DUGA

ミラクルナイト☆第103話

朝の水都中学校、門前は登校する生徒たちの賑やかな声で溢れていた。そこに、突然吹き荒れる風が女子生徒たちを襲い、一つまた一つと紺色のスカートが舞い上がった。しかし、次々と舞い上がる紺色のスカートの下に現れたのは体操服の紺色のハーフパンツ。男子生徒たちの間には一瞬、失望が漂った。だが、その中に一人、淡い水色のショーツが眩しく輝く少女がいた。彼女の姿に、男子生徒たちの歓声が高まった。

「きゃっ!」

と小さく悲鳴を上げ、顔を赤らめながらスカートを抑えるその美少女は、三年A組の野宮奈理子だった。水都の守護神ミラクルナイトとして知られる彼女は、学校の皆から愛されるアイドル。しかし奈理子自身は、この出来事に

「朝から最悪」

と内心で不満を抱えながら下駄箱へ向かって行く。

その様子を遠くから見つめていたのは、校門付近に停められた車内から冷たい視線を送るサングラスをかけた男。彼は静かに

「奈理子は俺の獲物だ」

とつぶやき、車を走らせてその場を離れた。今日も水都の平和を守るミラクルナイト、奈理子に、新たな脅威が忍び寄ろうとしていた。


昼休み、水都中学校の屋上には穏やかな日差しが降り注いでいた。奈理子とライムはいつものように塔屋の上で過ごしている。周囲から隔絶されたその場所では、二人だけの特別な時間が流れていた。

「ライムにお姉ちゃんがいるの?」

奈理子の驚きの声が風に乗って遠くまで響く。ライムが珍しく自分の家族の話をしたため、奈理子は思わず質問を投げかけた。

「鄙野の中学に通っているはずだ。俺より一つ上だから、奈理子よりは一つ下だな」

とライムは静かに語る。彼は鄙野生まれだが、生まれてすぐに水都へ養子に出されたため、実の姉との記憶はないのだった。

奈理子はライムの美少年ぶりに引き寄せられ、

「ライムのお姉ちゃんならきっと美人なんだろうね」

と微笑む。ライムは

「さあな」

と曖昧に答えつつ、奈理子の手を取り引き寄せる。彼の表情には淡い切なさが浮かんでいた。

「奈理子がいなくなったら、この学校にいる意味がない」

とライムが静かに呟く。奈理子は三月に卒業を控えており、ライムにとってはその事実が重くのしかかっていた。

奈理子はライムを慰めるように、

「私がいなくなっても、ちゃんと学校に来なきゃダメだよ」

と言うが、ライムは

「奈理子が卒業したら、清流に戻ろうかな」

と言った。彼は元々清流大附属小学校から水都中学に進学しており、いつでも清流大附属中学に戻ることができるらしい。しかし、奈理子は水都中学に愛着がある。彼女は

「来年は私の弟が入学するし、弟のガールフレンドの寧々ちゃんっていう可愛い女の子も入学するんだよ」

と話す。ライムは寧々、ドリームキャンディの正体を知る一人として、彼女が水都中学の制服を着た姿を想像する。

「奈理子の方がずっと可愛いよ」

とライムは奈理子の頬に優しく手を添え、ふたりは幸せな時間を共有する。

しかし、その幸せな時間は突然終わりを告げた。水都公園にウズムシ男が出現したとの町内放送が響く。

「ウズムシ男…」

と奈理子は思い出したくない記憶に震える。ライムにしがみつきながら

「嫌だ。ウズムシ男は嫌!」

と泣き出す奈理子に対し、ライムは

「水都の平和を守るのがミラクルナイトの使命だろ」

と優しく諭す。奈理子は涙を拭き、決意を固めた。ミラクルナイトとして、彼女は戦わなければならない。立ち上がる奈理子の姿に、ライムの目にも決意が宿る。新たな戦いが始まろうとしていた。


水都公園の噴水広場上空を翼を広げて滑るミラクルナイト。下の広場は人々の足音もなく静まり返り、一匹のウズムシ男がただひとり佇んでいた。ウズムシ男はミラクルナイトの存在に気付いていない。これは好機だ。ミラクルナイトはリボンストライクの構えに入る。ウズムシ男への通常の攻撃は無効で、下手に攻撃すると彼らは分裂し数を増やす。唯一の方法は、聖なる力で彼らを消し去ることだ。

上空で光り輝くミラクルナイトにようやく気づいたウズムシ男が怒りに震えながら叫ぶ。

「空からとは卑怯だぞ!降りて戦え!」

しかし、彼の声はもはや虚しく、ミラクルナイトは水色の光を両掌に集め、

「リボンストライク!」

と叫びながらウズムシ男に向けて放つ。輝く水色のリボンがウズムシ男を包み込み、彼は

「奈理子と一発やりたかったー!」

と叫びながら消滅していく。

勝利に安堵の息をつくミラクルナイトは、

「もしかしたら、五時間目の授業に間に合うかも!」

と学校へ急ごうとするが、突然の出来事に直面する。背後から強い腕が彼女を抱き締める。

「嫌!離してよ!」

と悲痛な叫び声を上げるミラクルナイト。未知の敵は冷たく囁く。

「ウズムシ男はミラクルナイトを誘き出すための囮。お前の相手をするのはこの俺だ」

「誰?」

とミラクルナイト。

「俺はカミキリ男。発育途上の奈理子の身体をたっぷりと楽しませてもらうぜ」

と彼はミラクルナイトを引き寄せる。

新たな敵、カミキリ男の登場に、ミラクルナイトは果たしてこの窮地を脱出できるのだろうか?


噴水広場上空、空中での激しい格闘が繰り広げられる。ミラクルナイトはカミキリ男との戦いに翻弄されていた。涙ながらに

「貴方達のせいで、授業を抜け出したり、早退したり、遅刻したりで私は危機的状況なの!入院して修学旅行にも行けなかったし…。せめて、無事に中学卒業するまでは、もう私に構わないで!授業に戻らせて!」

と切実に訴えるミラクルナイト。彼女の言葉に

「お前も可哀想な奴なんだな…」

一瞬同情するような素振りを見せたカミキリ男だが、すぐに

「せっかく俺の番が回ってきたんだ。せっかくだから奈理子の身体で楽しませてもらう」

と彼女の首筋に牙を添える。

「ヒッ!」

と怯むミラクルナイト。

「高校生になったら相手してあげるから…、受験が終わるまでは、そっとして、お願い」

と涙声で必死に哀願する。しかし、カミキリ男は

「中学生の奈理子とは今しか楽しめない。今は推定Aカップだが、貧乳が魅力の奈理子でも高校生になるとBカップくらいにはなるかもしれないしな」

と彼女の推定Aカップの胸を揉み、腋の匂いを楽しみながら言う。

「やめて!胸揉まないで!匂い嗅がないで!」

とミラクルナイトは必死に抵抗する。

「こうなったら…ミラクルパワー!」

とミラクルナイトの身体が水色に輝き、カミキリ男を弾き飛ばす。解放されたミラクルナイトは一目散に水都中学の方向に向かって急ぎ飛び去って行った。

一方、カミキリ男は噴水広場に降り立ち、サングラスの男の姿に戻る。彼は飛行がそれほど得意ではなく、ミラクルナイトを追うことを諦め、奈理子の肌の感触を思いながら

「ウズムシ一匹ダメにしちまったな…」

と勅使河原にどう報告するか考えていた。

奈理子を狙う新たな敵、カミキリ男の出現。奈理子はこの困難をどう乗り越えるのか?彼女の運命は今後どうなるのだろうか。


カミキリ男からの一時的な逃走に成功し、ギリギリ午後の授業に間に合った奈理子。しかし、彼女の心は平穏を失っていた。理科の授業中も、カミキリ男の不気味な触角と鋭い大顎が彼女の思考を支配し、集中することができなかった。

放課後、校門を出ると、奈理子の不安は別の形で現実となった。突然、ウズムシ男が出現し、校門前は混乱に陥る。ウズムシ男は奈理子を目掛けて

「奈理子、一発やらせろ!」

と叫んだ。

急いで校舎に戻った奈理子は女子トイレに駆け込んだ。ウズムシ男は校舎の中まで追って来ない。個室に入りアイマスクを素早く装着する。ミラクルナイトに変身し、ミラクルウイングを広げ、窓から飛び立つ。空を舞うミラクルナイトには、地上にいるウズムシ男からの攻撃は及ばない。しかし、

「ウズムシ男だけなら楽勝だけど、カミキリ男がいたら…」

と彼女の心はカミキリ男の存在により不安に満ちていた。

「奈理子頑張れ〜!」

「野宮頼んだぞ〜!」

と校舎からの歓声がミラクルナイトを勇気づける。しかし、地上からミラクルナイトを見上げるウズムシ男は

「水色のパンツが丸見えだー!」

と歓喜の声を上げ、ミラクルナイトを困惑させる。

「見ないでよ!」

と彼女はスカートを押さえたが、パンツに気を取られる暇はなかった。

「さっさと終わらせるわ!」

と決意したミラクルナイトは、身体を水色の光に輝かせ、リボンストライクの体勢に入る。彼女の姿は、強さと美しさを兼ね備えた水都中学の守護神の象徴だった。ミラクルナイトは、これまで通り、街の平和を守るために全力を尽くす決意を新たにする。カミキリ男との再戦への恐怖を抱えつつも、彼女はその勇気と強さを失わない。


水都中学校の校庭は緊張に包まれていた。空高く、必殺技のリボンストライクを発動しようとしたミラクルナイトは、突然の斬撃を背に受け、

「きゃぁぁぁぁ!」

と悲鳴を上げる。傷ついたミラクルウイングの力が弱まり、彼女は空から地面へと落下していく。うつ伏せに倒れた彼女が見上げると、上空にはカミキリ男が立っていた。彼女はリボンストライクを放つ寸前に、カミキリ男の鋭い大顎の斬撃によって襲われていたのだ。

「空を飛べない相手に空から攻撃するとは卑怯だぞ」

とカミキリ男が地上へと舞い降りながら言い放つ。うつ伏せに倒れるミラクルナイトの近くには、下品な笑いを浮かべるウズムシ男が迫っていた。

「ヘッヘッヘ…。奈理子の脚は綺麗だな」

と彼は言い、ミラクルナイトに近づく。

生徒たちの声援

「奈理子、頑張って!」

「野宮、早く立て!」

が校庭に響き渡る中、ミラクルナイトはフラフラと立ち上がる。前にはカミキリ男、後ろにはウズムシ男。二人の怪人に挟まれた彼女は、翼を傷付けられ絶望的な状況でも

「負けないわ…」

と諦めない強い意志を示す。

力を振り絞り、掌から水色の光をカミキリ男に向けて放つ。しかし、彼の堅い外骨格は水色の光弾を容易く弾き飛ばす。

「あぁ…」

とミラクルナイトは嘆きの声を漏らす。背後からウズムシ男が迫り、彼女のピンチは深まる一方だった。


校庭には緊迫した空気が漂っていた。突然、ウズムシ男がミラクルナイトのスカートを捲り上げる。

「それっ!」

と彼が楽しそうに叫ぶと、ミラクルナイトは必死にスカートを押さえながら

「嫌ッ!」

と抗議する。しかし、ウズムシ男はスカートを離そうとしない。ミラクルナイトが

「離して!」

と訴えても、ウズムシ男は

「嫌だね」

と彼女の反応を楽しんでいた。

晩秋の日差しに照らされるミラクルナイトの淡い水色のショーツが男子生徒たちの間でざわめきを引き起こす。ミラクルナイトとウズムシ男がじゃれ合うようにスカートを引っ張り合っていると、ついにスカートが脱げてしまった。恥ずかしさに顔を赤らめ、

「嫌ぁ…見ないで…」

とショーツを隠すように座り込むミラクルナイト。

その様子を見ていたカミキリ男は高笑いし、

「ハハハ、奈理子にはその格好がお似合いだな」

と笑う。男子生徒たちはミラクルナイトの姿に釘付けになるが、女子生徒たちは奈理子の尊厳を守ろうと男子生徒たちを詰る。

「みんなの前で一発やらせてもらうぜ」

とウズムシ男がミラクルナイトを押し倒すが、カミキリ男が

「待て、ウズムシ男」

と彼を制止する。ウズムシ男は不満げに

「何でだよ」

と問いかけると、カミキリ男は

「一人よりも、二人の方が奈理子は喜ぶぞ」

と言い、ウズムシ男の体を両断する。二つに分かれたウズムシ男の体は再生し、二人のウズムシ男が

「嫌ぁぁ〜!」

と怯えるミラクルナイトに迫ろうとしていた。


二人のウズムシ男に脇と内腿を舐められ、喘ぐミラクルナイト。その光景にカミキリ男は満足げに笑みを浮かべる。男子生徒たちもミラクルナイトの姿に夢中だった。その時、カミキリ男の敏感な触角が何かを察知する。

「来たな」

とカミキリ男が微笑む。

突如、水都中学の校門付近に緑と黄色い光が舞い降り、セイクリッドウインドとドリームキャンディが登場する。

「セイクリッドウインドだ!」

と男子生徒が叫ぶ。

「こっちはドリームキャンディ!」

と別の男子生徒も叫ぶ。しかし、男子中学生たちの関心は、小学生のドリームキャンディより女子大生のセイクリッドウインドに集中していた。

「女子大生の生脚だ!」

「野宮よりも胸でけーぞ!」

男子生徒の黄色い声援をあぶるセイクリッドウインドウが

「ウズムシ共、奈理子から離れなさいッ!」

と叫ぶと、

「カッコいい!」

「綺麗な声だー!」

「お姉さん頑張れー!」

と更に歓声が上がる。街での戦いでは市民の声援はミラクルナイトに集中するが、水都中学の男子生徒にとって奈理子は同じ学校の女子生徒に過ぎない。性に目覚めた男子生徒たちは発育途上の女子中学生よりも成熟した女子大生が大好きなのだ。

男子生徒たちの熱狂ぶりにドヤ顔のセイクリッドウインドと呆れるドリームキャンディ。ドリームキャンディはカミキリ男に目を遣り、堅い外骨格を持つカミキリ男にはキャンディチェーンが通用しないだろうと冷静に戦略を練る。

「ウズムシ男、奈理子はお預けだ。セイクリッドウインドとドリームキャンディを片付けろ」

とカミキリ男が指示する。二人のウズムシ男は争うようにセイクリッドウインドに近づく。

「セイクリッドウインドは俺がやるから、お前はドリームキャンデイをやれ」

「小学生より女子大生がいい。セイクリッドウインドウは俺だ」

と二人ともセイクリッドウインドと戦うことを望んでいる。

「凜さん、今日はモテますね」

とドリームキャンディが小声で冷たく囁く。

「そう?」

とセイクリッドウインドが返す。セイクリッドウインドとドリームキャンディ、そして二人のウズムシ男の戦いが始まろうとしていた。


セイクリッドウインドが余裕の表情で扇型の武器ガストファングを構える。

「ザコのウズムシ男なんか何人来ようと怖くないわよ」

と豪語する。対する二人のウズムシ男は

「フフフ…お前はウズムシの本当の能力を知らない」

と自信満々に応じる。

しかし、その時ドリームキャンディが

「消えなさい!」

と叫びながらキャンディシャワーを放つ。虹色の光に包まれた一人のウズムシ男は

「いきなり攻撃するとは卑怯だぞ!」

と叫びながら消滅していった。

セイクリッドウインドは残ったウズムシ男に向かって

「ウズムシはあと一匹。次はカミキリ男、アンタの番よ!」

と宣言する。カミキリ男は

「ウズムシ男をあまり舐めない方がいいぞ、ナメコ姫」

と昔の仲間であったセイクリッドウインドに向けて呼びかける。その呼び名に生徒たちの間でどよめきが起こる。セイクリッドウインドがかつてのナメコ姫だったという衝撃の事実に、周囲は驚愕する。ミラクルナイトも驚きの表情で

セイクリッドウインドがナメコ姫…?」

と呟く。

セイクリッドウインドは自身の過去を否定し、

「何言ってるのよ!私はセイクリッドウインド。ナメコ姫じゃない!」

と強調する。カミキリ男は

「まあ、いい。やれ、ウズムシ男」

と命じる。ウズムシ男は

「おう!」

と応え、セイクリッドウインドに襲い掛かる。戦いは新たな局面を迎えつつあった。


セイクリッドウインドが力強く叫ぶ。

「風よ吹け、嵐よ吠えろ!」

彼女のガストファングが振るわれると、竜巻が発生し、ウズムシ男に襲い掛かる。しかし、ウズムシ男は予想外の素早さで動き、竜巻を巧みに避ける。

「逃げ道はないわ!」

セイクリッドウインドが更に竜巻を発生させるが、ウズムシ男は

「秘技振動探知!」

と叫び、地面や水中の振動を感じ取り、周囲の動きを察知する。この能力を駆使して、彼は竜巻を交わし続ける。

ドリームキャンディは危険を感じ、

「来ます!このウズムシ男は手強い!」

とセイクリッドウインドに警告する。ウズムシ男は得意げに

「そうさ、俺は手強いウズムシ男だ!」

と叫び、二人のヒロインの背後に回り込む。

一人のウズムシ男が、二人のウズムシ男に。三人に、四人に。五人!十人!!

「オーオーオーオーヤッ!」

十人のウズムシ男がセイクリッドウインドとドリームキャンディを取り囲むみ叫ぶ。

「秘技実体分身!」

十人のウズムシ男が一斉にセイクリッドウインドとドリームキャンディに襲い掛かる。二人のヒロインは圧倒的な数の敵にどう対抗するのか。戦いはさらに激化し、緊張が高まる。


十人のウズムシ男に翻弄されるセイクリッドウインドとドリームキャンディ。ウズムシ男から一時的に解放されたミラクルナイトは、座り込んだまま二人に向けて

「頑張って!」

と声援を送る。しかし、カミキリ男が彼女を肩に担ぎ上げ

「他人事のように応援しているが、主役は奈理子、お前だぞ」

と告げる。

「降ろして!」

と足をバタバタさせるミラクルナイトだが、カミキリ男は彼女のショーツが濡れていることに気付く。

「ウズムシ男に舐められて感じていたのか?」

と問いかける。しかし、ミラクルナイトは

「何言ってるの!感じてない!」

と強く否定する。

カミキリ男は奈理子のショーツのクロッチを捲り

「ひっ!」

と悲鳴を上げるミラクルナイト。彼女の恥ずかしい箇所が露になり、そこは濡れて輝いていた。

「感じているじゃないか。嘘をついたな、奈理子。お仕置きだ」

と言い放ち、ショーツを下げる。そして、

「いやぁ~」

とミラクルナイトが叫ぶや否や、カミキリ男は奈理子の尻を叩く。みんなの前でお尻ペンペンされるミラクルナイトの姿に、場は騒然とする。

一方、セイクリッドウインドとドリームキャンディは十人のウズムシ男との苦しい戦いを続けていた。彼女たちは、この厳しい状況をどう乗り越えるのか。二人のヒロインの運命は未だに不透明なままである。


カミキリ男に担がれ、全校生徒の前で屈辱的なお尻ペンペンを受けるミラクルナイト。彼女はもがき、叫びながらも、カミキリ男の強靭な腕の中で逃れることができない。

「やめて~!」

と懇願する彼女の声は、カミキリ男には無視された。しかし、ミラクルナイトはあきらめず、カミキリ男の背中に垂れる長い触角を必死で掴む。

「うわっ!離せ!」

とカミキリ男が驚きの声を上げる。ミラクルナイトは、これがカミキリ男の弱点かもしれないと直感し、全力で

「えい!」

と触角を引っ張る。

「やめろ!」

とカミキリ男が叫ぶが、ミラクルナイトは止まない。それに対し、カミキリ男は彼女をさらに脅すため、

「やめないのなら、こうしてやる!」

なんと、奈理子の大切な箇所に指を入れて弄び始める。

「いやあ!やめて~!」

とミラクルナイトは絶叫するが、彼女は触角を離さない。

「野宮、頑張れー!」

「奈理子、負けないで!」

と周囲の声援を受け、ミラクルナイトはカミキリ男の触角を更に強く引っ張る。

「あ、あぁぁぁぁ…ッ!」

ミラクルナイトは喘ぎ、潮を吹かせながらも、その力を弱めない。その力に耐えられず、

「ギャー!」

と悲鳴を上げるカミキリ男は、ついに彼女の腰を掴んでいた手を放す。

カミキリ男の肩から地面に落ちたミラクルナイト。しかし、掴んだ触角は離さない。下げられたショーツを直したいが、このチャンスを逃すわけにはいかない。ミラクルナイトの体が水色に輝く。

「ミラクルパワー!」

ミラクルナイトは触角を掴んだまま体を回転させ、ハンマー投げのようにカミキリ男を振り回す。

「うわー!」

と空中でカミキリ男が悲鳴を上げ、周囲の生徒たちはその勇敢な行動に歓声と驚きをあげた。


カミキリ男を投げ飛ばしたミラクルナイトは、その勢いで千切れた触角を地に投げつけ、素早く水色のショーツを穿き直した。怒りに燃える彼女の周りには、水色の光が煌々と輝いていた。両手に光を集め、その美しい姿には学校の生徒たちも見惚れ、言葉を失った。

「今度こそ決めるわ!リボンストライク!」

ミラクルナイトの両手から放たれた水色の光が、リボンの形を成して空中に広がる。その光がカミキリ男を完全に包み込むと、彼は

「奈理子の中は既に開発済…」

と何か言い残そうとするが、水色の光の中で消滅してしまう。

力尽きたミラクルナイトはその場に膝をつく。ミラクルパワーとリボンストライク。大技を二つも使った彼女は、もはや力を使い果たし膝から崩れ落ちた。周囲の生徒たちは彼女の勇敢な姿を称賛し、同時に彼女の安全を心配していた。

「野宮、今日もいいモノを見せてもらったぞー!」

「きれいなピンク色だったぞー!」

「奈理子、しっかりしてー!」

という声が飛び交う中、セイクリッドウインド、ドリームキャンディ、そして残った十人のウズムシ男との戦いは、依然として続いていた。校舎の前で展開されるこの激しい戦いは、生徒たちの目に焼き付いていく。ミラクルナイトの活躍とは別のドラマが、水都中学でまだまだ続いていた。


十人のウズムシ男に押されていたセイクリッドウインドとドリームキャンディだったが、カミキリ男の敗北により、ウズムシ男たちは動揺を隠せずにいた。

「おい、カミキリ男がやられたぞ。どうすんだ?」

「奈理子は倒れてるし、俺たちで奈理子をお持ち帰りして楽しもう」

「奈理子の腰が抜けるまで可愛がってやろうぜ!」

と十人のウズムシ男はセイクリッドウインド、ドリームキャンディに背を向け、うつ伏せに倒れるミラクルナイトに向かって行った。

その瞬間、ドリームキャンディはキャンディチェーンで素早くミラクルナイトを引き寄せ、セイクリッドウインドは

「こいつらバカなの?」

と呆れながらもガストファングを振り、強力な竜巻でウズムシ男たちを吹き飛ばした。

「奈理子さん、しっかりしてください」

とドリームキャンディが、そして

「奈理子、目を覚まして」

とセイクリッドウインドが声をかけるが、ミラクルナイトは疲れ果てて動かない。

そこにライムが近寄り、

「ナメコ姫、奈理子は疲れている。少し寝かせてやれ」

と言って、ミラクルナイトを抱き上げた。

「眼の前で奈理子がピンチだったのに助けないの?」

とセイクリッドウインドが問い詰めるが、

「奈理子を守るのはお前たちの役目だろ」

とライムは冷たく答えた。

「彼女を守るのは彼氏の役目でしょ」

「学校でスライム男になっちゃダメだって奈理子に言われてるんだよ」

とライムはセイクリッドウインドに答えると、ミラクルナイトを抱きかかえ生徒たちのところに戻る。

ミラクルナイトを抱き帰還したライムには大歓声が沸き起こる。ドリームキャンディが

「学校公認のカップルなんですね」

と羨ましそうに呟くと、セイクリッドウインドも疑問を口にする。

「スライム男のどこが良いんだか…」

「奈理子さんが惚れちゃったんだから仕方ないですよ」

「そうだね。私達も帰ろっか」

生徒たちの声援を背に、セイクリッドウインドとドリームキャンディは学校を去っていった。彼女たちの背中を見送る生徒たちの中には、ミラクルナイトへの心配とライムへの憧れが入り交じっていた。水都中学ではまた一つ、忘れられないドラマが幕を閉じたのだった。

第104話へつづく)

あとがき