ミラクルナイト☆第228話
(12月上旬/クリスマス商戦ピーク)
凜が掃除を終え、社務所に戻ろうとしていたそのとき——
境内に駆け込む影がひとつ。
「り、凜さん!! 大変です!!」 ...
ミラクルナイト☆第227話
―対シグマ戦略会議―
ストーブの熱がじんわりと部屋を温める夕暮れ。
応接室には緊張と甘い香りと、奈理子の柔らかい気配が混じっていた。
「シグマ……あの人、何者なんでしょうね」 ...
ミラクルナイト☆第218話
薄暗い部屋に、培養槽の光がぼんやりと揺らめいていた。篠宮=ブナシメジ男は書類を整えながら、九頭の言葉を待っていた。
「篠宮くん。前回の作戦、ご苦労だったね」
九頭はデスクに肘をつき、指を組ん ...
ミラクルナイト☆第212話
夏の夕暮れ、町工場の裏口。
カタン、と古びた鉄扉が開き、事務机の匂いを背負った塩田渚が姿を現した。白いブラウスはくたびれ、ベージュのカーディガンは毛玉だらけ。地味なロングスカートの裾を靴で踏みながら、愛用のママチャリを押し出す ...
ミラクルナイト☆第209話
🥖魔界パン工房「クネクネベーカリー」――
地鳴りとともに、黒紫の煙が立ちこめる奇怪な空間。
天井から吊られた無数の発酵生地袋が、グルグルと揺れながらふくれ上がっていた。
壁という壁には、小麦粉とバターが ...
ミラクルナイト☆第208話
商店街、老舗蕎麦屋「大黒庵」の座敷に、いつもの面々が顔を揃えていた。
「さーて、今年も秋祭りが近づいてきたぞい!」
蕎麦屋の店主、黒田が威勢よく口火を切る。
「去年はちょっと地味だったからねえ。今年 ...
ミラクルナイト☆第206話
放課後の水都女学院高校。クラシックな校舎の廊下に、制服姿の野宮奈理子の足音だけが微かに響いていた。
「……はぁ……」
どこか上の空の表情。ロッカーを開けると、ハンカチやノートがバラバラと落ちた。拾い上げようとし ...
ミラクルナイト☆第190話
九月の風が少しだけ秋の匂いを含み始めた、水都の昼下がり。
水都タワー前の大型ビジョンには、白い光に包まれた少女の姿が繰り返し映し出されていた。
《——“奈理子のブラ”。その胸に、あなたの夢を支える。》
《“ ...
ミラクルナイト☆第185話
水都大学・正門前──
「わあ……すごい、人……!」
制服姿のまま、水都大学の正門をくぐった野宮奈理子は、あまりの賑わいに思わず声を漏らした。
屋台、装飾、仮装した学生たち。大学生たちのはじけた空気は、女 ...
ミラクルナイト☆第184話
水都テレビ・生放送スタジオ──
「さあああああッ!今夜のスペシャルゲストはこの人ぉぉぉっ!!
白くて可憐で、でもスカートはよくなくす!
“水都の守護神”こと、ミラクルナイトーーー!!」
カメラが ...
ミラクルナイト☆第183話
「奈理子さん、見た!?昨夜のSNS!もうすごいバズってたよ!」
「う、うん……ちょっとだけ、見たよ……」
すみれにスマホの画面を突き出され、奈理子は苦笑いを浮かべた。
昼休みの教室。水色のセーラー服の裾 ...
ミラクルナイト☆第182話
「……帰還、お疲れ様です。ナメクジウオ男」
ひんやりとした空気の中、硝子の壁に囲まれた広い部屋。
そこには、無数の試験管と大型モニター、そして壁一面に貼られた画像――
そのいくつかには、戦闘中のミラクルナイ ...
