ミラクルナイト☆第237話
放課後、奈理子は、寒い公園のベンチに座っていた。彼女は、ミラクルナイトの変身アイテムであるアイマスクを指で弄んでいた。冬の空気が、彼女の頬を刺す。街灯は、彼女の影を長く伸ばしていた。
彼女は、何かを待っていた。ライムに会う約束 ...
ミラクルナイト☆第232話
新年の空気はまだ水都の街に薄氷のように張り付いている。風間凜は石段を一段ずつ、静かに上っていく。境内の喧騒は背後に遠のき、耳に入るのは自分の足音と風の音だけだ。彼女の目的地は本殿の裏手にある、古びた展望台。通称、望楼。水都神社で最も高 ...
ミラクルナイト☆第231話
一月一日。
空気は新たに生まれ変わったように澄み切り、肌を刺すような冷たさの中にも、どこか希望の匂いが混じっていた。奈理子は窓際に立ち、まだ色濃い夜空を眺めていた。昨夜は異常なほどの眠りに落ち、何度も夢から覚めてはまた深い闇へ ...
ミラクルナイト☆第228話
(12月上旬/クリスマス商戦ピーク)
凜が掃除を終え、社務所に戻ろうとしていたそのとき——
境内に駆け込む影がひとつ。
「り、凜さん!! 大変です!!」 ...
ミラクルナイト☆第227話
―対シグマ戦略会議―
ストーブの熱がじんわりと部屋を温める夕暮れ。
応接室には緊張と甘い香りと、奈理子の柔らかい気配が混じっていた。
「シグマ……あの人、何者なんでしょうね」 ...
ミラクルナイト☆第225話
放課後の街に、突如として混乱が走った。
ブナシメジ男の撒いた幻覚胞子が、まだ一部の市民の神経に残っていたのだ。
噴水広場では、人々が錯乱し、互いに掴み合い、悲鳴と怒号が交錯する。
「やめて!落 ...
ミラクルナイト☆第224話
穢川研究所・第六実験棟。
白い壁と無機質な照明が反射する室内。
硝子越しのモニターには、ブラックナイトとニセミラクルナイトの戦闘映像が繰り返し流されていた。
空を舞 ...
ミラクルナイト☆第223話
トタン屋根を叩く小雨の音が、夜の鄙野を包んでいた。
築古の1Kアパート。その一室――散らかった床の上には、魔法陣の焦げ跡。
「ナメクジスプレーも消えちゃって……次はどうしよう?」
ミラクルナイト☆第222話
放課後の水都商店街。にぎやかな店内の片隅で、三人は大きなポテトを分け合っていた。
水色のセーラー服——水都女学院の制服を着た奈理子は、紙コップのソーダをストローでくるくる回しながら、少し困ったような ...
ミラクルナイト☆第221話
下駄箱の前。昇降口から差し込む夕陽が、制服姿の生徒たちを赤く染めていた。
寧々は靴を履き替えている隆に声を掛けた。
「奈理子さんの様子はどう?」
隆は顔をしかめ、ため息をついた。 ...
ミラクルナイト☆第220話
無機質な白い壁に囲まれた研究室。机に広がる数々のデータシートを前に、篠宮=ブナシメジ男は項垂れていた。
「……私の策が……。トウモロコシ男まで失ってしまうとは……」
深い落胆の声を漏らす篠 ...
ミラクルナイト☆第219話
放課後、奈理子は呼び出されて凜と並んで椅子に座っていた。
「凜さん……?」
ミコール社員の一人が思わず声を上げる。
「私は、奈理子の保護者です」
凜は堂々と答えた。
