ミラクルナイト☆第243話
穢川研究所の研究室。
「自分は、凡人だから失敗する…」
篠原=ブナシメジ男は溜息を付いた。一花拉致事件の際も、ミラクルナイトを襲撃したが、菜々美の一喝により退却してしまった。
「だからこそ、現場を任 ...
ミラクルナイト☆第242話
或る或る天国。天野妙華は、穢川研究所の若手幹部・手黒との通信を終えた。彼女の眉間には、深刻な皺が刻まれていた。
「一花お嬢様を襲った男の私物は研究所がすべて引き取る。男に関するデータはすべて破棄せよ」
一方的な ...
ミラクルナイト☆第241話
満員電車の揺れは、規則的で無機質だった。それは、私の心臓の鼓動とシンクロしている。ドアが開き、人波が流れ込む。そして、私の目標が、乗り込んでくる。白銀一花。
6年間、私は、彼女を見守り続けてきた。水都女学院の紺色のプリーツスカ ...
ミラクルナイト☆第238話
鄙比田温泉の夜は、深く、静かだった。湯けむりが、月明かりを受け、幻想的な光景を織りなしていた。その光景を、柚月と紗理奈とファンユイは、居酒屋のテラスから眺めていた。テーブルの上には、焼き鳥と、刺身と、地酒の徳利が並んでいた。
ミラクルナイト☆第237話
放課後、奈理子は、寒い公園のベンチに座っていた。彼女は、ミラクルナイトの変身アイテムであるアイマスクを指で弄んでいた。冬の空気が、彼女の頬を刺す。街灯は、彼女の影を長く伸ばしていた。
彼女は、何かを待っていた。ライムに会う約束 ...
ミラクルナイト☆第235話
穢川研究所、九頭の研究室。
モニターには複雑な波形が流れ続けていた。無菌的な空気の中に、二人の声が響く。
「柚月くんの復帰はいつ頃になるんだい?」
九頭が、大きなモニターから目を離さずに尋ねた。彼の声は ...
ミラクルナイト☆第234話
冬休み明けの空気は、ひんやりと清冽だった。水都女学院高校の校門をくぐると、白い息がぽっかりと浮かぶ。生徒たちは、冬休みの楽しげな思い出話に花を咲かせながら、教室へと続く廊下を賑やかに歩いていた。
その中に、野宮奈理子の姿もあっ ...
ミラクルナイト☆第233話
一月の冷たい風が窓の隙間から忍び込む。暖房器具はコタツ一つ。その熱気に顔を載せた魔界のプリンセス、コマリシャスが幸せそうにため息をついた。
「じいやのぜんざいは世界一だよ」
「お褒めにあずかり光栄でございます」 ...
ミラクルナイト☆第232話
新年の空気はまだ水都の街に薄氷のように張り付いている。風間凜は石段を一段ずつ、静かに上っていく。境内の喧騒は背後に遠のき、耳に入るのは自分の足音と風の音だけだ。彼女の目的地は本殿の裏手にある、古びた展望台。通称、望楼。水都神社で最も高 ...
ミラクルナイト☆第231話
一月一日。
空気は新たに生まれ変わったように澄み切り、肌を刺すような冷たさの中にも、どこか希望の匂いが混じっていた。奈理子は窓際に立ち、まだ色濃い夜空を眺めていた。昨夜は異常なほどの眠りに落ち、何度も夢から覚めてはまた深い闇へ ...
ミラクルナイト☆第230話
穢川研究所・白い管制室。
年末特有の静けさが、装置音だけを際立たせている。
「今月は、ここまでだ」
九頭はそう言って、モニターを一つ閉じた。
「年末はノイズが多すぎる。
祝祭、警備 ...
ミラクルナイト☆第229話
清純可憐な水色のセーラー服をまとう少女の足が止まる。帰宅途中の奈理子だ。
遠くに商店街のクリスマスツリーが見える。
冷たい風が、紺色のプリーツスカートをめくり上げる。ミニスカー ...
