ミラクルナイト☆第52話
水都タワー前広場。そこには無数の観客が集まっていて、彼らの目が一点に集まっていた。その一点とは、ワンピース姿の奈理子だった。奈理子の姿を見つけた観客たちは驚きと興奮を隠せずに、どよめきが広場に広がっていった。
奈理子はそのどよめきを背中に感じながら、リング上に立つカブトムシ男の巨体を見つめ、花道を歩み続けた。リングの側まで来ると、SGPRのロゴが印刷されたTシャツを着た男性がリングロープを引き上げてくれた。その男性の助けを借りて、奈理子はリングに上がった。
周囲を見渡すと、タワー前広場は彼女のファンで埋め尽くされていた。広場の端まで、そして広場を囲むビルの2階、3階のテラスにまで、人々が彼女の戦いを見守るために集まっていた。奈理子への声援が空気を揺さぶり、ビルからの反響が地鳴りのように響き渡った。まるで劇場だと奈理子は思った。
大型ビジョンには、リング上から景色に圧倒された表情の奈理子の顔がアップで映し出されていた。そのビジョンを見上げながら、奈理子は自分自身に言い聞かせた。この大観衆の前で私は恥ずかしい姿で晒されるんだ、と。奈理子の下半身がキュンとした。しかし、その前に、カブトムシ男と戦わなければならない。
カブトムシ男がマイクを要求し、水都テレビのスタッフからそれを受け取った彼は、観客に向かって声を張り上げた。
「奈理子、今日の奈理子はやたらと可愛いな!このままペロペロ舐め尽くしたいしたいくらいだぜ!」
観衆からも
「奈理子可愛いー!」
という声が上がる中、カブトムシ男はマイクを奈理子に投げつけた。
奈理子がマイクを受け取り、言葉を探した。
「みなさん、おはようございます。野宮奈理子です。今日は精一杯の私の姿を皆様にお見せします。声援よろしくお願いします!」
と、心を込めて観衆に向かって語りかけると、奈理子は赤いアイマスクを高く掲げた。その一瞬、広場全体が彼女の為に時間を止めたかのような静寂が広がった。
アイマスクを装着した奈理子の体が、淡い水色の光に包まれた。その一瞬、広場全体が息を飲み、無数の目が彼女に釘付けになった。身を包んでいたワンピースが光に包まれて消えていき、奈理子の純白のブラとパンツの姿が観衆の前に露わになった。観衆からどよめきが起こり、何万もの視線がその素肌に注がれた。
しかし、そのどよめきはすぐに期待感に変わった。奈理子の髪飾りに白いリボンが現れ、手足には白い縁取りがある水色のグローブとブーツが形を成し、白いブラウスには大きな水色のリボンが飾られた。最後に、裾に水色のラインが入ったプリーツスカートが、純白のパンツを優雅に包み込んだ。
水色の光が消えると同時に、風が舞台を舞い上げ、奈理子の髪とスカートが軽やかに舞い上がった。その一瞬、彼女の白いパンツがチラリと見え、観衆から一瞬の歓声が上がった。水都の守護神ミラクルナイトが、水都タワー前広場特設リングに降臨した。その光景を目の当たりにした観衆は大興奮し、歓声と拍手でその登場を祝った。
一方、変身を見届けたカブトムシ男は自信満々に
「ゴングだ!」
と放送席に声を向けた。その瞬間、高らかに決闘開始のゴングが鳴り響いた。ゴングと同時にミラクルナイトは勢いよくカブトムシ男に突進した。勇ましく戦闘の火蓋が切られ、ミラクルナイトとカブトムシ男の壮絶な戦いが幕を開けたのだった。
ゴングが鳴り響くと同時に、ミラクルナイトは瞬く間にカブトムシ男へと突進した。その動きは美しくも力強く、水色の光が彼女を追いかけるように輝いていた。しかし、カブトムシ男もまた一瞬で反応し、ミラクルナイトを迎撃すべく、左腕を巧みに振り翳した。
「おりゃぁ!」
という彼の挑戦的な叫び声が、広場に響き渡った。
しかし、ミラクルナイトはすばやくカブトムシ男のラリアットを潜り抜け、さらにはカブトムシ男の大きな背中に向かって、掌から水色の光を放った。水色の光弾はカブトムシ男の硬い外骨格に反射したが、ミラクルナイトの攻撃はそこで終わらなかった。彼女はその瞬間に再び身を繰り出し、
「えい!」
と力を込めて、カブトムシ男の後頭部にハイキックを叩き込んだ。
その一撃でカブトムシ男はついによろめき、ミラクルナイトはその隙に奇妙な躍動を見せた。
“いける!"
と感じたミラクルナイトはのミラクルヒップストライクが、彼の顔面に強烈に命中した。その強烈なヒップアタックにカブトムシ男は膝をつく。ミラクルナイトが動く度に、プリーツスカートが舞い上がり、奈理子の白い太腿とパンツが観衆に見せられた。
観衆はその予想外の展開に大興奮し、歓声と拍手が再び鳴り響いた。声援がミラクルナイトを後押しし、彼女は攻め続けた。それはまるで、一人の勇敢な戦士が、全ての期待と共に、巨大な敵に立ち向かう物語のようだった。
「ミラクルナイト、いけー!」
という歓声が広場を包んだ。奈理子、いやミラクルナイトは、その声援を力に変えて、華奢な身体でカブトムシ男へと次々とチョップとキックを繰り出していた。奈理子自身、前回と比べて自分が強くなっていると感じていたその瞬間、カブトムシ男の低い声が響いた。
「ツカミはOK。次はこっちのターンだ。」
その言葉の意味が理解できないまま、ミラクルナイトが
「え?」
と声に出した瞬間、カブトムシ男の肉厚な左腕が風を切ってミラクルナイトに向かってくる。彼の
「うぉぉりゃー」
という雄叫びと共に繰り出されたラリアットの一撃は、ミラクルナイトを吹き飛ばし、コーナーポストに彼女の背中を激しく打ちつけた。
一瞬、観衆が息を呑んだ。カブトムシ男は得意げに雄叫びを上げ、観衆に向けてアピールをし、それに観衆は大きく反応した。その時、ミラクルナイトは悔しくも認めざるを得なかった。カブトムシ男は、彼女の攻撃を敢えて受け続けていたのだ。そして、彼女の攻撃がカブトムシ男には全く効果がなかったという現実を彼女は痛感した。この巨体に、私の力では勝てない…そう、ミラクルナイトは思い知らされた。
カブトムシ男が声を上げる。
「1年ちょっと前までは奈理子の生脚とパンチラで満足していたお前らも、今は違うよな!」
彼の問いに観衆は
「おー!」
と大きな声で応えた。彼はニヤリと笑い、ミラクルナイトの露わになった肌に視線を落とした。
「やめて…」
とミラクルナイトが弱々しく声を上げるも、カブトムシ男は彼女の体を背後から片手で持ち上げ、もう一方の手で彼女のスカートを引き剥がした。
その瞬間、観衆は息を呑んだ。ミラクルナイトは抵抗せず、ただ目を閉じていた。彼女の純白のパンツが観衆の目の前に現れたとき、場内は静まり返った。
“みんなが私のパンツを見ている…"
その緊張した静寂の中で、ミラクルナイトは露になった白いパンツを隠そうともせず観衆の視線に耐え続けた。
カブトムシ男はミラクルナイトのスカートをゆっくりと高く振り上げ、その後、一気にリングサイド席に投げ込んだ。すぐさまその周辺の観客たちの間でスカート争奪戦が始まった。彼らの行動を見て、ミラクルナイトは羞恥心に耐えながらも、心の中で願った。
“私のために争わないで…"
と。
しかし、観衆の期待はあまりにも大きく、ミラクルナイトはカブトムシ男に片手で抱えられてしまった。彼女は恥ずかしさで顔を背けたが、まるで「私の可愛いパンツを見てください」とでも言わんばかりに股を開き、腰を観客に向けて突き出した。その様子を見て、カブトムシ男はニヤリと笑い、
「お前、パンツ見られて喜んでないか?」
と問い詰めた。
それにハッと気付いたミラクルナイトは、慌てて手脚でパンツを隠そうとしたが、それはカブトムシ男の思うつぼだった。
「そんな悪い子にはお仕置きだー!」
と叫びながら、彼はミラクルナイトを小脇に抱え込み、その白いパンツに包まれたお尻を一瞬にして叩いた。
「いやー!」
と声を上げ、細い脚をバタつかせながらもがくミラクルナイトだが、カブトムシ男は構わず何度もお尻をペンペンと打ち続けた。
それに飽きたカブトムシ男は、ミラクルナイトをマットに放り投げ、うつ伏せにした彼女の腿の外側から自分の足を巻き込むように挟み込んだ。そして、両手でミラクルナイトの両手を掴み、そのまま後方に倒れ込むと同時に、ミラクルナイトの体を高く吊り上げた。ロメロスペシャルとも呼ばれる、この姿勢は吊り天井固めとして知られていた。
「ミラクルナイトのご開帳だ!」
と、カブトムシ男の声が響くと、手足を固定されたミラクルナイトは、天井を向いて強制的に大股開きにされ、その上で体を弓なりに反らされる形となった。
「ああぁぁぁ…!」
ミラクルナイトの悲鳴がリング全体に響き渡る中、大型ビジョンには奈理子のリボンとフリルで飾られた可愛い白いパンツがクローズアップで映し出されていた。
ミラクルナイトはロメロスペシャルに捉われ、自身の身体が紡ぎ出す苦痛に耐えきれずに、声を上げる。首、背中、腕、そして股間。もがけばもがくほど、その全てから痛みが発生し、彼女の内部を蝕んでいく。それを楽しむかのように、カブトムシ男は彼女の絶望的な表情と、その露わになった可愛らしいパンツが大型ビジョンに映し出されるのを確認した。
やがて、カブトムシ男はミラクルナイトの手足の拘束を解き、彼女を自身の体上に落とした。ドローンカメラは、カブトムシ男の腹の上で喘ぐミラクルナイトの姿をとらえ、大型ビジョンに映し出した。観客たちの声援が一層高まったが、それがミラクルナイトの耳に届くことはなかった。彼女の意識は既に朦朧としていた。
その時、カブトムシ男はミラクルナイトの左足に自身の足を引っ掛け、彼女の胴体を抱え込んだ。そして、そのままの姿勢でリング上で回転し始めた。それはローリングクレイドル、リング上をコロコロと転がる二人の姿は、観衆を大いに沸かせた。
三回転したところで、カブトムシ男はミラクルナイトの右脚を掴み、彼女をまんぐり返しの体勢に固めた。三半規管を狂わされた上に股裂きまで受けてしまった彼女は、全く動けなくなってしまった。その瞬間、カブトムシ男の目に映ったのは、ビジョンに映し出されたミラクルナイトのパンツのクロッチ部分が少し湿っている様子だった。
観客たちが大きな歓声を上げる中、カブトムシ男はミラクルナイトのパンツ越しに股間を撫で、その湿り具合を確認すると、ゆっくりと立ち上がった。ミラクルナイトはまんぐり返しの状態のままで、全く動けずにいた。そんな彼女の髪を掴んで引き起こしたカブトムシ男は、ミラクルナイトの頬をパンと叩いた。
「お前の精一杯はこんなもんなのか?こんなもんを偉そうに客に見てくださいって言ったのか?」
カブトムシ男の言葉に、ミラクルナイトは気づいた。
彼女はまだ、全力で戦っていなかった。その事実に気づいたミラクルナイトは、キッとした目でカブトムシ男を睨みつけ、彼の手を払いのけた。
「まだ、私は戦える…」
と言うと、フラフラと自分の力で立ち上がった。その一言で、観客たちはさらに大きな歓声を上げ、その全てがミラクルナイトに向けられた。
「私は水都の守護神ミラクルナイト。このままでは終われない!」
ミラクルナイトの宣言と共に、彼女の体から淡い水色の光が放たれた。そこに立っている彼女は、まさに守護神の如く力強く美しい。
カブトムシ男はその状況を無視して突進を開始。
「それならこれを受け止められるか」
しかし、ミラクルナイトはその挑戦に応じるべく、フェアリーシールドを展開した。彼女の掌から出現した半球型のバリアは、堅固な防壁としてカブトムシ男の突進を待った。
だが、カブトムシ男のタックルは予想以上に猛烈だった。それはフェアリーシールドを一瞬で破壊し、ミラクルナイトをコーナーポストまで吹き飛ばした。
「あぁぁ…」
フェアリーシールドを破られたショックと、コーナーに背中を打ちつけた痛みに、ミラクルナイトはふらつき、ついには崩れ落ちた。
しかし、彼女はまだ戦える。己の勇気を奮い立たせ、ミラクルナイトは再び立ち上がった。彼女の戦士としての心意気が見えるかのように、果敢にカブトムシ男に向かって行った。しかし、カブトムシ男はまたもや彼女を窮地に立たせた。彼はミラクルナイトの股間に手を回し、ミラクルナイトの首と股を掴み力強くリフトアップした。
大型ビジョンはその様子をとらえ、観客全員の前に奈理子の白いパンツを映し出した。ミラクルナイトの股間に添えられたカブトムシ男の指がツンツンとミラクルナイトの股間を刺激し始めた。ミラクルナイトは手足をバタつかせながら、
「イヤ!離してー」
ともがいた。それを聞いたカブトムシ男は、
「じゃ離してやる」
と言ってミラクルナイトをリフトアップスラムでマットに投げ捨てた。
「ぐぁぁ…」
マットに叩きつけられたミラクルナイトは苦しみながら喘いだ。立ち上がることもできず、ただ一方的に痛みを与えられるミラクルナイト。彼女の苦悶の表情が観客たちの心を揺さぶり、彼女への声援はさらに大きくなった。
ミラクルナイトは自らを四つん這いにし、両腕でマットを何度も叩いた。自分自身の弱さと、観客の声援に応えられない自己の不甲斐なさに、彼女は悲しみのあまり大きな声で泣き出した。その泣き声はリングを満たし、彼女の悔しさと決意が込められた声が全ての観客に届いた。
リング上で崩れ落ち、泣きじゃくるミラクルナイト。しかし、その泣き声を打ち消すように、観客席からは彼女の名を叫ぶ「奈理子」コールが巻き起こった。泣いていても何も解決しない。まだ立ち上がる力が残っているのなら、彼女は皆の声援に応えるべきだと思った。
カブトムシ男の圧倒的なパワーには直接対抗できない。そこで彼女は、距離を取りカブトムシ男を攻めるべく跳び上がった。ミラクルウイングを広げて舞い上がり上空から攻める。リング上のカブトムシ男に向けて両手から水色の光弾を放ち続ける。何発も連射すれば、きっと彼にダメージを与えられると信じて。
だが、カブトムシ男は彼女の期待を裏切るように、その光弾をものともせずに飛び上がった。飛べないと思っていたカブトムシ男の飛翔に、ミラクルナイトは驚きの色を浮かべた。彼の角によってミラクルナイトは弾き飛ばされた。
逆さに落ちるミラクルナイトは背中から腰回りをカブトムシ男に掴まれる。太腿でカブトムシ男の顔を挟む形でリングに逆さに落下していくミラクルナイト。その姿は、作秋の戦いでカブトムシ男に敗れた時の彼女そのものだった。観客達はその時、彼女がどれほど屈辱的な姿をさらされたかを知っている。そして今、その同じ状況が再び訪れようとしていた。
声援はますます高まり、それは全てミラクルナイトを励ますためのものだった。落下する途中で、彼女はひたすらに自分を励まし続けた。
「おしっこだけは漏らさない!私、頑張れ!」
その覚悟と共に、カブトムシ男のパワーボムが炸裂し、リングに轟音が鳴り響いた。そして、ミラクルナイトの意識は一瞬にして真っ白になった。
(第53話へつづく)













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