DUGA

ミラクルナイト☆第38話

路地裏の占師、鈴の元に奈理子が足を運んだ。春休みに突入したため、奈理子はパーカーにスカート風のショートパンツを身に纏っていた。水都中学のセーラー服からの変化に、鈴は奈理子の姿に新鮮な感銘を受ける。

先日のカエル男との戦いで、奈理子は弟の隆を危険な目に遭わせてしまったことを悔やんでいた。さらに、自身もカエル男に敗北し、無残な姿で終わってしまった。奈理子は深い後悔と自責の念に苛まれていた。普段ならば隆との間には自然な交流があるはずなのに、奈理子が接触しようとしても、隆は何だか遠巻きにしている様子だった。しかし、鈴は奈理子が隆を大切に思っていることは、隆自身も理解しているはずだと伝える。隆がよそよそしい態度を取るのは、ただ単に姉にどう接していいか分からないだけなのかもしれない。

弟のことで悩む奈理子だが、一方でミラクルナイトとして戦う意志は固いことを鈴は感じ取っていた。奈理子は、パンチラ動画をネットにアップされようと、敵にコスチュームを溶かされ裸にされようとも、自身が持つ戦闘力で弱さを乗り越え、隆と水都市民を守る覚悟を決めているようだ。その健気な姿勢を鈴は心の中で讃えた。

しかし、ライムと糸井は奈理子の恋心を弄んでいるようにも思えた。鈴は彼らの態度に違和感を抱きつつも、奈理子が自分の平穏な日常を過ごせることを心から祈る。

奈理子が帰るとき、床に貼られた鏡に映る景色が目に入った。奈理子のショートパンツの裾から覗くパンツが鮮やかなピンク色だった。鈴は気付いていた。今日、奈理子が変身すると、ミラクルナイトではなくブラックナイトになってしまうことを。そうなると、奈理子の日常が脅かされることとなる。

鈴は黙って祈りを捧げた。奈理子がこの日を平穏に過ごせることを願いながら、鈴は彼女の背中を見送った。


寧々は公園で三馬鹿トリオを集め、カエル男を撃退する方法を考えていた。大谷に相談したいところだが、彼は春休みを利用して資格取得の講習会に参加しており、水都には暫くいない。それでも寧々は、三馬鹿たちと一緒に考えることで少しでも良いアイデアが生まれるかもしれないと期待していた。

ただ、ドリームキャンディが寧々であることを三馬鹿に知られるわけにはいかない。だからこそ、寧々は少しやり辛い気持ちでいた。しかし、三馬鹿トリオはこれまで何度かミラクルナイトのピンチを助けてきた仲間であり、彼らにも優れたアイデアが浮かぶ可能性があると寧々は信じていた。

カエル男のヌルヌルした体にはキャンディチェーンやキャンディシャワーは通用しなかった。一度はダメージを与えたものの、彼は逃げてしまった。寧々はカエル男を倒す手段が思いつかないでいた。

一方、姉である奈理子が酷い目に遭ったことで打倒カエル男に燃えている隆は、寧々にとっては頭が弱い存在だ。しかし、寧々は慎治と章太郎に何か良い案があるか期待していた。彼らもまた、奈理子を守るために立ち上がってくれるかもしれないと思っていた。

寧々の思考が深まる中、三馬鹿トリオは互いに視線を交わし、何かを思いついたかのような表情を浮かべていた。寧々はその反応に一筋の光明を見出し、彼らが持ち寄るアイデアに期待を膨らませた。

果たして、三馬鹿トリオのアイデアはカエル男を倒す決定的な手段となるのか。寧々は心を躍らせながら、彼らの言葉を待ち望んでいた。


水都公園にカエル男の出現に関する警戒警報が水都中に響き渡った。その知らせを受けた隆は、ミラクルナイトがカエル男にやられる前に、早く倒さなければと商店街へ向かった。慎治と章太郎も彼と共に勇敢に駆け出していく。一方、寧々も奈理子がカエル男との戦いに挑む水都公園へと向かった。

路地裏の占師である鈴は、占いのテントでカエル男の出現の警報を聞いた。彼女は心配ながらも客を避難させ、奈理子を案じながら自身も水都公園へと向かう決意を固めた。

商店街にいた奈理子も警報を聞き、一刻も早く水都公園へ駆けつけるために全力で走った。彼女は公園内の多目的トイレに身を隠し、アイマスクを手に取った。カエル男に再び苦しめられるかもしれないという恐怖が頭をよぎったが、奈理子は隆を傷つけたカエル男は許せないと決意を固めた。アイマスクを掲げ、首には黒い首輪にピンクのリボンが飾られている。奈理子はアイマスクを装着すると、ピンクの闇に包まれた。その瞬間、彼女は意識を失ってしまった。

闇の中で、気を失ったままの奈理子のパーカー、Tシャツ、ショートパンツが破れ飛び散り、ジュニアブラとピンクのショーツだけの姿となった。彼女の髪にはピンクのリボンが飾られ、手足には黒い縁取りのピンクのグローブとブーツが身につけられていた。黒いブラウスには胸にピンクのリボンが大胆に飾られ、最後には黒いプリーツスカートにピンクのラインが美しく織り込まれていた。ブラックナイトの姿の奈理子は虚ろなまなざしをしていた。

多目的トイレに入ってきたライムを見つけた奈理子は彼に飛びつき、一瞬の間を置かずにキスをせがんだ。ライムは優しく奈理子を抱きしめ、二人はキスを交わした。

水都公園ではカエル男との壮絶な戦いが繰り広げられつつあり、商店街や寧々、そして他の仲間たちも勇敢に立ち向かっていた。奈理子とライムのキスは、彼女の心に新たな勇気と力を与えるものとなった。果たして、ミラクルナイトとして覚醒したブラックナイトの奈理子は、カエル男を打ち破り、水都の平和を取り戻すことができるのだろうか。その結末は、闘いの舞台で明らかになっていくのだった。


隆は自分自身が想像もしていなかった感情に戸惑っていた。彼は姉である奈理子への深い愛情に取り憑かれていたが、その思いが彼にとっての葛藤となっていたのだ。

姉ちゃんを愛することによるジレンマが、隆の心を揺さぶっていた。彼は思わず自分の目から見ても、奈理子はソコソコ可愛い存在だと感じてしまうのだった。しかしながら、中学2年生の彼にとって、姉ちゃんはなんだかまだまだガキ臭く感じられた。そんな隆の心の中に、突然現れたのがミラクルナイトだった。

水都の守護神であるミラクルナイトは、奈理子でありながらも、姉ちゃんではない存在だった。彼女は変身することで強く美しい姿になるが、それは隆にとっては姉ちゃんとは別の存在だった。しかし、彼女がミラクルナイトに変身するようになってから、隆の中で奈理子から女性らしい魅力が感じられるようになっていたのだ。

ミラクルナイトが敵に襲われる様子を見ると、隆は興奮を覚えると同時に、その姿にエロティックな美しさを感じてしまう。しかし、彼は強く意識した。それはただのヒーローではなく、自分の姉ちゃんなのだということを。

姉ちゃんが恥ずかしい目に合わされるのは、隆にとっては受け入れられないものだった。彼は自分の思いが整理できないまま、ミラクルナイトを守るために商店街へと駆け出したのだ。

隆の胸中には複雑な感情が渦巻いている。彼の心は姉を愛する情熱と、ヒーローとしてのミラクルナイトへの異様な魅力との間で揺れ動いていた。これから先、彼は自分の思いを整理し、姉ちゃんとミラクルナイトとの関係をどう築いていくのだろうか。その答えは彼の内なる葛藤の中にあるのかもしれない。


水都公園内の運河の畔。ドリームキャンディは必死にキャンディチェーンを振るっていたが、カエル男の素早い動きに翻弄されていた。公園の中から運河の中まで、カエル男は跳ね回りながらドリームキャンディに舌や水鉄砲を繰り出し、彼女の体力を徐々に削り続けていった。特に水中での動きは完全に捕えることができない。

その時、突然1人の姿が現れる。それはブラックナイトだった。

「今日こそ決着をつけてやる」

と言い放ち、ブラックナイトはドリームキャンディに襲いかかった。カエル男は襲ってこない。彼はブラックナイトを観察しているような様子だった。

ブラックナイトの連打を軽々と避けるドリームキャンディ。彼女は余裕を持って戦っているように見えた。そんな彼女はブラックナイトのスカートを捲り上げてみた。すると、そこにはピンクのパンツが現れた。

スカートを捲られ怒りに燃えるピンクパンツブラックナイトは、ますます攻撃を加える。しかし、ドリームキャンディは冷静さを保ちながら彼女に対抗した。ドリームキャンディはピンクパンツブラックナイトの頬を平手で叩き、さらにもう一方の頬にも強烈なビンタを浴びせた。

ピンクパンツブラックナイトは強烈な往復ビンタで気を失い、倒れてしまった。しかし、ドリームキャンディは今は彼女に構うことはない。真の敵はカエル男だ。

ドリームキャンディはカエル男と真正面から向き合った。彼女は闘志に満ち、カエル男に立ち向かう覚悟を持っていた。彼女は自らの力と勇気を信じ、カエル男に立ち向かっていくのだった。


「さぁ、勝負をつづけましょ」

と、ドリームキャンディはキャンディチェーンを手に取り、カエル男に向けて振り上げた。しかし、彼女の攻撃に全く反応しないカエル男は、失神しているピンクパンツブラックナイトを舌で捕まえた。意識を取り戻したピンクパンツブラックナイトはカエル男に抱かれながらもがいて抵抗していた。彼女は

「離せ!」

と叫びながら必死にカエル男から逃れようとしている。ドリームキャンディは敵の関係が分からなかった。ピンクパンツブラックナイトはスライム男やクモ男の仲間であるが、他の敵からは味方と思われていないのだろうか?ドリームキャンディは敵と味方の線引きが曖昧だと感じた。

ピンクパンツブラックナイトのコスチュームが徐々に溶け出している。激しく抵抗するピンクパンツブラックナイトにカエル男が怒り、粘液を出したためだ。ドリームキャンディはいつも敵に無視されていると感じながらも、ピンクパンツブラックナイトは奈理子であることを思い出した。つい往復ビンタをしてしまったことを後悔したが、今はピンクパンツブラックナイトを助け出さなければならないと思った。その時、商店街の人々を連れて三馬鹿が現れた。彼らは白い粉が入った袋を持っていた。

ドリームキャンディはキャンディチェーンを振り上げ、カエル男の行く手を阻もうとした。しかし、カエル男は巧みに避け、運河に飛び込んでしまった。水の中での戦いではカエル男に勝てる自信がない。ピンクパンツブラックナイトが誘拐されてしまったことに落胆するドリームキャンディ。

すると、三馬鹿たちは運河に白い粉を入れ始めた。その様子を見ていたカエル男はピンクパンツブラックナイトを抱えて運河から飛び出した。彼は苦しそうな表情を浮かべていた。ピンクパンツブラックナイトのコスチュームはほとんど溶けてしまい、彼女はほぼ裸の状態だった。さらに、彼女は気を失っていた。

すると、緑色のスライムが飛んできてほぼ全裸のピンクパンツブラックナイトを捕まえた。スライムは彼女を守ろうとしているのだ。ドリームキャンディはこの展開に驚きながらも、一瞬の隙を見逃さずにドリームブラストを放つ。黄色い光の矢がカエル男の柔らかそうな腹部に命中した。

ドリームキャンディは、カエル男との戦いは激しかったが最後はあっけなかったなと感じた。しかし、その時、ピンクパンツブラックナイトを抱えながらスライム男が現れた。彼らはまだ困難な状況に立ち向かっていくのである。

第39話へつづく)