ミラクルナイト☆第40話
凜は清流大学の3年生だった。彼女は1年生の頃から地下アイドルとして水都のライブハウスで活動していた。地道な努力とアイドルグループとしての活動により、一定のファンを獲得していた。
しかし、水都の街に怪人とミラクルナイトが現れてからは状況が一変した。多くのファンがミラクルナイトに夢中になり、凜たちのライブに足を運ぶ人々は減っていった。ミラクルナイトの正体が奈理子であることが明らかになってからは、人々はますます奈理子に熱狂し、アイドルグループは解散を余儀なくされた。
凜は1人になっても、閑古鳥が鳴くようなライブで歌い続けた。しかし、奈理子が敗北し惨めな姿を晒せば晒すほど、彼女の人気は急上昇し、凜のファンまで奪っていくのだった。奈理子が憎くてたまらなかった。
凜は恋人のサラリーマンから貰った変身薬を持っていた。この薬を使って、奈理子に復讐しようと考えていた。彼女は復讐のために計画を練り、凜の心に闇が漂い始めた。
ある日、凜は恋人からミラクルナイトが公の場で敗北し、見苦しい姿を晒すことになると聞いた。彼女は機会を逃すまいと決意し、変身薬を服用した。
水都の街を闇が覆い尽くす中、凜は奈理子に立ち向かう覚悟を固めた。彼女の心には憎しみが渦巻いていたが、同時に自分自身への強い意志と情熱も燃え上がっていた。
「奈理子、私はお前の邪魔をする。この私の力で、お前を倒すのだ!」
凜は心の中で固く誓った。
凜の復讐の物語は、暗闇に包まれた水都で新たな章を刻んでいくのであった。
糸井は満足そうな表情でざる蕎麦を啜っていた。この蕎麦屋の味は本当に美味しいと思わずにはいられない。そんな中、店内に鈴が入ってきた。
鈴は糸井の姿に気づき、げっと驚いた表情を浮かべる。糸井から離れた席に座ろうとするが、糸井は彼女を自分のテーブルに呼び止めた。
「おい、鈴。こっちに来いよ」
と糸井が言った。鈴は少し迷いながらも、仕方なく糸井のテーブルに座ることにした。彼女は梅のおろしぶつかけ蕎麦を注文した。糸井は、わかってないなといった顔をしながら、蕎麦はザルだと蕎麦を追加した。しばらくの間、鈴は糸井と共に食事を楽しんだ。
糸井は面白そうに笑いながら、蕎麦についてのうんちくを語りだした。鈴は正直言って、そんな話にはあまり興味がなかった。彼女は自分が面倒な相手に捕まってしまったことを後悔しつつ、昼食に蕎麦屋を選んだことを悔やんでいた。
しかし、その時、外から騒がしい声が聞こえてきた。蕎麦屋の店主が外の様子を確認しに行って戻ってきた際、ナナフシ男が暴れていると慌てた様子で報告した。
糸井は蕎麦が邪魔されたことに腹を立て、
「鈴、行くぞ」
と促した。彼は即座に立ち上がり、外に出る準備を始めた。
鈴はその光景を遠くから見つめていた。彼女は席に座ったままで、糸井にバイバイと手を振った。糸井はムッとした表情を浮かべながらも、自分の蕎麦が邪魔されたことへの恨みを晴らすため、外に出ていく。
鈴は糸井が去っていく姿を見送りながら、ほっとした表情を浮かべた。彼女は蕎麦屋での出会いに後悔しつつも、自分が巻き込まれるよりはマシだと思ったのだ。
その後、ナナフシ男との戦いがどう展開するのか、鈴は知る由もなかった。ただ、彼女はほんの少しだけ、自分の日常から脱出できたような気分になった。
人目を避けながら、糸井は一瞬でクモ男に変身し、ナナフシ男の前に躍り出た。
「どこのザコだ、お前は?俺の食事を邪魔するとは、なかなか度胸があるな」
とクモ男が言った。ナナフシ男はクモ男を見ると、恐れをなして逃げ出してしまった。クモ男がナナフシ男を撃退した光景に、商店街の人々は驚きと不思議そうな表情を浮かべた。
その時、ミラクルナイトが現れた。彼女はナナフシ男との戦いに来たと聞いていたのに、なぜクモ男がいるのか戸惑った。予想外の天敵に現れたことに、ミラクルナイトは怯んでしまった。
しかし、クモ男は軽快なトーンで声をかけてきた。
「よう、奈理子!」
ミラクルナイトは内心で馴れ馴れしく名前で呼ばれるのは嫌だと思ったが、何となく、ピンクパンツブラックナイトの時にはクモ男とも親しくしていたような気がしていた。
戸惑いながらも、ミラクルナイトは微笑みを浮かべ、クモ男に近づいた。彼女はクモ男との関係性や過去の出来事について考え始めたが、クモ男はさっさと言った。
「俺は食事の途中だから、またな」
と言って、クモ男は去っていった。
ミラクルナイトは少し戸惑いながらも、クモ男の姿を見送った。天敵クモ男が去ったことで、彼女は安心してミラクルナイトとしての使命を果たし、水都の平和を守るために戦い続ける決意を固めたのだった。
影から様子を見守っていた凜は、予想とは違う展開に驚いた。ナナフシ男がミラクルナイトを叩きのめすと聞いていたのに話が違う。しかし、クモ男は去った。弱いミラクルナイトだけなら自分一人でも倒せると思い、凜は変身しミラクルナイトの前に姿を現す。
新たな敵の出現にミラクルナイトは驚き、
「ナメコ女?」
と呼びかける。
「可愛らしくナメコ姫と呼んでもらいたいわ。お前の苦手なヌルヌルで虐めてあげる」
とナメコ姫が言った。
しかし、ミラクルナイトは返答する。
「残念でした〜。私はナメコとかオクラとかめかぶとか、食べ物のヌルヌルは大好きです」
とミラクルナイトが返した。
見た目からしてナメコ姫は強そうには見えなかった。ミラクルナイトは彼女に油断していた。しかし、ナメコ姫はミラクルナイトに対して
「中学生のくせに生意気な!」
と言いながらヌルヌルの液を放ってきた。ミラクルナイトは思わず直撃してしまい、倒れてしまった。さらに、ヌルヌル液によって全身がヌルヌルになり、まともに立ち上がることもままならない状態に陥ってしまった。
コミカルにヌルヌルの中でもがくミラクルナイトを見て、ナメコ姫は大笑いした。商店街の人々もその様子に笑みを浮かべていた。
しかし、その時、ドリームキャンディが駆けつけた。
「奈理子さん、何をやってるの?」
と声をかける。
ミラクルナイトはこんな状況で名前で呼ばれることは恥ずかしいが、ヌルヌルになってしまってはどうしようもない状態だった。ナメコ姫はドリームキャンディを見て、いつの間にか逃げ出してしまった。
一方、蕎麦屋では、糸井と鈴がまだ外が騒がしいことに気づきながら、蕎麦を啜っていた。
ナメコ姫の策略によってミラクルナイトがヌルヌルの苦境に立たされ、ドリームキャンディの登場でナメコ姫が逃げてしまった。商店街の人々は微笑みながらその様子を見守り、糸井と鈴はまだ知らぬ間に外での騒ぎについて考えながら蕎麦を楽しんでいた。
様々な運命が交錯する中、物語は新たな展開を迎えるのであった。
(第41話へつづく)













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