ミルキーナイト~胡桃・21歳~☆第17章「牛乳と洗脳とモ~の罠」
魔界のとある洞窟。
蝋燭の灯りが揺らめく謁見の間で、プリンセス・コマリシャスは玉座に腰を下ろし、退屈そうに顎を乗せていた。
「最近、つまんないのよねぇ。ミルキーちゃんが戻ってきたって言ってもさあ、あの子、 ...
ミルキーナイト~胡桃・21歳~☆第12章「風は、再び」
空は晴れていた。けれど、胡桃の心は曇っていた。
「ミルキー・シュート!」
無数の光弾が、町はずれの斜面に群がっていた小型魔物を一掃する。その光の中心に立つミルキーナイトの表情は、冷たい。
「…… ...
ミルキーナイト~胡桃・21歳~☆第2章「魔界の残響」
魔界の夜は、地上のそれとは違う。天と地の境が曖昧で、空は永遠に沈んだ茜色を保ち続け、地は鼓動のように微かに揺れていた。古びた玉座の間、ひときわ高く積まれた絨毯の上に、幼い少女の姿が一人、座していた。
プリンセス・コマリ ...
ミラクルナイト☆第175話
ちゃぶ台の上には、コマリシャス手描きの「水都侵攻作戦図」。クレヨンで描かれたミラクルナイトの似顔絵が真ん中に大きく貼られ、そこへ赤ペンで「弱っちい!」「涙目!」「今回こそ捕獲!!」と書きなぐられている。
「ふふふ…今回の新 ...
ミラクルナイト☆第173話
二学期初日の朝、夏の名残を残した日差しが水都女学院高校の優美な校舎を照らしていた。
校門前では既にカメラを構えた奈理子ファンたちが陣取り、「純白の天使」ことミラクルナイトの登校を今か今かと待ちわびていた。
「奈 ...
ミラクルナイト☆第164話
商店街にあるグフグフハンバーガーの店内。昼時で賑わう店内の一角で、セイクリッドウインドこと凜とドリームキャンディこと寧々が席についていた。
「夏休みの特番で奈理子特集?」
ポテトを摘まみながら、凜が興味なさげに ...
ミラクルナイト☆第163話
夏の午後、鄙野の町の広々とした原っぱで、幼女と女性が虫取りに興じていた。
「たくさん捕れたね~!」
幼女が無邪気な笑顔で女性に声をかける。その手には虫取り網、肩には虫籠。この幼女こそ、鄙野を支配する魔界の姫、コ ...
ミラクルナイト☆第151話
ミラクルナイトのスカートが風に煽られ、ふわりと捲れ上がった。その瞬間、彼女の白いパンツがちらりと露わになり、魔物たちの視線が一斉に集中する。狙いは明確だ。奈理子の身体から溢れ出す甘い汁――その香りに誘われた魔物たちは、飢えたように彼女 ...
ミラクルナイト☆第150話
水呑町にある糸井探偵事務所。朝、静まり返る事務所のドアを叩いたのは剣崎だった。ドアを開けた糸井は、剣崎の姿を確認して一瞬だけ目を細めた。イカ男の剣崎がわざわざ事務所に訪れるとなれば、それは仕事の依頼ではない。もっと重大な何かを予感させ ...
ミラクルナイト☆第142話
水都公園近くの雑居ビルの屋上。ライムは事後の奈理子を眺めていた。余韻に浸っているのか、奈理子はうつ伏せで腰を高く上げたままの姿勢でグッタリとしている。
これまでは、金を掛けずに二人きりになるには水都公園内の運河に架かる橋の ...
ミラクルナイト☆第141話
鄙野の町。紗理奈は路上駐車している車の下を覗き込んだ。五月の日差しを避け、野良猫がスヤスヤと眠っている。
「コマリシャス、猫がいるよ」
紗理奈はコマリシャスを呼んだ。
「ホントだ。猫と車なら凄い魔物 ...
ミラクルナイト☆第138話
水都中学一年A組の教室。寧々は隆に尋ねた。
「奈理子さんの様子はどう?」
昨日、ミラクルナイトはシオマネキ女にこれまでにない無様な敗北を喫した。その動画がSNSに多く上がっている。ドリームキャンディとしてミラク ...
