DUGA

ミラクルナイト☆第6話

放課後、奈理子と彩香は学校からの帰り道を歩いていました。楽しそうにおしゃべりしながら歩く二人の前に、突然カッコいい大学生が現れました。彼は迅速に身をかがめ、奈理子にぶつかってしまいました。

「ごめんなさい、大丈夫ですか?」と大学生は心配そうに尋ねました。

奈理子はちょっと驚いた表情で立ち上がり、大学生の手を借りて体勢を整えました。「大丈夫です、ありがとうございます。」彼女は礼儀正しく頭を下げました。

大学生は微笑みながら頷き、そのまま立ち去ろうとしました。しかし、奈理子は一瞬だけ大学生の背中に目を奪われました。彼の凜とした佇まいや優しい眼差しに、奈理子の心は揺れました。

しかし、すぐに奈理子は自分を正気に戻しました。大学生が中学生と関わる理由はないし、自分の気持ちに流されてはいけないと思いました。彼はただの通りすがりの優しい人だったのかもしれません。

「彩香、行きましょう。時間が遅くなると心配されちゃうかもしれないし。」奈理子は微笑みながら彩香に話しかけました。

彩香も微笑みながら頷き、二人は歩き始めました。奈理子は大学生の姿を後ろで振り返りましたが、彼はもう姿を消していました。

奈理子の胸にはほんの少しだけ期待と疑問が残りましたが、彼女は自分の現実と年齢を思い出し、大人びた判断を下しました。大学生との出会いはただの偶然であり、自分の心に幻想を抱くことは無意味だと思い知らせたのです。

彩香と奈理子は明るい笑顔で話し合いながら、日が暮れる街を歩き続けました。大学生との出会いは彼女たちの日常に一瞬のきらめきを与えたものであり、それを大切に思い出として胸にしまいこうと決めたのでした。


彼の存在がミラクルナイトに何らかの関わりを持つことを示唆しているのではないかと奈理子は思いました。彼の優しさと助け船のような姿勢は、ただの偶然の出会いではないのかもしれないと感じていたのです。

しかし、奈理子はミラクルナイトとしての秘密を守るために、その疑問を深く掘り下げることは避けました。彼女は彼の存在に感謝し、時には微笑みを交わすだけで、その関係を築いていくことにしました。

そのような微妙な距離感の中で、大谷さんはミラクルナイトの戦いを陰から見守り、時には彼女たちを助けることがあったのです。彼の存在はミラクルナイトにとって心強い支えであり、彼らの活動の一部となっていました。

奈理子は大谷さんが自分たちの活動を知っているのかどうか、またその真意や目的は何なのかを明確には把握していませんでした。しかし、彼が彼女たちを助ける姿勢を持ち続けていることは確かであり、そのことに安心感を抱いていたのです。

奈理子は大谷さんとの関係を探求することなく、彼との微妙なつながりを受け入れることにしました。彼がミラクルナイトにとって味方であることを信じ、共に戦っていく覚悟を持っていたのです。


その日の夜、大谷のことが気になる奈理子は夢を見ていました。

大谷は街の片隅でミラクルナイトが倒れているのを発見しました。彼は素早く近づき、ミラクルナイトの身体を支えます。ミラクルナイトは意識を失っており、大谷は彼女が誰であるかを知られないように慎重に行動します。

「大丈夫ですか?ミラクルナイトさん」と大谷は心配そうに囁きますが、ミラクルナイトは反応しません。彼女はまだ意識を取り戻していません。

大谷は携帯電話を取り出し、ミラクルナイトの身体の近くにある一番近い公衆電話の番号に通報します。救急車を呼ぶためです。

しばらくして、救急車が到着し、救急隊員たちがミラクルナイトのケアを始めます。大谷は静かに後ろに退き、周囲の人々が駆けつける中、彼はミラクルナイトの姿を見守ります。

その後、大谷は人混みの中に紛れ込み、目立たないように去っていきます。彼の存在は誰にも知られず、ミラクルナイトの正体はまだ秘密のままです。

大谷はミラクルナイトの勇気と正義の行動に感銘を受けながらも、自分の存在を明かすことなく、陰ながら彼女の戦いを見守る決意を新たにします。

第7話につづく)

あとがき