DUGA

ミラクルナイト☆第53話

リング上で無残な姿を晒しているミラクルナイト。彼女は、まんぐり返しの体勢のまま静かに眠っていた。その上を向いた股間を、カブトムシ男が白いパンツ越しにゆっくりと撫でる。湿ってはいたが、失禁はしていないことを確認すると、

「お漏らししなかったことは褒めてやる」

と、気絶したままのミラクルナイトに向かってカブトムシ男は言った。

しかし、まだ終わりではないと、彼はまんぐり返しの体勢のまま気絶したミラクルナイトを持ち上げると、ミラクルナイトの背を肩に担ぎ再び痛みを与える準備をする。

「まだ寝るのは早いぞ」

と告げながら、彼はカナディアンバックブリーカーを仕掛ける。

「あぁぁ…っ!」

背中ヘの激痛に意識を取り戻し、苦痛の声を上げ悶えるミラクルナイト。リングの外から再び彼女の名前を呼ぶ奈理子コールが湧き上がる。

しかし、カブトムシ男はそれにも動じず、カナディアンバックブリーカーを解いてミラクルナイトを放り投げる。そして、ゆっくりと彼女に近づく。

「来ないで…」

と、ミラクルナイトは恐怖に震えながら後退りする。しかし、彼は容赦なく彼女の顎を掴み、

「まだ出していない技があるだろ」

とミラクルナイトに言った。

彼女はまだ自身の最大の必殺技、リボンストライクを出していない。それはある程度相手の動きを封じないと避けられてしまう技であり、これまでノーダメージのカブトムシ男には決まらないと考えていた。だが、カブトムシ男の挑戦に、消えかけていたミラクルナイトの闘志が再び火をつけられた。

「お前の精一杯を見せてくれるんだろ。俺はその全てを跳ね返してやるぜ」

とカブトムシ男は言い放つ。これまでリボンストライクで倒せなかった敵は一人もいない。そのことを考えると、ミラクルナイトの中に新たな勇気が生まれてきた。


力を振り絞り、ミラクルナイトは再び立ち上がった。何度も何度も倒されてもまだ立ち向かうその不屈の闘志に、観衆は感動して熱い声援を送り込んだ。それが彼女に新たな力を与え、その力は彼女の足元から水色の輝きとなって溢れ出した。

「私の精一杯を見せてあげるわ」

彼女の言葉と共に、その水色の光がミラクルナイトの周囲を舞うように飛び交い、ミラクルナイトは舞うように水色の光を一塊に集め、光り輝く両掌を天に掲げると、その光は一塊となり、

「リボンストライク!」

と彼女の声と共に放たれた。

「来い、ミラクルナイト!」

カブトムシ男の挑発に応えるように、水色の光線がリボンのように彼を包み込んだ。その光景に観衆からは驚きのどよめきが広がった。

「これが私の精一杯よ!」

と叫びながら、ミラクルナイトは両掌を前に突き出し、リボンストライクを放ち続けた。眩い水色の光が水都タワー前広場全体を包み込み、その光景は壮絶なものだった。

しかし、その全てはカブトムシ男の咆哮と共に消え去った。

「うそ…リボンストライクが通用しない…」

と言いながら、ミラクルナイトはその場に膝から崩れ落ちた。彼女の体からは力がすっかりと消え去っていた。それでも彼女は再び立とうとするも、体がそれに応えてくれなかった。

そんな彼女にカブトムシ男がゆっくりと近づく。その背後から伸びてくる影が、力を失ったミラクルナイトに恐怖を与えた。


全ての力を出し尽くし、四つん這いになって震えるミラクルナイト。しかし、カブトムシ男はそんな彼女の無防備な白いパンツに、まるで褒め称えるかのように優しく手を添えた。

「精一杯やったか?」

と彼の問いに対し、ミラクルナイトは無言で頷いた。カブトムシ男には敵わなかったが、全てを出し切った彼女の中には何とも言えない爽快感が広がっていた。

「精一杯やりきった姿を観客に見せてやらなきゃな」

カブトムシ男の言葉に続いて、彼の大きな手がミラクルナイトの太腿に添えられ、彼女を背後から軽々と持ち上げた

「精一杯頑張ったミラクルナイトだ!みんな讃えてやってくれ!」

その言葉に、観衆は一斉に声を上げた。

ミラクルナイトはM字開脚の姿勢で白いパンツの股間を晒される。そのクロッチは濡れており、観衆は彼女の健闘を称える「奈理子」コールが起こった。

「恥ずかしい…」

と顔を背けるミラクルナイト。だが、彼女は股間を隠そうとはしなかった。全力で戦った自分の姿を皆に見てもらいたかったのだ。カブトムシ男はリングの四方にミラクルナイトの姿を見せつけた。鳴り止まない「奈理子」コール。

そして、ミラクルナイトは

「アイマスクを取って…」

と、ほとんど聞き取れないほどの小声でカブトムシ男に頼む。大歓声に酔った奈理子は、自分のパンツだけでなく、本当の素顔も見られてしまいたいと思った。


カブトムシ男が奈理子の右内腿から手を放すと、彼女の右脚は重力に従ってダラリと落ちた。しかし彼女の左脚は、カブトムシ男の手に支えられたままで、その結果として奈理子は大きく股を開いて立つこととなった。その奈理子の姿に大歓声が上がる。その状態からカブトムシ男の右手がミラクルナイトのアイマスクをゆっくりと外すと、奈理子は緊張と羞恥に打ち震えながらも目を固く閉じ、顔を背け身を任せた。

奈理子は自ら右膝を上げ再びM字開脚の姿勢をとろうとする。カブトムシ男はそんな奈理子の様子を楽しみながら、奈理子を支えるように彼女の右内腿を持ち上げてやった。再びM字開脚となる奈理子。自ら恥ずかしい姿を晒す奈理子の姿に観衆は大興奮だ。

そして、カブトムシ男の声がリングを揺らした。

「顔も見てもらいたいんだろ。お客さんにしっかり見せてやれ。」

彼の言葉に、奈理子は戸惑いながら

「はい」

と答えると、ゆっくりと顔を正面に向け観衆に向き合った。ゆっくりと彼女の目が開き、その中に映るのは興奮に溢れた観衆の顔々だった。その視線をも浴びて奈理子は自分のパンツが濡れているのを感じた。

「恥ずかしい…」

と奈理子がつぶやくと、

「ファンに何か言ってやれ」

とカブトムシ男が声を上げた。奈理子は恥ずかしさのあまり首を振る。しかし、カブトムシ男はアナウンサーをリング上に呼び込み、アナウンサーが彼女の口元にマイクを差し出した。

「みんなお前の言葉を待ってるぞ」

とカブトムシ男が再び彼女を促すと、奈理子は深呼吸をしてからマイクに向かって語り始めた。

「私の精一杯の姿を皆さん、よく見てください」

と。

その言葉と同時に、奈理子はカブトムシ男に背中を預け、自ら腰を前に突き出して、濡れた白いパンツをより一層観衆に見せつけた。その瞬間、観衆からは

「奈理子可愛ぞー!」

「奈理子嫁にしてー」

「奈理子の濡れパンサイコー!」

「奈理子のパンツしゃぶりてー」

という歓声が湧き上がった。

その歓声の中、奈理子の意識は徐々に霞んでいき、その呼吸は次第に荒くなった。カブトムシ男が彼女の側でその表情を楽しんでいると感じた瞬間、奈理子は思わず首を伸ばし、カブトムシ男にキスをしてしまった。そのキスの余韻がリング全体に広がる中、彼女の意識はとうとう朦朧となり、全てを忘れるように眼前の世界から抜け出した。


「こっちにも奈理子を見せてくれー」

と右側の観客が声を上げた。その声はリングの左側、後側へと波及し、まるでエコーのように繰り返された。カブトムシ男は、その観客たちの願いに応えるように、順番に奈理子の姿を全方向に展示してやった。

リングを一周し、放送席の前に戻った時、奈理子の白い木綿のパンツに吸収しきれなかった液体が溢れ出し、糸を引いてリングのマットに落ちた。

「恥ずかしい姿を見てもらって満足したか?」

カブトムシ男の問いに、奈理子はコクンと頷き、彼に顔を向けて目を閉じた。奈理子はカブトムシ男にキスを求めていた。

カブトムシ男は奈理子の華奢な体を持ち上げたまま、柔らかなキスを与えた。長いキスの後、彼はゆっくりと奈理子から顔を離し、

「そろそろトドメをとするか」

と奈理子に囁いた。

「お願いします」

と奈理子の声が震えて応える。それを聞いたカブトムシ男は、M字開脚の奈理子をそのまま高く持ち上げ、そしてそのまま前に落とした。それは見事なアトミックドロップだった。

奈理子の股間にカブトムシ男の膝が食い込んだ瞬間、

「ぎゃぁぁっ…」

という彼女の悲鳴がリング全体に響き渡った。カブトムシ男は奈理子の体を離さず、そのまま高く放り投げ、自らも空中に跳び上がった。その次の瞬間、奈理子の細い両脚が彼の両手に固く掴まれ、彼女の頭がカブトムシ男の肩に乗った。キン肉バスターだ。

その衝撃で、奈理子は頭から背骨、そして股間までダメージを受け、カブトムシ男が着地したと同時に意識を失い、失禁してしまった。カブトムシ男は、その失禁した奈理子をキン肉バスターに固めたままリング四方に見せつけ、彼女をゆっくりとリングに下した。

奈理子は気を失い、だらしなく股を広げたまま無意識の世界に沈んでいた。カブトムシ男は、奈理子の胸に飾られていたリボンの上に自分の右足を乗せ、

「フォールだ!」

と叫んだ。レフリーがいない場に、「ワン!」「ツー!」「スリー!」と観客たちが声を揃え、カウントを数えた。

そして、ついにゴングが鳴り響き、カブトムシ男の勝利を全世界に知らしめた。リング上でドラミングしながら勝利をアピールするカブトムシ男。その光景に、観衆は大興奮し、カブトムシ男の勝利に酔いしれた。


大型ビジョンが、リング中央にだらしなく股を広げ倒れている気絶した奈理子の姿を捉えていた。その様子はリアルタイムで観衆に配信されており、舞台は彼女一人に照らされた。ドローンカメラが低く舞い、倒れた奈理子の顔を近づくと、彼女の口から涎が滴り落ちている様子を捉えた。

カブトムシ男はマイクを手にして奈理子に近づくと、彼女の頬を張った。奈理子の目が開く。しかし、その眼差しは朦朧としており、はっきりとした意識はないようだった。そんな彼女が下半身が濡れていることに気付いた瞬間、頬を赤らめた。また漏らしてしまったのだ。

去年の秋、カブトムシ男との初戦から時間が経った今でも、自分は全く成長していないと奈理子は自己嫌悪に陥った。しかし、その時、カブトムシ男が観客向けにマイクを持ち上げ、

「お前たちの大好きな奈理子は負けたが、前よりも確実に強くなっているぞ!これからもお前たちの声援で奈理子を支えてやってくれ!」

と叫び、奈理子にマイクを投げた。

それを見た観客席からは奈理子への声援が大きく湧き上がった。何か喋らなければ、と奈理子はフラフラと立ち上がり、マイクを拾った。

「今日も私は負けましたが、水都の平和を守るため、これからも一生懸命戦い続けます。皆さん、応援よろしくお願いします!」

と力強く発言し、頭を下げた奈理子。

彼女は次にカブトムシ男に向き直り、握手を求めた。全力を真正面から受け止めてくれた彼には感謝の気持ちが満ち溢れていた。確かに、彼女は敗北したが、それでも心は清々しかった。

しかしながら、カブトムシ男は奈理子と握手する代わりに彼女を持ち上げ、

「お漏らしした奈理子を洗ってやれ!」

と言い放ち、ある一団のいる方向へ彼女を投げつけた。その一団、それは"水都大学奈理子私設ファンクラブ"の面々だった。

彼らは奈理子を受け取り、広場の隅にある水路へと彼女を運んだ。そして、水路の水で奈理子の白い木綿のパンツと細い脚を優しく洗ってくれた。いくつもの手に下半身を触られ、されるがままの奈理子だったが、洗い終わった後には、彼女は自身の変身を解き、ワンピース姿の中学生・奈理子に戻った。

その姿を見た観衆からは再び大きな奈理子コールが沸き起こった。濡れているパンツに少し気持ち悪さを感じつつも、奈理子は観客全員に感謝の念を送った。それぞれが、彼女のこれからの成長を待ち望むという期待感に満ち溢れていた。


そのの夜、水都大学の近くにある居酒屋で、鉄山はご機嫌だった。水都テレビが予想以上に多額の支払いを約束してくれたことに、彼の心は高揚していた。彼が所属する水都大学プロレス同好会も、SGPR(水都学生プロレス連合)の一部として、その恩恵を受けることになるだろう。

カブトムシ男が、ミラクルナイトの奈理子を叩きのめす一方で自身のイメージを保った。そして、そんな奈理子が自分からキスを求めてきたなど、思い描いていた以上の展開だった。鉄山はロリ趣味ではないが、水都の絶対アイドル・女子中学生の奈理子のキスは美味しかった。

しかし、その隣で一緒に飲んでいたカオリは顔をしかめていた。彼女はただ奈理子を満足させただけだと感じていた。しかし、鉄山は異議を唱えた。

「違う。奈理子は初めてのリングで浴びる大歓声に酔っていただけだ。今頃、奈理子は死ぬほど後悔しているぞ。」

その頃、奈理子は自宅のベッドで一人泣いていた。大勢の観衆の前で自分から股を開き、その恥ずかしい姿を「よく見てください」と自分で言いながら見せつけるようにしてしまった。それがさらにテレビ中継で放送されてしまった事実に、彼女は明日から街を歩けないほど恥ずかしさに襲われていた。何故あんなことを言ってしまったのか、自分でも理解できない。

さらに、自分からカブトムシ男にキスをしてしまったこと。その行為は、ライムを絶対に怒らせてしまうだろう。彼女は自分がやってしまったことの重大さに今更ながら気づいてしまった。自己嫌悪に陥った奈理子は、ただベッドの中で泣くだけだった。

この一日は、痛みと混乱、喜びと後悔が混ざり合った波乱万丈の一日だった。その終わりは、まだ見えない。

第54話へつづく)

あとがき