ミラクルナイト☆第137話
水都女学院の中庭。
「奈理子さん」
すみれと楽しげに談笑していた奈理子は突然声を掛けられた。
「菜々美さん、御機嫌よう」
不機嫌顔の菜々美に笑顔で応える奈理子。
「ミラクルナイトの姿で醜態を晒すのは貴方の勝手だけど、水都女学院の制服の姿で惨めな姿を市民の前で晒すのは止めてくださらない?」
冷たく言い放つ菜々美。奈理子はインゲン男にタワー前広場で開脚逆さ吊りにされたことを言われているだとピンときた。
「あれは…」
と奈理子は何か言おうでしたが、言葉が続かなかった。あのとき、華々しい活躍をしたドリームキャンディと違い、奈理子は敵に捕らえられ見世物にされただけだった。自分の弱さを恥じる奈理子は下を向いたまま何も言い返すことができない。
「菜々美さん、そんな酷い言い方をしなくていいでしょ」
堪りかねてすみれが言う。
「すみれさんは黙っていて!」
菜々美に睨まれ竦むすみれ。
そのとき、生徒会長の一花がやって来た。
「すみれさんが仰るとおりですわ。奈理子さんは私たち水都市民を守るために戦っているのですよ」
「一花さん…」
次は菜々美が竦む番だった。
「奈理子さんがどれだけの危険を冒して戦っているのか、菜々美さんもよくご存じでしょう?その勇気を讃えずして、何を以て水都女学院の生徒と言えましょうか」
と一花は優雅に微笑んだ。
「でも、一花さん…」
と菜々美が反論しようとするが、一花の毅然とした態度に言葉を詰まらせる。
「皆さんが安全に過ごせるのは、奈理子さんのような方々のおかげです。私たちは感謝と敬意を忘れてはなりませんわ」
と一花は続けた。
「一花さん…ありがとうございます」
と奈理子は涙ぐんだ。
「奈理子さん、どうか顔を上げて。あなたは誇り高い戦士です。自分を卑下することなどありませんわ」
と一花は奈理子に優しく言った。
「はい…」
奈理子は力強く頷き、一花とすみれに感謝の笑顔を見せた。菜々美はその様子を見つめ、何も言えずにその場を去った。中庭には、一花とすみれに支えられながらも再び前を向く奈理子の姿があった。
今日も定時で退社する渚は駐輪場から自転車を引いて職場を出た。そこに待ち構えていたのは牛島。
「僕に何も言わずに動くなんて水臭いじゃないか」
と牛島が渚の肩を掴んだ。先日、シオマネキ女=塩田渚はミラクルナイトに挑むためにわざわざ有給を取って水都中学に向かったが、ミラクルナイト=野宮奈理子は既に水都中学を卒業しており、恥をかいてしまった。うっかり奈理子が四月から高校生であることを失念していたのだ。
「離してください」
と渚は牛島から逃げようとしたが、牛島は逃がさなかった。
「奈理子と戦いたいんだろう。僕と一緒なら奈理子と戦える」
「牛島さんには姫野真衣香がいるでしょ!」
渚は叫んだ。
「僕のパートナーは君しかいないんだ。今から奈理子を倒しに行こう。勅使河原さんの了解は既にもらっている」
牛島は、真衣香に逃げられたことは告げずに渚を誘った。
ミラクルナイトに敗れた屈辱を晴らすにはミラクルナイトを倒すしかない。ウミウシ男である牛島が一緒であれば、セイクリッドウインドとドリームキャンディに邪魔されずに存分にミラクルナイトと戦うことができる。そう考えた渚は、
「分かりました。奈理子は私一人で殺ります。牛島さんは邪魔なセイクリッドウインドとドリームキャンディをお願いします」
と牛島に告げた。
「それでこそ青蟹の悪魔と恐れられたシオマネキ女だ。市民の前で奈理子を恥ずかしい目に遭わせてやろう!」
牛島が楽気に言う横で、渚は復讐の炎を胸の内に燃やしていた。
水都が誇る絶対ヒロイン奈理子に、今日も危機が迫ろうとしていた。
「奈理子さん」
と、一花は水都公園の遊歩道を歩く奈理子に声を掛けた。
「一花さん…」
振り向き少し驚いた表情の奈理子。電車通学の一花が放課後に水都公園にいるのが不思議な様子だ。
「私もたまには寄り道くらいしますわ。少し一緒に歩きませんか?」
「はい!」
奈理子は少し緊張している様子だ。
「奈理子さんは本当に可愛いですわね」
「そんな…」
と照れる奈理子を見て微笑む一花。
可愛いだけが取り柄の弱小ヒロインと思われているミラクルナイト、奈理子の近頃の成長ぶりに一花は感心していた。ミラクルナイトは相変わらず敵に敗北することが多いが、敗北する奈理子の凄惨な姿は多くの人々を魅了する。奈理子のミラクルナイトとしての強い正義感、使命感が敗北する奈理子の美しさをより際立たせていると一花は思っている。そして、ミラクルナイトが今よりも強くなることで、敗北する奈理子はもっと美しくなる。だから、もっとミラクルナイトには強くなって欲しいと一花は願っていた。一花は美しい奈理子が好きなのだ。
楽しげに言葉を交わす一花と奈理子。一花は、木の陰に隠れる牛島と渚の姿を見つけた。奈理子は気付いていない。
「奈理子さん、私は少し用がありますのでここで失礼いたします。今日はどうもありがとうございました」
「私の方こそ。一花さん、ありがとうございました」
奈理子は深々と頭を下げる。
奈理子と別れた一花は牛島たちの方に歩を進めた。
一花は考えた。ミラクルナイトが強くなるには特訓が必要だ。シオマネキ女は何度もミラクルナイトと戦っている。初めの頃はミラクルナイトはシオマネキ女に一方的に打ちのめされていたが、近頃のミラクルナイトはシオマネキ女と実力は伯仲している。ミラクルナイトにとって、シオマネキ女は丁度いい特訓相手かもしれない。
「牛島さん、渚さん、こんなところで何をしていらっしゃるのかしら?」
「一花さん…どうして奈理子と一緒にいるんだい?」
と牛島が驚いた様子で言う。
「私と奈理子さんは同じ水都女学院の生徒です。放課後に一緒にいてもおかしくはないでしょう」
と答える一花。そして、
「奈理子さんに何か企んでいるのですか?」
「俺たちは…」
と言いかける牛島を一花が制した。
「か弱い奈理子さんに二人で襲い掛かるのは卑怯ですわ」
一花の冷ややかな目線に、
「奈理子と戦うのは私だけ。牛島さんは見てるだけよ!」
渚が答える。
「渚の言う通り、僕は渚と奈理子の勝負を誰にも邪魔をされないように見ているだけだよ」
と牛島。
「分かりました。渚さん、奈理子さんをよろしくお願いいたします」
一花が渚に頭を下げる。思わぬ展開に顔を見合わせる牛島と渚。
「奈理子さん、これは奈理子さんがより強く、美しくなるための試練です」
一花は心の中で呟いた。
奈理子の戦いのための準備が整った。渚と牛島が去ると、一花は再び奈理子の元へ向かった。
「奈理子さん、少しお話があります」
「はい、一花さん。何でしょうか?」
「運河にシオマネキ女がいます。これからの戦いには、さらなる力が必要です。シオマネキ女との戦いがそのための試練となるでしょう。彼女との対戦を通じて、貴方の力を磨いてくださいませ」
「一花さん、わかりました。私、頑張ります!」
奈理子は力強く答えた。
一花は微笑んで、
「では、参りましょう。これからの道は険しいですが、奈理子さんならば、乗り越えられますわ」
と奈理子の手を取り、共に歩き始めた。彼女たちの絆が新たな強さを生み出し、ミラクルナイトはさらなる高みへと導かれていくのだった。
水都公園内の運河の畔では、シオマネキ女が奈理子の登場を待ち構えていた。
「奈理子さんにとってシオマネキ女は厳しい相手ですが、奈理子さんならきっと市民の期待に応えられるはずです」
一花が奈理子の背を押す。力強く頷いた奈理子はアイマスクを取り出す。
「奈理子だ!」
「可愛い!」
奈理子の姿を見付けた市民が歓声を上げる。皆がミラクルナイトの変身シーンを今か今かと待ち構えている。
「奈理子、今日も泣かせてあげるわ」
シオマネキ女が冷たい視線を奈理子に浴びせる。
「泣いたりなんかしないわ。変身中に襲って来ないでよ!」
奈理子はアイマスクを掲げ、装着すると、水色の光りに包まれた。光の中で水都女学院の制服が消滅し、奈理子は無防備な下着姿になる。
「奈理子のパンツは今日も白だ!」
市民の歓声が上がる。しかし、下着姿も一瞬だ。髪に白いリボン、Aカップの白ブラの上に白いブラウス、その胸には水色のリボン、手足に水色のグローブとブーツ。そして、最後に奈理子の大切な箇所を守る最後の砦である純白のショーツを白いプリーツスカートが優しく覆う。奈理子は水都の守護神ミラクルナイトに変身を終えた。水色の光が消え、ミラクルナイトのスカートをフワリと舞い上がった。
「奈理子のパンチラ堪らん!」
大喜びの市民。
「奈理子さん、素敵ですわ」
一花も熱い視線を奈理子の下半身に送る。
「水都の平和を乱す者はミラクルナイトが許しません!」
高らかに宣言するミラクルナイト。
「威勢がいいのも何分保つかしらね」
シオマネキ女が左腕の電磁鋏を構える。
シオマネキ女は素早く動き出し、鋏をミラクルナイトに向かって振り下ろした。ミラクルナイトはその攻撃をギリギリで避け、
「今日は絶対に負けない!」
と勇気を奮い起こし、反撃に転じた。華麗な動きでシオマネキ女の攻撃をかわし、キックを繰り出す。
「いいぞ、奈理子!」
「奈理子のパンチラ最高ー!」
ミラクルナイトが動くたびにスカートが舞い、チラリと見える奈理子の白い太股とショーツに市民が熱狂する。
「さすがパンチラクイーン。大した人気ね」
シオマネキ女が冷ややかな笑みを浮かべる。
「今日こそ、貴方を倒す!えい!!」
ミラクルナイトの渾身の右ハイキックが炸裂した。かに見えたが、シオマネキ女はミラクルナイトのハイキックを左腕の電磁鋏で受け止め、素早く右手でミラクルナイトの右足首を掴むと、ミラクルナイトの背後に回り込んだ。
シオマネキ女の右手がミラクルナイトの右足首を高々と持ち上げ、左腕の電磁鋏がミラクルナイトの首筋に添えられる。強制的に開脚させられたミラクルナイト。
「おー!」
市民の驚きの声が上がる。
「さあ、たっぷり市民の皆様に見てもらいなさい」
ミラクルナイトの耳元でシオマネキ女が囁いた。
「染みが付いているぞ!」
「当たり前だ、奈理子が一日穿いていたパンツだぞ」
「奈理子のパンツ、絶対いい匂いがすると思う」
市民の熱い視線が、露わになった白いクロッチに集中する。
「いやぁ…見ないで……」
目に涙を浮かべるミラクルナイト。ミラクルナイトの首筋に添えられたシオマネキ女の電磁鋏が、ミラクルナイトに抵抗する気力を失わせていた。
「本当は嬉しいんでしょ。もっと奈理子を喜ばせてあげるわ」
シオマネキ女は電磁鋏をミラクルナイトのスカートに向けた。ハラリとミラクルナイトのスカートが地に落ちる。
「奈理子にはこの姿がお似合いよ」
ミラクルナイトをあざ笑うシオマネキ女。
「あぁ……」
ミラクルナイトの口から甘い吐息が漏れる。
「凄ぇ。染みがどんどん広がっていくぞ!」
「奈理子は感じているんだ!」
「可愛ぞ、奈理子!」
スマホを構えた市民がミラクルナイトを撮影している。ミラクルナイトの撮影会が始まっていた。
「私の姿を見て、みんなが喜んでくれるなら…」
ミラクルナイトは甘んじて敗北を受け入れようとしていた。
「まだ足りないわ…」
一花は考えていた。ミラクルナイトはもっと強くあらねばならない。今のミラクルナイトも十分に美しいが、強いミラクルナイトが敗北するからこそ、その姿の美しさが増すのだ。こうも敗北を受け入れてしまっては、可愛いだけの弱小ヒロインだ。
「奈理子さん!」
一花が叫ぶ。一花に虚ろな視線を向けるミラクルナイト。
「奈理子さんはまだミラクルナイトの力を出し切ってはいません。水都の守護神ミラクルナイトの力はこんなものではないはずです!」
一花はミラクルナイトに叫んだ。
「アンタ、お嬢様だからって調子に乗らないでよ!
シオマネキ女が一花を睨みつける。
「一花子さん……。私はまだ戦えるわ。ミラクルパワー!」
ミラクルナイトの身体が水色に輝き始める。その光は、ミラクルナイトを捕らえるシオマネキ女を吹き飛ばした。
「水都の平和を乱す者は、ミラクルナイトが許しません!」
再びミラクルナイトが高らかに宣言する。その声は、広場に集まった市民たちの心を鼓舞した。
シオマネキ女は冷たい目でミラクルナイトを見据え、
「私は水都の平和を乱すつもりはないわ。アイドル気取りでいい気になっている奈理子に、恥を掛せたいだけよ」
と言い放つ。彼女もまた、ミラクルナイトに対する強い意志を持って立ち上がる。
「奈理子、スカートを脱がされてからが本当の戦いだ!」
市民たちの声が飛び交う。
「シオマネキ女、もっと奈理子の恥ずかしい姿を見せてくれ!」
「どっちも頑張れー!」
その応援は、ミラクルナイトとシオマネキ女の両方に向けられていた。
二人は対峙し、互いの視線が交錯する。ミラクルナイトは、
「絶対に負けない」
と心に誓い、シオマネキ女に向かって突進する。彼女の動きは華麗で、シオマネキ女の攻撃をかわしながら反撃の機会を伺う。
シオマネキ女は鋏を振り下ろし、ミラクルナイトに迫る。ミラクルナイトはその攻撃を避けながら、
「えい!」
と叫び、強烈なキックを繰り出す。しかし、シオマネキ女はそのキックを左腕の電磁鋏で受け止め、素早く反撃に転じる。
「甘いわね、ミラクルナイト!」
シオマネキ女は右手でミラクルナイトの足を掴み、彼女の背後に回り込む。そのまま、電磁鋏をミラクルナイトの首筋に添える。先ほどと同じようなシーンだが、今のミラクルナイトはスカートを穿いていない。
「これで終わりよ」
と囁きながら、奈理子の純白のパンティを脱がそうとする。
「いやぁ、離して!」
ミラクルナイトは叫ぶが、シオマネキ女の力は強い。一方のミラクルナイトは首を電磁鋏に捕まれ、強い抵抗をすることができなかった。
「これがあなたの最後の姿よ」
と冷たく言い放つシオマネキ女。
市民たちは息を呑んで見守る中、純白のパンティが脚から抜かれ、奈理子の下半身が露わになる。
「奈理子の毛が!」
市民の歓声が上がる
「恥ずかしがることはないわ。あなたはこれからもっと恥ずかしい姿を晒すのよ」
とシオマネキ女は冷たく笑う。
「奈理子ちゃん、頑張って!」
市民の中から声援が飛ぶ。
「諦めないで、ミラクルナイト!」
その声に応えるかのように、ミラクルナイトは再び勇気を奮い起こす。
「私は負けない。絶対に負けないんだから!」
と叫びながら、シオマネキ女の鋏を振りほどこうとする。
しかし、シオマネキ女はミラクルナイトをしっかりと捕らえ、
「これがあなたの終わりよ」
と宣言する。その言葉に反応し、ミラクルナイトは最後の力を振り絞り、
「ミラクルパワー!」
と叫ぶ。その瞬間、彼女の体から放たれる水色の光が、シオマネキ女を一瞬だけ後退させる。
だが、その光も完全にはシオマネキ女を抑えきれず、ミラクルナイトは再びシオマネキ女に捕らえられてしまった。
「もう終わりよ、ミラクルナイト」
と冷たく告げるシオマネキ女。ミラクルナイトの運命は再び危機に瀕していた。
激闘を重ね、ミラクルパワーを二度も使い果たしたミラクルナイトには、ほとんど体力が残っていなかった。
「奈理子の大切な箇所を市民の皆様に見せてあげなさい」
とシオマネキ女は冷たく言い放ち、ミラクルナイトを抱え上げた。
「あ……」
絶望の喘ぎを漏らすミラクルナイト。しかし、シオマネキ女はミラクルナイトに抗う間も与えなかった。
シオマネキ女はミラクルナイトの片足を自分の両脚で絡めるようにロックし、両腕でもう片方の足を抱え込み、その状態で後ろに倒れ込むように持ち上げた。ミラクルナイトはひっくり返り、両脚が大きく開いた状態でロックされ、仰向けにされてしまった。レッグスプレッドだ。シオマネキ女はそのまま背筋を使い反ることによって、ミラクルナイトの股を裂くように攻め続けた。
ミラクルナイトは身体の柔らかさには自信があったが、シオマネキ女は脚の付け根のねじれを加えることで、柔軟なミラクルナイトに対しても完全に極めてしまった。ミラクルナイトの股関節がミシミシと悲鳴を上げる。さらにシオマネキ女は、奈理子の大切な箇所をくぱぁと指で開き、そのピンク色の美しい中身を市民に見せつけた。
予想を超えるレッグスプレッドに市民たちは一瞬唖然としたが、すぐに
「すげー!」
と興奮し、ミラクルナイトの前に群がり、撮影を始めた。
「あ…ぁ……」
ミラクルナイトの声が徐々に小さくなっていく。奈理子の可憐な花弁が開き、止めどなく蜜が流れ落ちていた。
「美味しそう…」
一花の口から甘い声が漏れた。
ミラクルナイトはついに失神してしまった。同時に、奈理子の大切な箇所から放物線を描きながらキラキラと輝く液体が放たれる。失神と同時に失禁までしてしったのだ。
シオマネキ女はレッグスプレッドを解き、ミラクルナイトの無様な姿に軽蔑の視線を浴びせると、水都公園を後にした。シオマネキ女の復活を掛けた戦いは、ミラクルナイトの完全敗北で幕を閉じた。
一花は右手でクチュクチュと音を立てた。指を抜くと右手はぐっしょりと濡れている。その指を舐め、
「美味しい…」
と呟く。直接口を付けて吸いたい衝動に駆られるが、水都公園の遊歩道から少し離れた木陰ではそれはできない。一花は、戦いに敗れたミラクルナイトに膝枕をしていた。ミラクルナイトはまだ意識を取り戻していない。左手でミラクルナイトの頭を撫でる。髪の白いリボンがミラクルナイトの可憐さを引き立たせていると感じた。可愛いだけの弱小ヒロインだったミラクルナイト。今日も敗れたが、一花は今日のミラクルナイトには満足していた。ミラクルナイトとシオマネキ女に実力差はないと一花は見ている。今日はたまたまシオマネキ女のターンだっただけだ。全力を尽くして敗北したミラクルナイトの姿は美しかった。右手で奈理子の黒い繁みを撫でる。
「んッ…」
ミラクルナイトの口から漏れる声。
「奈理子さん」
と一花が問いかけると、ミラクルナイトはうつろに目を開いた。ミラクルナイトはボンヤリと一花を見ている。状況が把握できていないようだ。
「一花さん…私、痛くて…みんなに見られて…恥ずかしくて……」
ようやく敗北の事実を理解したミラクルナイトが一花に縋り付き涙を流す。
「気持ちよかったのですね」
一花の言葉に恥ずかしげに頷くミラクルナイト。失神する瞬間、失禁と同時に逝ってしまったのだ。ミラクルナイトを抱き締める一花。
「そのときの奈理子はとても可愛かったです。私は、そんな奈理子さんが大好きです。多くの市民もそうだと思います」
一花はミラクルナイトを慰めた。水都公園の木漏れ日の中、ミラクルナイト、奈理子は一花に慰められながら泣き続けていた。
(第138話へつづく)














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