DUGA

ミラクルナイト☆第58話

威風堂々とした勅使河原の執務室。深い皺を刻んだ彼の顔は、ただいまとの報告を受けたことで、一層険しい表情を浮かべていた。ハンミョウ男、その異常な瞬発力と捕食者としての優れた能力を持つ男が敗れたとの報告は、彼にとって予期せぬ出来事だった。

彼の目の前に立つのは、冷静さと知略を兼ね備えた渦巻。その存在は、凡百の部下とは一線を画すものがあった。

「アリ男を試してみてはいかがでしょう?」

渦巻の声は冷静で、それでいて重みがあった。アリ男、その名の通りアリの力を借りる少年。その子供らしい残酷さと家の豊かな財力、それらは一見相反する特性だが、渦巻はそれがミラクルナイトへの新たな挑戦となると確信していた。しかし、まだ子供だった。一人で戦場に向かわせるに心もとない。

「お前が出向くのか?」

と勅使河原が問い掛けると、渦巻は静かにうなずいた。

「アリ男は子供ですが、育てれば立派な戦力になります。私がアリ男をサポートいたします。」

それを聞き、勅使河原は内心でにっこりと微笑んだ。アリ男という新たなる挑戦者と、その裏で動く渦巻。そして、その狙われる対象、ミラクルナイト。彼の脳裏には、子供に凌辱されるミラクルナイト、その正体である奈理子の姿が浮かんでいた。

新たな狩りが始まる。奈理子への凌辱、そして彼女の屈辱を見守る舞台が、再び幕を開けようとしていたのだ。


月曜日の朝、奈理子は家の扉を開け、夏の清々しい空気に包まれた。先週末の抱き枕イベントの余韻がまだ心地よく残っている。ファンからの暖かい声援が彼女の心を弾ませ、そして何よりライムが来てくれた事が心を躍らせていた。

セーラー服姿で足取り軽く商店街を歩く奈理子。あちこちから

「おはよう、奈理子ちゃん」との声が飛び交う。彼女はその都度、

「おはようございます」

と満面の笑みで応える。その姿には明らかな期待感が溢れていた。

商店街を抜けたところで、奈理子は一息つき、青空を見上げる。夏の朝の穏やかな日差し、心地よい風が制服のスカートを優雅に揺らす。そして奈理子の心にもそんな風が吹き、新しい一週間への期待感を高める。

「今週はいいことありそう」

と微笑む奈理子。

しかしその静寂を突き破るかのように、突如として一人の少年が駆け寄ってきた。

「お姉さん、助けて!」

と悲鳴に近い声で叫ぶ少年。汗ばんだその顔が恐怖で歪んでいる。彼はぎこちなく奈理子のスカートにしがみついた。

奈理子は息をのんで前方を見つめる。視線の先には見覚えのない怪人、カタツムリのような怪人が待ち構えていた。奈理子の目は確信に満ち、そして一週間の始まりを告げる新たな戦いの火蓋が切られたのだった。


「こっち来て!」

と奈理子は少年の手を引いて逃げる。

商店街の賑やかな朝の喧噪が遠ざかり、残されたのは逃げ込んだ廃工場の静けさだけ。奈理子は落ち着かせようとする心臓の鼓動を感じつつ、緊張を内に秘めた少年をやすらげた。

「ここから動かないでね」

その言葉とともに、奈理子は少年を一つの影に隠した。そして、彼女は自分自身を洗練されたヒロインへと変えるための一歩を踏み出した。目の前の繊細なアイマスクは、日常と異世界の間のゲートウェイだった。

アイマスクを装着すると、現実が微妙にずれ、彼女の視界は水色の閃光で埋め尽くされた。水都中学の制服は、彼女が新たな自分を受け入れるにつれて、次第に薄れていった。その代わりに、彼女の肌は白いブラとパンツだけで覆われ、彼女の体は無防備で純粋な姿に戻った。

そして、次の瞬間、新しいパーツが順序良く現れて、彼女の体を飾った。彼女の髪には美しいリボンが、手にはエレガントなグローブが、足元には頑丈なブーツが現れた。そして、体にはフリルがたくさんあるブラウスと、胸元には大きなリボンが、そして、彼女の腰には明るく元気なスカートが飾られた。ミラクルナイトへの変身は完了した。

廃工場の入口に立つカタツムリ男の姿。怪人の手から逃げる少年と、変身したばかりのミラクルナイト。それは、二つの世界が交錯する場面だった。

「あなたの相手は私がするわ」

と堂々と告げたミラクルナイト。彼女の声は強く、勇ましく、それでいて柔らかだった。全てはこれから始まる新たな戦いのために。


「弱いミラクルナイトには用はありません。その子を渡してもらいましょうか」

とカタツムリ男は侮蔑的に言った。

「弱いかどうかは私を倒してから判断してほしいわ!」

ミラクルナイトは反駁し、掌から水色の光を放射した。しかし、カタツムリ男は無慈悲にもそれを弾き飛ばした。彼は防御のための外殻から現れ、彼女の決意を無視するように、次の攻撃に移った。

ミラクルナイトはすぐに反撃し、全身を込めて右ハイキックを繰り出した。だが、カタツムリ男はさらに一歩先を読み、左手で彼女の蹴り上げた足を掴んだ。彼女の体は彼の意のままに大股開きにされた。

「確か、貴方は恥ずかしい姿を見られることが好きでしたね」

彼の右腕が彼女のスカートに伸びる。

「いやっ!」

彼女は両手で彼の腕を払おうとしたが、彼に右足を掴まれているためにうまくいかなかった。

伸縮自在の彼の腕は、彼女の抵抗を余裕で無視し、彼女のスカートをすっかり脱がしてしまった。そして、彼は彼女を投げつけ、白いパンツが露わになった彼女は羞恥で震えた。

「お姉さん、大丈夫?」

少年の純真な声が廃工場に響き渡る。ミラクルナイトは膝をつき、

「大丈夫。貴方は私が守るから」

と言って少年の頭を撫でた。少年の視線が奈理子の下着に行く。純白の木綿のパンツには前にピンクのリボンと白いフリルが飾られていた。

立ち上がったミラクルナイト。彼女はカタツムリ男を見つめ、堅い表情で挑む姿を見せた。少年の視線がミラクルナイトの白いパンツで覆われた尻に移った。しかし、ミラクルナイトの視線は、彼女の前に立つカタツムリ男と戦う決意で固まっていた。


突如、少年がミラクルナイトの股間に手を伸ばし、白いパンツを下から上に撫でた。

「きゃ!」

と思わずミラクルナイトは座り込んでしまった。振り返ると、少年は意味深な表情で、奈理子の尻を撫でた掌の香りを嗅いでいた。

彼女は困惑し、何が起こったのかを理解しようとしたが、事態を把握するのは難しかった。

「お姉さんのお尻が可愛かったから、つい触っちゃった」

少年は純真そうな表情で明るく告げた。

「そこで大人しくしてて…」

ミラクルナイトは少年に指示したが、その声には戸惑いが隠せなかった。

「どうしたんですか?」

とカタツムリ男が疑問を投げかける。しかし、ミラクルナイトはすぐさま立ち上がり、

「何でもないわ!」

と叫んで、再びカタツムリ男に立ち向かう姿勢を見せた。

ところが、一瞬で状況は変わった。少年はいつの間にかミラクルナイトの足元に来ていて、奈理子の白いパンツのクロッチをツン!と突いた。

「きゃぁぁ!」

飛び上がるミラクルナイト。驚きの表情で少年を見つめる。

「お姉ちゃんのお股が軟らかそうだったからついツンとしちゃった」

少年は無邪気な笑顔で言った後、自分の腕に何かを打ち込んだ。その瞬間、彼の姿は黒い闇に覆われ、少年の姿からアリの怪人へと変貌した。

「お姉ちゃん面白いから、もっとお姉ちゃんと遊びたくなっちゃった」

彼が少年の時の表情のままで、軽快なトーンで告げると、その姿はミラクルナイトに迫り、彼女を困惑させる新たな脅威となった。


アリ男はミラクルナイトを覆い被さり、

「お姉ちゃん、いい匂いがする」

と囁きながら彼女の体を探り回った。小さな体だが、驚異的な力を持つアリ男に抑えつけられたミラクルナイトは身動きできなかった。

「でもパンツはちょっとおしっこ臭いな」

そんな無邪気な言葉に、屈辱感で顔を歪めるミラクルナイト。

「お姉ちゃん、お顔見せてよ」

とアリ男が言うと、ミラクルナイトの抵抗を一切無視して無理やり彼女のアイマスクを剥ぎ取った。

「見ないで…」

と顔をそむける奈理子。しかしアリ男は容赦なく彼女の素顔を覗き込み、

「お姉ちゃんも動いてよ。僕だけ動いてもつまらない」と言った。

ミラクルナイトは動かないのではなく、動くことができない状態だった。

「やめて…」

と彼女は弱々しい声で言うしかなかった。

「もしかして動けないの?弱いね、お姉ちゃん」

アリ男はその弱さに呆れたような表情を浮かべた。

「動けないなら本当に動けなくしてあげるよ。動けなくなったお姉ちゃんをお人形さんみたいにして遊んであげる」

そう言ってアリ男は素顔の奈理子に向かって酸を噴射した。その瞬間、奈理子の意識は遠くへと逃げていった。

反応が無くなったミラクルナイトを確認したアリ男は、再び少年の姿に戻った。アリ男の姿は少年のままで、ミラクルナイトの姿を覗き込み、次の行動を考え始めていた。


「弱すぎてつまんない」

無邪気な少年は、渦巻と呼ばれるカタツムリ男にぼやいた。カタツムリ男もまた、その姿を渦巻の人間的な形に戻していた。渦巻は満面の笑みで少年を見つめていた。

無意識のうちに無秩序に股を広げたミラクルナイトの姿に、少年の視線が彼女の純白のパンツに向けられた。

「そうだ!このお姉さん、恥ずかしい姿をみんなに見られるのが好きなんだよね?」

少年は期待に満ちた声で渦巻に尋ねた。渦巻はほくそ笑みながら頷いた。そして、奈理子のパンツのクロッチをずらす

外気に触れることのない、奈理子の秘密の部分が露わになった。少年は奈理子のパンツのふちを掴んで捲り上げた。純白のパンツだったが、クロッチの裏には明確な黄色いシミがあった。少年はスマートフォンを取り出し、この一部始終を撮影し始めた。その間、彼は同時に動画も録画していた。

「奈理子さんは中学生です。それはあまりにも可哀想ですよ」

と渦巻が述べた。

「でも、このお姉さん見られるの好きなんでしょ」

と少年は撮影を続けた。

奈理子の撮影に飽きた少年は、次なる行動を計画し始めた。もっと奈理子を喜ばせてやろう、と彼は一つの楽しいアイデアに目を輝かせた。


「中学校まで送ってやったんだからお姉さん喜んでくれるよね」

と、少年と渦巻は水都中学の体育倉庫へと無意識のままの奈理子を運び終えた。

A65って何のこと?」

不思議そうに少年が渦巻に尋ねた。奈理子のブラのタグに書いてあった数字である。

「胸の大きさですよ。奈理子さんはまだ中学生ですから膨らみかけといったところでしょうか」

と渦巻が冷静に答えた。

「胸はつるぺたなのに、お毛々はしっかり生えてたね」

少年は楽しげに言った。

「庶民しか行かない学校なのでセキュリティが甘くて良かったですが、ちゃんとした学校ではこのような悪戯はいけませんよ」

と渦巻は教訓めいた言葉を投げかけた。少年は

「うん!」

と純真に答え、

「またお姉さんで遊びたいなぁ」

と笑顔を浮かべた。

気を失ったまま体育倉庫の中にぽつんと放置された奈理子、そのヒロイン名であるミラクルナイトの姿は、二時間目の体育の準備に体育倉庫に入った3年A組の生徒たちによって発見された。その姿はブラウスと下着まで脱がされ、髪につけられた白いリボン、水色のグローブとブーツだけが彼女の体を覆っていた。

近くには奈理子のA65の白いブラと白い木綿のパンツが脱ぎ捨てられていた。それは、彼女の日常とヒロインの世界が無慈悲にも重なり合った、哀れな証だった。

それは奈理子、そしてミラクルナイトの、一つの壮絶な週の始まりを告げる、静寂なエンディングシーンとなった。

第59話へつづく)

あとがき