ミラクルナイト☆第136話
穢川研究所の社長室。重々しい空気が漂う中、カニカゲロウの敗北の報告を受けた勅使河原は信じられない表情で呟いた。
「あのカニカゲロウがミラクルナイトに破れることは…」
勅使河原の声には驚きと失望が混じっていた。カニカゲロウは組織の幹部として期待されていた男だった。
「ウデムシ男は何と?」
勅使河原は渦巻に尋ねた。
「その日のミラクルナイトは強かったと…それだけです」
と渦巻が答える。
「ミラクルナイトは取るに足らない存在ですが、極稀に信じられない強さを発揮するときがあります」
と一之木多実が補足した。
「アスパラ男に続き、カニカゲロウまで失ったのです。ウデムシ男に何らかの処分を」
と渦巻が求める。
しかし、
「奈理子のことはウズムシ男に任せておけばよい。奴は出来る男だ」
と勅使河原のウズムシ男に対する信頼は揺るがなかった。ウデムシ男の手腕を勅使河原は高く評価していた。
「しかし…」
納得しない渦巻に対し、一之木多実が提案した。
「では、一度ウデムシ男を外し、インゲン男にやらせてみてはいかがでしょう?」
「奴には別の仕事を命じてある」
と勅使河原は答える。
「承知しております。ですが、一度はインゲン男にも奈理子と遊ぶご褒美をあげてもよいのではないですか」
考える勅使河原。
「一之木くんがそこまでインゲン男を推すのであれば、それもよかろう。渦巻、インゲン男に奈理子討伐を命じよ。ウデムシ男にも話を通しておけ」
勅使河原は渦巻に指示を出す。
新たな命令を受けた渦巻は、
「了解しました」
と頷き、早速行動に移る。
ミラクルナイト、野宮奈理子に新たな危機が迫ろうとしていた。インゲン男という新たな脅威が、彼女の前に立ちはだかる日はそう遠くない。
水都公園の遊歩道。高校生になってもここは奈理子の帰宅路だ。放課後に必ず奈理子が通るこの場所は、敵にとって奈理子を待ち伏せるに絶好の場所でもあった。
清楚可憐な水都女学院のセーラー服を身に纏う奈理子の姿はすれ違う人々を魅了する。
「奈理子ちゃ~ん!」
小さい女の子が奈理子に手を振る。
「こんにちは」
笑顔で女の子に手を振り応える奈理子。美少女と幼女の微笑ましい光景に場の空気が和む。
しかし、その平和な光景は一瞬で壊された。奈理子の前に三人のウズムシ男が現れたのだ。場の空気が一転し、人々の悲鳴が沸き起こる。
「またウデムシ男?今日は何の撮影?」
奈理子は周りを見渡し、ウデムシ男の姿を探すが、その姿はない。
「俺たちはウデムシ男の手下じゃないぜ。やっと俺たちのボスに奈理子討伐の命が下ったんだ」
「このときを待ってたぜ。やっぱ可愛いな、奈理子は」
「水女のお嬢様と楽しめるなんて、ゾクゾクするねぇ」
ウズムシ男たちは奈理子に下衆な視線を浴びせる。その視線に怯む奈理子。
ミラクルナイトに変身しなければならない。しかし、変身中のミラクルナイトは無防備だ。このウズムシ男たちが、大人しく変身完了まで待ってくれるとは思えなかった。こんなときは、逃げるしかない。
「あっ、ドリームキャンディ!」
奈理子はあっちの方を指差す。それに釣られてあっちを向く三人のウズムシ男。その瞬間、奈理子は逆の方向に駆け出した。多目的トイレに駆け込んで変身だ。中学時代から何度かあったシチュエーション。一目散に駆ける奈理子。
「待て!逃げるな」
奈理子を追う三人のウズムシ男。
ウズムシ男出現の町内放送が鳴る。水都公園の遊歩道は寧々の帰宅路でもある。
「寧々ちゃん、早く来て」
奈理子は祈りながら駆け続けた。
「奈理子さん、待って!」
ドリームキャンディに変身した寧々が、光の中から現れた。水都中学に通うようになったドリームキャンディ、寧々にとっても、水都公園の遊歩道は通学路なのだ。ドリームキャンディは勇敢な姿勢でウズムシ男たちに立ち向かう。
「奈理子さんは絶対に渡さないわ!」
奈理子は一瞬、寧々の勇気に感謝しながらも、多目的トイレに駆け込んだ。中に入るとすぐにアイマスクを取り出し、変身を開始する。水色の光に包まれ、奈理子はミラクルナイトへと変わっていく。
「もう逃げられないぞ、ミラクルナイト!」
ウズムシ男たちは外から叫び、ドアを叩いていた。しかし、ドリームキャンディがその前に立ちはだかり、
「奈理子さんには指一本触れさせない!」
と強く言い放つ。
ミラクルナイトに変身した奈理子が、多目的トイレのドアを開け、外に飛び出す。
「さあ、ウズムシ男たち、私たちの力を見せてやるわ!」
彼女はドリームキャンディと共に戦いに挑む。
ウズムシ男たちは驚きつつも、怯むことなく襲いかかってきた。ミラクルナイトとドリームキャンディは息を合わせ、協力して戦いを続ける。彼女たちの強い絆と決意が、ウズムシ男たちに立ち向かう力となっていた。
「奈理子さん、私たちなら絶対に勝てます!」
ドリームキャンディが叫ぶ。
「ええ、絶対に負けない!」
ミラクルナイトが応じる。彼女たちの勇敢な戦いは、周囲の人々にも希望を与えた。遊歩道の市民は彼女たちを見守り、応援の声を送っていた。ミラクルナイトとドリームキャンディは、その声援に応えるかのように、さらに強く戦い続ける。
「ミラクルアクアティックラプチャー!」
「キャンディシャワー!」
ウズムシ男たちは次々と倒れていった。残るウズムシ男は一人。ミラクルナイトとドリームキャンディの勝利は確実となり、彼女たちの勇気と絆が一層輝きを増した瞬間だった。
「何故、私を襲ったの?貴方たちの目的は何?」
ミラクルナイトがウズムシ男に問う。
「奈理子が可愛いからだ!奈理子に悪戯をして奈理子の恥ずかしい姿を楽しむことは俺たちの生き甲斐だ!」
「…何を言ってるの……??」
あまりにも馬鹿馬鹿しいウズムシ男の答えに呆れるミラクルナイト。
「貴方たちの上司がウデムシ男じゃないとすると、誰の命令で奈理子さんを襲ったの?」
次はドリームキャンディが問う。
「インゲン男だ」
「そのインゲン男は何処?」
「ホテル水都インターナショナルだ」
ドリームキャンディの問いにスラスラと答えるウズムシ男。そして、
「こうなったら、奈理子のスカートの中に頭を突っ込んでやる!」
とミラクルナイトに飛び掛かり、スカートを掴んだ。
「いやッ、止めてよ!」
ウズムシ男をスカートの中に入れまいとスカートを押さえるミラクルナイト。
「奈理子さんから離れなさいッ!」
ドリームキャンディがキャンディシャワーを放つ。
「奈理子…」
と悲しげに呟きながら消滅していくウズムシ男。
「奈理子さん、行きましょう」
とドリームキャンディ。
「何処に?」
「決まっています。ホテル水都インターナショナルです。インゲン男の悪事を暴くんです!」
「凜さんにも相談したほうが…」
「早くしないとインゲン男に逃げられます。事態は一刻を争います」
「そうね…」
ドリームキャンディに押されて承知するミラクルナイト。
かくして、二人のヒロインはインゲン男が待ち構えるホテル水都インターナショナルに向かうのだった。
ホテル水都インターナショナルを見上げる奈理子と寧々。地上三十階を超える高層ホテルだ。奈理子は水都女学院高校の、寧々は水都中学の制服姿で立っていた。
「ここからは別行動にしましょう」
「えッ?!」
寧々の提案に驚く奈理子。
「奈理子さんは敵に顔が知られています。私が奈理子さんと別に行動した方が敵を欺きやすいです」
「確かにそうだけど…」
不安な表情を見せる奈理子。
「私の使命は奈理子さんを守ること。私が奈理子さんを見守ってますから」
寧々に励まされ、奈理子はホテルに足を踏み入れる。五つ星ホテルだけに、まるで海外のリゾートホテルのような豪華な内装が広がっていた。下層階はレストランやフィットネスクラブ、中層階はオフィス、上層階が客室になっている。奈理子は何処に行けばいいのか分からず、ブライダルサロンを眺めていた。
「はッ!」
視線を感じた奈理子が振り向くと、何者かが角に隠れた。後を追う奈理子。角を曲がると、誰もいない。
「何だったの…?」
立ち尽くす奈理子。
そのとき、何者かに背後から羽交い締めにされた。声を上げようとした奈理子だが、その前に湿った布で鼻と口を塞がれてしまった。薄れ行く意識の中で奈理子が見た者はウズムシ男だった。
「さすが最弱ヒロイン奈理子。チョロいもんだ」
ウズムシ男が奈理子を肩に担ぎ上げる。
「寝顔も可愛いぜ」
別のウズムシ男がスヤスヤ眠る奈理子の顔を覗き込む。
また別のウズムシ男が担がれた奈理子のスカートを捲り、匂いを楽しむ。
「そこまでよ、ウズムシ男。奈理子さんにエッチなことをする者はドリームキャンディが許しません」
眠る奈理子を弄ぶ三人のウズムシ男の前に、ドリームキャンディが現れた。
「キャンディシャワー!」
ドリームキャンディの攻撃が瞬く間に二人のウズムシ男を消滅させた。残るは奈理子を担ぐウズムシ男唯一人。そのウズムシ男は、圧倒的なドリームキャンディに戦慄きながらも、奈理子のスカートの中に手を入れ、彼女の大切な箇所を撫でていた。
「残るは貴方一人よ。ここで消されるか、インゲン男の元に案内するか選びなさい」
ドリームキャンディが迫る。
「分かったよ…インゲン男のとこに連れていけばいいんだろ」
とウズムシ男は恐れながらも言った。彼は担ぎ上げた奈理子をそっと降ろす。
ドリームキャンディの使命は奈理子を守ること。眠る奈理子を一人ここに残して行っていいのか一瞬迷ったが、奈理子は水都の守護神ミラクルナイトだ。今までに多くの強敵を倒してきた実績がある。ここは奈理子よりもインゲン男の悪事を暴くことが優先だと考え、ウズムシ男を逆手に取り、インゲン男の元に案内させることに決めた。
暫くして、奈理子が目を覚ました。ウズムシ男に襲われたことは分かるが、その後の記憶は無い。ふと床を見ると、カード型のルームキーが落ちていることに気付いた。
「この部屋にインゲン男が…」
奈理子はルームキーを手に立ち上がる。水都の平和を乱す者は、ミラクルナイトが許さない。その決意を胸に、ルームキーの部屋に向けて歩み始めた。
奈理子は高層ホテルの廊下を進みながら、心の中で決意を新たにした。ドリームキャンディと共に戦うことができなかったことを悔やみながらも、インゲン男を倒すことが自分の使命だと感じていた。
ウズムシ男に案内されたドリームキャンディがたどり着いたのは、ホテル水都インターナショナルの屋上だった。そこにはインゲン男と数人のウズムシ男が待ち構えていた。
「奈理子を連れて来いって言ったんだぞ!何でドリームキャンディを連れてきたんだ?!」
インゲン男はドリームキャンディを連れてきたウズムシ男を責めた。
「それが…ドリームキャンディに邪魔されちゃいまして……」
バツが悪そうに答えるウズムシ男。
「インゲン男、貴方の悪事もここまでよ!」
ドリームキャンディが宣言する。
「チッ、ウズムシども掛かれ!」
インゲン男がウズムシ男たちに命じる。ドリームキャンディは
「待ちなさい!」
と叫ぶが、インゲン男は無視してその場を去ってしまった。
一方、奈理子は最上階のスイートルームの前に立っていた。
「ここがインゲン男の隠れ家…」
奈理子は深呼吸をしてからミラクルナイトに変身した。ルームキーをドアに翳し、薄暗い部屋の中に足を踏み入れる。中には誰もいなかったが、ガラス張りの室内からは大都会の水都市内が一望できた。
「うわぁ…」
その壮大な景色にミラクルナイトは圧倒された。
「あそこが商店街で、私の家はあの辺り…」
我を忘れて景色を楽しむミラクルナイト。
そのとき、ドアが開き、二人のウズムシ男を引き連れたインゲン男が入ってきた。
「おぅ、奈理子が自分から来てくれるとは、俺はツイてるな」
とインゲン男がニヤリと笑う。
「水都の平和を乱す者は、ミラクルナイトが許しません!」
ミラクルナイトは冷静に戦闘態勢をとる。二人のウズムシ男がミラクルナイトに迫る。
「ミラクルアクアティックラプチャー!」
輝く水のオーラがウズムシ男たちを包む。
「奈理子のパンツをしゃぶりたかったー!」
「俺も奈理子に種付けしたかったー!」
断末魔の悲鳴を上げ消滅していくウズムシ男たち。
「さあ、あとは貴方一人よ!」
ミラクルナイトがインゲン男を睨みつける。
「よくぞ来たな、ミラクルナイト。お前の可愛い姿を見られるとは、光栄だよ」
インゲン男がニヤリと笑う。
「ここで終わりにしてやるわ!」
ミラクルナイトはインゲン男にハイキックを繰り出そうとする。しかし、ミラクルナイトがインゲン男に近づく前に、インゲンの蔓が彼女を絡め取った。
「こんなもの無駄よ。ミラクルパワー!」
ミラクルナイトが放つ聖なる光が蔓を消滅させる。しかし、
「無駄なのはそれだ。インゲンの蔓はいくらでも出せるぜ」
と再び蔓がミラクルナイトを絡め取った。ミラクルパワーは体力を消耗する。何度も使うことはできない。蔓がミラクルナイトの首に絡み付く。
「うぅ…止めて……」
力無く哀願するミラクルナイト。
「首を絞められたくなければ、変身を解け」
とインゲン男が命じる。
「うぅぅ……」
ミラクルナイトは変身を解き、水都女学院のセーラー服姿の奈理子に戻った。
「そのほうがいい。さあ、楽しませてもらおうか」
インゲン男は奈理子の水色のセーラー服姿を見下ろし、満足げに笑みを浮かべた。奈理子は絶体絶命の状況に立たされていた。
水色の生地に濃紺の襟のセーラー服。そして、濃紺のプリーツスカート。水都の女の子なら誰もが憧れる水都女学院高校の制服だ。その制服を纏う奈理子は、水都タワー前広場で容赦無く開脚逆さ吊りにされていた。スカートが重力に引っ張られ、木綿の純白パンティどころか臍まで晒されている。水都が誇る美少女奈理子の痴態を撮ろうと、多くの市民がスマホを向けている。
「一人で乗り込んで無様な姿を晒すとは、惨めだな奈理子」
インゲン男が奈理子の無防備なクロッチを撫でながら嘲笑う。そこは少し湿っていた。
「悔しい…貴方の目的は何なの……?」
奈理子が涙を流しながらインゲン男に問う。
「奈理子を可愛がっているウデムシ男には悪いが、今回俺が受けた指令は奈理子の討伐だ。本来の使命は言えないな」
「くッ、悔しい!」
奈理子が泣きじゃくる。
そのとき、
「奈理子さん、そう悔しがらないで」
ドリームキャンディがタワー前広場に現れた。
「キャンディ、助けて!」
奈理子が叫ぶ。
「私が戻るまで待っていればよかったのに一人で乗り込むなんて…。奈理子さん、少しは自分の力を辨えて」
ドリームキャンディが奈理子を嗜める。
「ドリームキャンディ、奈理子は渡さんぞ!」
インゲン男がドリームキャンディに敵意を露わにする。
「私は奈理子さんみたいにはいかないわ」
腰のキャンディベルトを外し、キャンディチェーンを構えるドリームキャンディ。タワー前広場はドリームキャンディとインゲン男の一触即発の空気が流れた。
ドリームキャンディの目には、逆さ吊りにされた奈理子が映っている。彼女のセーラー服が乱れ、純白のパンティと臍が晒される姿は見るに耐えなかった。ドリームキャンディは怒りをこめて、インゲン男に向かって突進する。
「キャンディシャワー!」
ドリームキャンディはキャンディチェーンを振りかざし、虹色の光線を放つ。インゲン男はその攻撃を巧みに避け、蔓を操ってドリームキャンディに反撃を試みる。しかし、彼女の動きは俊敏で、インゲン男の攻撃を次々とかわしていく。
「奈理子さん、今助けるます!」
ドリームキャンディはインゲン男の隙を突き、キャンディチェーンで奈理子を吊るしている蔓を切り裂いた。奈理子は地面に落ちるが、ドリームキャンディがすかさず受け止める。
「ありがとう、キャンディ…」
奈理子は涙を浮かべながら感謝の言葉を口にする。
「ここからは私とインゲン男の戦いです。奈理子さんは休んでいてください」
ドリームキャンディは優しく奈理子に微笑みかけた。そして、再びインゲン男に向かい、キャンディチェーンを構える。
「さあ、インゲン男、続きを始めましょう!」
ドリームキャンディが再び戦いの態勢を整えると、周囲の市民からも応援の声が上がる。彼女の勇敢な戦いは、市民たちに希望と勇気を与えていた。
開脚逆さ吊りからは解放されたものの、両腕を後手に縛られたままの奈理子はミラクルナイトに変身することができない。
「キャンディ、頑張って」
と戦況を祈るような思いで見守る奈理子。しかし、無防備な奈理子をウズムシ男たちが放っておくはずがなかった。
「俺たちは奈理子で楽しもうぜ」
「ウデムシ男の手下ばかりいい思いをしてきたが、ようやく俺たちにも運が向いてきたぜ」
「水女の制服のまま奈理子を逝かせてやるぜー!」
ウズムシ男たちが奈理子に迫る。
「いやッ、来ないで!」
奈理子は後退りするが、両手が自由にならない状態ではウズムシ男たちに弄ばれるしかない。
「喰らえ、インゲンビーンズ爆弾」
インゲン男が豆爆弾をドリームキャンディに投げる。
「うぅッ」
ドリームキャンディの周囲に小さな爆発が次々と起こる。奈理子の危機ではあるが、ドリームキャンディには助けに行く余裕がなかった。
「奈理子さん、自分の身は自分で守って下さい!」
ドリームキャンディが奈理子に叫ぶ。
「そんな…」
と呟きながら、インゲン男たちに嬲られるしかない奈理子。
「次はコレだ。ビーンズスナップ!」
インゲン男が指を鳴らすと、ドリームキャンディに激痛が走った。
「痛ッ!」
何が起こったのか、ドリームキャンディには分からない。しかし、インゲン男が指を鳴らすたびにドリームキャンディを激痛が襲う。
「インゲン男の武器は一体何?よし!」
ドリームキャンディはゴーグルに手を添えた。
「キャンディビデオシグナル!」
ビデオシグナルとは、ドリームキャンディのゴーグルに内蔵された再生装置で、これを使うことにより以前の状態をもう一度映し出すことができるのである。
「分かったわ。指を鳴らすときに豆を飛ばしているのね!」
ビーンズスナップの秘密を暴いたドリームキャンディはキャンディチェーンをロリポップハンマーに変形させた。
「フン、小さな飴玉が大きな飴玉に変わっただけじゃねぇか」
とインゲン男が笑うが、ドリームキャンディは素早く
「ロリポップ三段突き!」
と高速の三段突きでインゲン男を吹き飛ばした。
吹き飛ばされたインゲン男が地面に倒れ込み、その隙にドリームキャンディはキャンディシャワーでウズムシ男を消し、奈理子の元へ駆け寄った。
「大丈夫、奈理子さん?」
ドリームキャンディが尋ねると、奈理子は涙目で頷く。
「ありがとう、キャンディ…でも、両手が縛られたままで…」
ドリームキャンディは素早くキャンディチェーンで奈理子の手を解放し、彼女のセーラー服を整えた。
「奈理子さん。今度こそ一緒に戦いましょう!奈理子さんはウズムシ男をお願いします」
ドリームキャンディが力強く言うと、奈理子は決意を新たにミラクルナイトに変身した。
「水都の平和を乱す者は、ミラクルナイトが許しません!」
ミラクルナイトは再び立ち上がり、インゲン男に向かって宣言する。
ドリームキャンディとミラクルナイトの二人は、再び戦いの場に立ち向かう。ウズムシ男たちが再び現れ、インゲン男も立ち上がる。
「奈理子が変身したところで、所詮、奈理子だ!」
インゲン男が叫ぶが、二人のヒロインは恐れずに立ち向かった。
「キャンディ、行くわよ!」
ミラクルナイトが叫ぶと、ドリームキャンディは
「はい、絶対に負けません!」
と応じ、二人は再び戦いを挑んだ。
水都の守護神ミラクルナイト。その太股全開のプリーツスカートはタワー前広場の多くの市民を魅了する。
「変身してしまえばウズムシ男なんか怖くないわ。ミラクルアクアティックラプチャー!」
ミラクルナイトが放つ水のオーラが二人のウズムシ男を消滅させる。更に迫りくるウズムシ男たちを軽やかに避ける。ミラクルナイトが動くたびにプリーツスカートが舞い、奈理子の純白パンティがチラリと見える。それを見て歓声を上げる市民。
しかし、
「捕まえたー!」
と一人のウズムシ男がミラクルナイトを後ろから羽交い締めにした。
「うッ!離しなさい!!」
藻掻くミラクルナイト。しかし、
「そりゃー!」
背後を取ったウズムシ男は軽々とミラクルナイトを持ち上げ、そのまま後方に投げつける。ドラゴンスープレックスだ。地面に頭から叩きつけられたミラクルナイトは、その衝撃で失神してしまった。まんぐり返しの姿勢のまま動かないミラクルナイトをウズムシ男たちが弄ぶ。
「変身してもウズムシ男に弄ばれてるじゃない。しっかりしてよ、奈理子さん…」
ミラクルナイトの不甲斐なさに呆れるドリームキャンディ。
「奈理子の心配してる場合じゃないぞ!」
インゲン男がドリームキャンディに向かって蔓を放つ。
「貴方の動きは見切ったわ!」
ロリポップハンマーを手にドリームキャンディがインゲン男に挑む。
ウズムシ男は市民も呼び込んで失神したミラクルナイトの撮影会が始まっていた。混乱のタワー前広場。ドリームキャンディはインゲン男を倒し、ミラクルナイトを助け出すことができるのだろうか。
「キャンディシャワー!」
ドリームキャンディは輝く光のシャワーを放ち、インゲン男を牽制する。インゲン男は蔓を振り回し、ドリームキャンディに迫る。
「フン、その程度か」
インゲン男は蔓を更に長く伸ばし、ドリームキャンディに絡みつける。しかし、ドリームキャンディは素早く動き、蔓を回避し続ける。
「奈理子さん、今助けるから!」
ドリームキャンディはインゲン男の隙をついてミラクルナイトに近づこうとする。しかし、インゲン男の蔓が再び襲いかかる。
「逃がさないぞ!」
インゲン男は怒りに満ちた声で叫ぶが、ドリームキャンディは冷静に対処し続ける。
「ロリポップ三段突き!」
ドリームキャンディは再びロリポップハンマーで高速の三弾突きを放ち、インゲン男を攻撃する。インゲン男は驚きの声を上げて後退する。
「このままでは…」
ドリームキャンディは再び攻撃のチャンスを掴むために動き続ける。
「ミラクルナイト、目を覚まして!」
リームキャンディはミラクルナイトの元に辿り着き、彼女の頬に往復ビンタを喰らわす。ミラクルナイトは朦朧とした意識の中で目を開ける。
「キャンディ…」
彼女の目には再び闘志が宿る。
「ありがとう、キャンディ。もう大丈夫!」
ミラクルナイトは再び力強く立ち上がった。
ミラクルナイトとドリームキャンディは力を合わせてインゲン男とウズムシ男たちに立ち向かう。二人のヒロインの強力なコンビネーションがインゲン男とウズムシ男たちを圧倒し始める。
「ミラクルアクアティックラプチャー!」
ミラクルナイトが水のオーラを放ち、ウズムシ男たちを消滅させる。
「くそッ、これでも喰らえ!」
インゲン男がミラクルナイトとドリームキャンディに向かって蔓を放つ。
「スウィートスピン!」
ドリームキャンディが優雅に回転しながら、周囲に甘い風を巻き起こし、蔓を躱していく。
「さすがだな、ドリームキャンディ。しかし、奈理子を見ろ」
インゲン男がミラクルナイトを指す。
「あッ!いやぁ~!」
ミラクルナイトは蔓を躱しきれずに蔓に絡まれてしまっていた。蔓が、ミラクルナイトのプリーツスカートをスルスルと脱がしていく。更に蔓は奈理子の白いパンツの中にまで侵入を始めた。
「奈理子さん、そんなのミラクルパワーで振り解けるでしょ!」
ドリームキャンディが叱咤する。しかし、ミラクルパワーは精神を集中させなければ発揮できない。蔓に弄ばれるミラクルナイトにはその余裕が無かった。
「フハハハ…、奈理子は蔓が気に入ったようだな」
ビクビクと痙攣するミラクルナイトを見て勝ち誇るインゲン男。しかし、ドリームキャンディはその隙を見逃さなかった。
「ロリポップ凄い突き!」
ロリポップハンマーで強烈な突きをインゲン男に叩き込む。
「ぬうッ、ビーンシールド!」
インゲン男は莢で身を守る。
「なかなかやるわね」
「お前もガキのくせに大したもんだ」
お互いに好敵手と認め合うドリームキャンディとインゲン男。
ドリームキャンディのロリポップハンマーとインゲン男の蔓が激しく打ち合う。そのとき、緑色の光とともに、セイクリッドウインドがタワー前広場に降臨した。
「みんな、私を忘れちゃいませんか?水都神社の看板娘、凜ちゃんが来ましたよ」
と名乗りを上げるセイクリッドウインド。しかし、
「これは一対一の戦いです!凜さんは手を出さないでください!!」
とドリームキャンディは正々堂々とインゲン男と戦いたい意思を示す。
「え〜、せっかく来たのに…」
セイクリッドウインドは肩をすくめるが、今日もスカート脱がされ、蔓に弄ばれるミラクルナイトの姿を見て、その周りを取り囲む市民たちが彼女を撮影している様子に気付く。彼女のパンツは膝まで下ろされていた。
「奈理子は気持ちよさそうだし…」
と一瞬迷ったが、
「はいはい、撮影会はもう終わり。奈理子も十分イッたでしょ」
とミラクルナイトを蔓から救出した。
「凜さん、私……」
と切なそうな表情を見せるミラクルナイトに、
「もう大丈夫。インゲン男はキャンディがなんとかするみたいだから」
とセイクリッドウインドは優しく言い、ミラクルナイトをギュッと抱き締めた。
「はぁはぁ…」
「ぜぃぜぃ…」
互いに息を切らしながらも、激しい戦いを続けるドリームキャンディとインゲン男。どちらも疲労が見え始め、勝負は依然として決着がつかない。
「ミラクルナイトが蔓に絡め取られてる間に、インゲン男も疲弊しているわ。今こそ、決着をつける時よ!」
ドリームキャンディは決意を新たにし、最後の力を振り絞ってロリポップハンマーを高々と掲げた。
「これで終わりよ!キャンディスターバースト!」
ロリホップハンマーから放たれた色とりどりの星々がインゲン男に直撃し、インゲン男はついに膝をついた。
「うぅ…こんなガキに…負けるとは…」
インゲン男は悔しげに呟きながら消滅していった。
「やったわ、凜さん!奈理子さん!」
ドリームキャンディは歓喜の声を上げ、セイクリッドウインドとミラクルナイトの元へ駆け寄った。
「お見事だったわ、キャンディ」
とセイクリッドウインドが笑顔で応じる。
「ありがとう、キャンディ。私ももう少し頑張るわ」
とミラクルナイトはパンツを穿き直し決意を新たにした。
タワー前広場の市民たちは、三人のヒロインに感謝と賞賛の拍手を送り、再び平和な日常が戻った。
(第137話へつづく)
(あとがき)














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