ミラクルナイト☆第145話
水都女学院高校一年生の野宮奈理子は、水都の守護神ミラクルナイトとして、街を襲う怪人や魔物たちと日夜戦い続けている。彼女の使命は、市民の安全を守り、平和を維持すること。しかし、奈理子にはもう一つの大切な役割があった。それは、水都一の美少女としての絶大な人気を維持することである。美しさと強さを兼ね備えた奈理子は、多くの人々の憧れの存在であり、彼女の登場するイベントは常に注目を集めていた。
今日はその一環として、水都大学で水都大学奈理子私設ファンクラブ、通称「MNSFC」主催の奈理子トークショーが開催されていた。ファンクラブの会長を務める成好は、自分こそが奈理子を最も愛する者だと自負しており、トークショーの司会も自ら引き受けていた。
「高校生になってから、白いパンツが増えたように思えるのですが、何か理由があるのですか?」
成好は、奈理子のファンならではの鋭い質問を投げかけた。会場が静まり返り、誰もがその答えを待ち望んでいた。
奈理子は微笑みながら、優雅に答えた。
「白いパンツは私の清純さの証です。敵に汚されることがあっても、私は心まで汚されない。そんな強い意志を込めて、白いパンツを選んでいます。」
その答えに、会場は歓声と拍手で包まれた。清純でありながらも力強い奈理子の言葉に、ファンたちはさらに彼女を崇拝した。しかし、トークショーが順調に進み、無事に終わるかと思われたその時――。
何か異変が起きたのだ。会場の空気が一変し、奈理子の背後に不穏な影が差し込んできた。これがただのトークショーでは終わらないことを、奈理子は瞬時に感じ取った。平和なイベントの場でさえも、彼女を狙う者たちがいることを思い知らされる瞬間が、今、まさに訪れようとしていたのだ。
水都大学の特設ステージには、教授、香丸、そしてライムが並んで座っていた。奈理子のトークショーは始まったばかりだが、すでに会場は盛り上がりを見せている。
「成好くんは本当にうまいねぇ。エッチな質問を自然に織り交ぜてくるとは、感心するよ」
と教授が嬉しそうに言った。
「そうですね。成好さんの話術で奈理子の清楚さが、ますます引き立って見えます」
と香丸が同意する。ステージ上の奈理子は、水都女学院のセーラー服を身にまとい、その可憐な姿が一層際立っていた。
「ライム、君があの奈理子の身体を好きにできるなんて羨ましい限りだよ。どうじゃ、奈理子の水女制服バージョンでブラックナイトを作るのは?」
教授がライムに問いかけた。
「それは…」
ライムは言葉に詰まった。奈理子が水都女学院の制服を着ている限り、彼女はただの奈理子であり、ただの奈理子をスライムで作っても、それはブラックナイトではなく奈理子のコピーにしからならないのだ。
そのとき、突如としてステージにテントウムシ女と謎の怪人が乱入した。
「アイドル気取りの守護神さん、今日はファンの前でじっくり恥をかかせてあげるわ」
とテントウムシ女は挑発的に微笑みながら奈理子に歩み寄った。観客席の奈理子ファンたちは困惑しつつも、奈理子の新たな戦いが始まることに興奮を抑えられない様子だった。
「楽しいイベントを邪魔するなんて、絶対に許さないわ!」
奈理子は立ち上がり、鋭い目つきでテントウムシ女を睨みつけた。
「今日の奈理子の相手はこっちよ」
と、テントウムシ女は横に立つ怪人を指した。
「ほう、あれはゾウムシ男か」
と教授が興味深そうに呟いた。
「ゾウムシ男にはどんな能力があるんですか?」
香丸が教授に尋ねた。
「見ろ、あの外骨格を。最強の防御力を持っておる。どんな攻撃も弾き返してしまいそうじゃろ?」
と教授は説明する。それを聞いて、ライムは心の中で
「奈理子、負けるなよ…」
とエールを送った。
奈理子は決意を固め、アイマスクを高々と掲げる。
「みなさん、危ないから下がってください!」
と彼女は叫び、ステージの上で構えを取った。
成好はそれを受けて、
「我らの奈理子ちゃんが、水都の守護神ミラクルナイトに変身します!みなさん、せーの!!」
と声をかけた。
「頑張れー!!」
と大学生たちが一斉に大声で応えた。
奈理子がアイマスクを装着すると、水色の光に包まれていく。水都女学院のセーラー服は次第に消え、奈理子の体は一瞬だけ純白のブラとパンティのみの姿となった。
「おー!今日も奈理子は純白パンティだ!」
と大学生たちが興奮して声を上げる。しかし、その下着姿も一瞬のこと。白いリボンが髪に飾られ、白いブラウスと水色のリボン、手足には水色のグローブとブーツが次々に現れ、最後に清純の象徴である純白のパンティを覆うように、白いプリーツスカートが優しく現れた。
「水都の平和を乱す者は、ミラクルナイトが許しません!」
奈理子は高らかに宣言した。その声に応じるかのように、会場の大学生たちが
「奈理子最高!」
「今日も可愛いぞ!」
と熱狂的な声援を送る。水都大学の特設ステージは、奈理子の決意と美しさで最高の盛り上がりを見せていた。
「奈理子、頑張れー!」
という大声援が、ミラクルナイトの耳に響く。彼女はゾウムシ男を見つめながら、冷静に状況を分析した。奈理子はゾウムシのことはあまり知らなかったが、その名前に含まれる「象」という言葉から、相手がパワーファイターであると推測した。
「パワーに対抗するにはスピードよ…」
と心の中でつぶやき、ミラクルナイトは素早くゾウムシ男に向かって突進した。
「えぃ!」
と、お得意の右ハイキックを放つ。ミラクルナイトのスカートがふわりと舞い上がり、白いパンツが一瞬露わになる。その瞬間、観客席から
「おー!」
と大学生たちの歓声が沸き起こった。
ミラクルナイトのハイキックがゾウムシ男の側頭部にヒットする瞬間を、彼女は確信していた。しかし、次の瞬間、
「ああッ!」
と悲鳴を上げたのは、ミラクルナイト自身だった。彼女のキックはゾウムシ男の硬い外骨格に弾き返され、足に激しい痛みが走ったのだ。
「何だ、今のは?俺に染み付きパンツを見せつけたかったのか?」
と、ゾウムシ男が余裕たっぷりに嘲笑する。彼には全くダメージが無い様子だった。一方で、ミラクルナイトの右足には強い痛みが残り、彼女は一瞬、心が折れそうになる。
「くッ、私は負けない…」
と、自らを奮い立たせるミラクルナイトは、再びゾウムシ男に挑んだ。硬い外骨格には打撃が効かないと判断し、
「ミラクルチョップ!」
と右の手刀でゾウムシ男の長い口吻に狙いを定めた。しかし、その瞬間、彼女の右手に鋭い痛みが走った。
「痛い…」
と、思わず声を漏らしてしまうミラクルナイト。チョップの衝撃で彼女の手は痺れ、動かなくなってしまった。
「どうした、奈理子?まさか、チョップして自分の手を痛めたなんてことは無いよな?」
と、ゾウムシ男が再び嘲笑を浴びせる。
「そんなことないわ!」
ミラクルナイトは怒りを露わにするが、右手はもう使い物にならない。
「こうなったら…」
と、ミラクルナイトは決死の覚悟で跳び上がる。
「ミラクルヒップストライク!」
自らの身体を弾丸のようにして、ゾウムシ男に突撃する。
「奈理子、不用意に飛び込むな!」
ライムが叫ぶが、その声は届かなかった。ミラクルナイトは全力でゾウムシ男に突撃するが、彼は動じることなく、胸を張って待ち構えていた。
「無駄だ!」
と、ゾウムシ男は言い放つ。白いパンツに包まれたミラクルナイトの可憐なお尻がゾウムシ男の外骨格に当たると、ミラクルナイトは再び弾き飛ばされ、客席のパイプ椅子に激突した。
「まだ…負けないわ…」
と、ミラクルナイトは何とかして立ち上がろうとする。今日は彼女のファンイベントだ。ファンのためにも、主催者のMNSFCのためにも、ここで敗北するわけにはいかない。しかし、彼女の身体は限界に近づいていた。
ゾウムシ男がゆっくりとミラクルナイトに近づいてくる。彼の顔には不敵な笑みが浮かび、絶望感が広がる。だが、ミラクルナイトは、そんな彼の姿を見て一歩も引かず、再び戦う決意を固めた。
パイプ椅子を押しのけ、必死に立ち上がろうとするミラクルナイト。しかし、その瞬間を見逃さなかったゾウムシ男が、彼女に素早く襲いかかり、ミラクルナイトの顔面を無慈悲に踏みつけた。
「んんッ…」
と苦しげに声を漏らしながら、ミラクルナイトは両手でゾウムシ男の足を掴み、必死に抵抗しようとする。しかし、その非力な手では、ゾウムシ男の強靭な脚を動かすことはできなかった。
ゾウムシ男は、ミラクルナイトの苦しむ姿を楽しむかのように、その足をしばらくの間、彼女の顔に押しつけ続けた。そして満足げな笑みを浮かべながら、ゆっくりと足を退ける。
「はぁはぁはぁ…」
ミラクルナイトの荒い息遣いが響き渡る。
「奈理子、もう終わりか?弱すぎるぞ」
と、ゾウムシ男は冷たく彼女を見下ろす。
「頑張れ、奈理子!」
「諦めるな!」
と、周囲から奈理子ファンの声援が飛ぶ。彼女にとって、その声援が唯一の力だった。
「負けるわけにはいかない…」
と、ミラクルナイトは自らを奮い立たせ、再び立ち上がる。しかし、ゾウムシ男は彼女の動きをあっさりと封じるように頭を押さえつけ、素早くミラクルナイトのスカートを掴んだ。ミラクルナイトは逃れようとするが、圧倒的なゾウムシ男のパワーには抗えなかった。
「ご自慢の白いパンツをファンにたっぷりと見せてやりな!」
と、ゾウムシ男は冷笑しながらミラクルナイトのスカートを剥ぎ取る。
露わになったのは、奈理子の純白のパンティ。その純白が、彼女の清純さを象徴しているかのようだった。しかし、ゾウムシ男の目は奈理子の可憐な太股に釘付けになっていた。
「美味そうな太股だ」
とゾウムシ男は低く呟くと、奈理子の太股に鋭い口吻を突き刺した。
「きゃぁ~〜!!」
奈理子の悲鳴が、会場に響き渡る。
「ヘヘッ、いい悲鳴だったぜ、奈理子」
と、ゾウムシ男は満足げに奈理子の太股から口吻を抜き、滴り落ちる血を舐める。ミラクルナイトはなおも苦しみ続け、
「あッ、あぁぁぁぁ~」
と弱々しい声を漏らしながら、ゾウムシ男の行為に耐えていた。
「太股の次はココだ!」
ゾウムシ男は、今度は奈理子の左右の胸を口吻で交互にツンツンと素早く突いた。
「ああッ!」
と悲鳴を上げ、吹き飛ばされたミラクルナイトは地面に倒れ伏し、ビクンビクンと痙攣しながら喘いでいた。
ミラクルナイトの無残な姿に、ファンたちは声を失い、ただ唖然とするばかりだった。テントウムシ女は冷ややかに笑い、
「よくやったぞ、ゾウムシ男。引き上げるぞ」
と命じる。ゾウムシ男は満足げに笑いながら、
「手応えの無い奴だ」
と言い捨て、痙攣するミラクルナイトを嘲笑いながらその場を去っていった。
「奈理子ちゃん、しっかりしろ!」
と、成好らMNSFCの面々が慌ててミラクルナイトに駆け寄る。教授は、満足げにその光景を眺め、
「まぁ、こんなもんだろ」と、自身が開発したゾウムシの薬の効果に満足しながら帰路に就いた。
香丸は心配そうに
「ライム、奈理子を病院へ連れて行こう」
と促すが、ライムはどこか焦点の定まらない目で、
「今の奈理子ではゾウムシ男には勝てない…」
と呟くのだった。
水都大学医学部附属病院の静かな病室で、ミラクルナイトは深い眠りに沈んでいた。診察のためにアイマスクは外され、今は奈理子としての素顔を見せているが、依然としてミラクルナイトの姿のままだ。彼女の髪を飾る愛らしい白いリボンもそのまま残っていた。
ゾウムシ男との戦いで受けた敗北の影響で、ミラクルナイトはまだ気絶したままで変身が解除されていない。そんな彼女のベッドの傍らには、ライム、香丸、そして成好が揃って、彼女の様子を見守っていた。
「僕がもっとしっかりと警備の手配をしていれば…」
成好は悔しさをにじませた声で呟いた。
香丸はその言葉に優しく応じる。
「ゾウムシ男が相手では、どんなに厳重な警備をしても結果は同じだったでしょう。成好さんのせいではありませんよ。」
しかし、イベントの責任者である成好は、どうしても自分を責めずにはいられなかった。彼は深い溜息をつくと、イベントの後始末をするために病室を出ていった。
成好が部屋を出たその直後、
「こっ酷くやられたわね」
と、病室に入ってきたのは水都大学医学部五年生のカオリだった。カオリは附属病院で臨床実習を行っている。彼女はライムと香丸を押し退けるようにしてミラクルナイトのベッドに近づき、奈理子の身体に掛けられていたシーツを無造作に剥ぎ取った。
ミラクルナイトはコスチュームのブラウスを着たままだが、下半身は純白のパンティだけという状態だった。
「カオリさん、何を…?」
香丸が戸惑いの声を漏らす。ライムもカオリの意図が分からず、ただ唖然としていた。しかし、カオリは二人の反応を無視し、ゾウムシ男に刺された奈理子の太股を軽く撫でるように擦った。
「ミラクルナイトの回復力って凄いわね…」
カオリは感心したように呟いた。
「奈理子は大丈夫なのか?」
ライムが焦り混じりに尋ねる。
「後で本物の意思から説明があるけど、目を覚ましたら帰ってもいいわ。傷口もしばらくしたら消えるでしょう」
とカオリは淡々と答えた。
その答えにライムと香丸は顔を見合わせ、ホッとした表情を見せた。
しかし、カオリは次の瞬間、鋭い視線で二人を見据えた。
「このままやられっぱなしでいるつもり?」
ライムはその視線を真っ直ぐに受け止め、強い決意を込めて答えた。
「奈理子は勝つ。絶対に勝たせてやる。」
「ゾウムシ男は手強いわ。奈理子で勝てる?」
カオリは教授の助手としてゾウムシの薬の開発に携わっており、その防御力がどれほどのものかをよく知っていた。
「ミラクルナイトは無限の力を秘めている。奈理子ならその力を引き出せるはずだ」
ライムは眠る奈理子の横顔を見つめながら静かに言った。
香丸も頷いて同意する。
「うん、奈理子ならやれるはずさ。」
カオリは優しく微笑むと、ミラクルナイトの太股をもう一度そっと撫でた。
「勅使河原の手下なんかに負けないでよ、奈理子。」
(第146話へつづく)














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