナイトの姿は見当たらなかった。代わりにミラクルナイトのスカートが地に落ちている。
「奈理子さんがいない…」
とドリームキャンディの口から漏れる言葉が、二人の心情を代弁していた。
「ミラクルナイトはここさ」
と、ホヤ男の得意げな声が二人の耳に届く。
「ちょうど今、ミラクルナイトの身体をしゃぶり尽くしているところだ」
とホヤ男は得意げに言った。
その言葉にセイクリッドウインドは顔をしかめ、
「奈理子さんを出しなさい!」
とドリームキャンディはキャンディチェーンを構えるが、ホヤ男の身体はキャンディチェーンの攻撃を受け流し続けた。
「俺の身体の中にはミラクルナイトがいるんだぞ。攻撃していいのか?」
ホヤ男の挑発に、ドリームキャンディの足は震える。しかし、セイクリッドウインドは冷静で、彼女の目はホヤ男を射貫いていた。
「ダメですよ。ホヤ男の中には奈理子さんが…」
ドリームキャンディの声を遮るように、セイクリッドウインドは
「テンペストバインドツイスター!」
と叫んでガストファングを大きく広げた。
その瞬間、強力な風がホヤ男の周りを巻き込み、彼を空中に持ち上げる。その後、容赦なく地面へと叩きつけた衝撃で、ホヤ男の体から水色チェックパンツのミラクルナイトが吐き出された。彼女の顔は青ざめ、瞳は閉じられており、彼女の身体からは力が失われていたかのようだった。
水都幼稚園の敷地内は一瞬の静寂に包まれ、戦の前の緊張感が空気を硬直させた。ミラクルナイトの倒れる姿に、心配そうに駆け寄るドリームキャンディのシルエットが明確に映し出されていた。
「奈理子さん、しっかりしてください!」
彼女の声は切なく、真心が詰まっているように響いた。軽く細い奈理子の体をそっと抱き起こしながら、ドリームキャンディの目には奈理子が日頃身に纏うパンツのイメージが浮かんでいた。奈理子のパンツはほぼ把握しているつもりのドリームキャンディだが、しかしその水色チェックのパンツは、彼女がこれまで知らなかったものだった。
アイマスクを通しても、奈理子の顔立ちは美少女らしさを存分に放っていた。白いリボンと水色チェックのパンツが、水都の守護神、ミラクルナイトの清楚で可憐な姿をより際立たせていた。
一瞬、ドリームキャンディはアイマスクを取ってしまおうという誘惑に駆られた。奈理子の素顔で気を失った美しいミラクルナイトの姿をこの瞬間に見たいと思ったのだ。だがその衝動は、セイクリッドウインドの鋭い声によって断ち切られた。
「何、奈理子に見惚れててんのよ?奈理子の心配をするのはホヤ男を倒してからにして!」
彼女の言葉とは裏腹に、地面に叩きつけられたホヤ男が、再びその巨体を起こし始めた。
「せっかくミラクルナイトの味を楽しんでいたのに、お前たちを絶対に許さんぞ!」
「奈理子さん、少し休んでてください。」
と、ドリームキャンディはミラクルナイトの側で囁きながら、セイクリッドウインドとともに、再び立ち上がったホヤ男に立ち向かった。三者三様の意志と決意が交錯する中、新たな戦闘の火蓋が切って落とされた。
水都幼稚園の庭には、緊張の糸が張り巡らされていた。広場の片隅に倒れているミラクルナイト、そして彼女を救うために立ち上がった二人のヒロイン、セイクリッドウインドとドリームキャンディ。対峙するのはゼリーのような身体を持つ、打撃や切り傷すら意味をなさない恐るべき敵、ホヤ男だった。
セイクリッドウインドは冷たい汗を隠しながら、
「ダメかもしれないけど…」
と呟き、ガストファングを力強く振り回した。彼女の力を込めた技、エアリアルダンスブレードが放たれると、風の刃がホヤ男の体を削り取る。しかし、それも彼にとっては無意味な傷だった。一瞬で再生するその身体は、まるで彼らの絶望を育むかのようだった。
「ドリームキャンディ、どうしよう…」
セイクリッドウインドの声には助けを求めるような切なさが漂っていた。
ドリームキャンディも答えを持たない。彼女の目は、気を失っているミラクルナイトの方へと向かった。
「奈理子さん、子供たちのために早く目を覚ましてよ…」
その声は静かながらも、焦燥感に満ちていた。
「次はこっちの番だ!」
と、ホヤ男の触手が伸びてきた。それは、セイクリッドウインドとドリームキャンディを絡め取り、彼女たちの運命を終わらせるかのような恐怖を感じさせた。
「このままじゃ2人ともやられてしまうから、奈理子さんを起こしてきます。その間、ホヤ男を引き付けてください」
と、ドリームキャンディは真剣な眼差しで提案した。
「OK!できるだけ早くしてね。」
とセイクリッドウインドは、再びガストファングを振りかざし、ホヤ男へと立ち向かった。彼女たちの絆と意志の強さが、この絶体絶命の状況にも光を放っていた。
水都幼稚園の庭に響き渡るセイクリッドウインドとホヤ男の戦闘の音。それに混ざり、ミラクルナイトの眠る息遣いが重なる。一歩を踏み出したドリームキャンディの瞳は決意で燃えていた。
「奈理子さん、目を覚まして!」
声に力を込め、ドリームキャンディはミラクルナイトの頬に強烈な往復ビンタを放った。一瞬の静寂の中、ミラクルナイトの瞼がゆっくりと動き始めた。
「んっ…」
薄く開いた唇から、彼女の声が漏れた。
「ハッ!子供たちは?」
彼女の瞳が焦りと混乱で揺れていたが、ドリームキャンディの言葉に安堵の色が溢れた。
「子供たちは無事です。でも、ホヤ男が…」
ミラクルナイトの視線は、ドリームキャンディの指す方向へと移動し、セイクリッドウインドとホヤ男の戦闘の様子を捉えた。セイクリッドウインドは華麗にガストファングを振るいながらホヤ男との距離を維持していたが、その攻撃がホヤ男のゼリーのような体に何も効果がないのは明らかだった。
しかし、戦闘の均衡は突如として崩れた。ホヤ男がセイクリッドウインドに向かって毒液を放ったのだ。その瞬間、セイクリッドウインドの動きが鈍くなり、彼女は危険な状況に陥った。迫るホヤ男の触手。彼の獰猛な眼差しは、セイクリッドウインドの運命を告げていた。
だが、そこには新たな光が現れた。ミラクルナイトが立ち上がったのだ。彼女の目には、仲間を助けるための決意が刻まれていた。
「ホヤ男、幼稚園に攻撃をしかけるなんて絶対に許せない!」
颯爽と登場したミラクルナイトは、特徴的な水色チェックのパンツに風を受けながら宣言する。
ホヤ男はにっこりと笑い、
「ようやく目が覚めたか、ミラクルナイト。今度こそお前の身体ををしゃぶり尽くしてやる」
と言い放った。
ミラクルナイトは素早くジャンプし、襲い来るホヤ男の触手を華麗に避ける。すると彼の右足が水色の光に包まれ、それがホヤ男に向かって飛び出す。
「ミラクルキック!」
という叫びとともに、ミラクルナイトのキックはホヤ男の体を貫通した。ホヤ男の大きな腹に穴が開いている。
ホヤ男の体が再生する間も与えず、セイクリッドウインドの
「エアリアルダンスブレード!」
によって風の刃が彼の身体を切り刻み、さらにドリームキャンディの
「キャンディシャワー!」
で虹色の光線に包まれた。
最後に、ホヤ男は
「ミラクルナイトの脇汗をもっと味わいたかった〜!」
と叫びながら、完全に消滅した。
子供たちはミラクルナイトに感謝の声を上げ、平和な日常が戻ってきた。
水都幼稚園の広場は、光と笑顔で満ちていた。先ほどまでの恐ろしい出来事は、まるで嘘のように、子供たちの歓声と笑顔で掻き消されていた。
ミラクルナイト、その美しい水色チェックのパンツが露わになる格好で、園児たちに囲まれていた。彼女の勇敢な戦いとその鮮やかな姿が、園児たちのハートを一瞬でつかんでしまったようだ。
「ミラクルナイト、あの技もう一回やって!」
と一人の園児が叫ぶと、周りの子供たちも
「やって!やって!」
と合唱する。
「分かったよ、でも皆、ちょっと後ろに下がってね!」
とミラクルナイトが元気よく答えると、園児たちがどよめいた。そして、彼女は独自のポーズを取り、子供たちを喜ばせていた。
「奈理子さん、スカート穿いてないのに…。」
ドリームキャンディは少し困った顔をしながら、セイクリッドウインドに声をかける。彼女の目は、ポーズをとっているミラクルナイトの水色チェックのパンツに焦点を当てていた。
セイクリッドウインドはにっこりと微笑み、
「いいんじゃない? 奈理子も楽しんでるし、子供たちも喜んでるし。」
と軽く肩をすくめた。
その日、水都幼稚園での出来事は、夏の短い休みの中の、一つの特別な思い出となった。ミラクルナイト、セイクリッドウインド、そしてドリームキャンディの勇敢な戦いと、その後の和やかな時間は、園児たちの心に深く刻まれた。
(第74話へつづく)














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