DUGA

ミラクルナイト☆第98話

朝の光がキッチンを柔らかく照らす中、奈理子は食パンをかじりながら、

「行ってきま~す」

と弟・隆が修学旅行に出かけるのを窓越しに見送った。水都第一小学校の一大イベント。隆の背中が小さくなっていくのを見て、奈理子はふと一年前の出来事を思い出した。

水都中学二年生のとき、修学旅行の直前にイソギンチャク男との激しい戦いで敗北し、負傷した奈理子は入院を余儀なくされ、旅行には参加できなかった。敗北とその後遺症は、今も彼女の心に影を落としている。今では三年生。ミラクルナイトとしての戦いはまだ続いている。高校生になっても、この戦いは続くのだろうか?

「ぼんやりしてないで、早く学校に行きなさい」

と母親の声が響く。現実に引き戻された奈理子は、ふと口を開いた。

「ママ、私はいつまでミラクルナイトなの?」

という疑問。それに対し母親は、

「奈理子が結婚して子供をうんだ頃は終わってるんじゃない?夫と子供がいる正義のヒロインって聞いたこと無いし」

と笑いながら答えた。

「オバサンがミラクルナイトの格好してれば変だもんね。でも、ママにはミラクルナイトの格好、似合いそう」

奈理子は想像した。もし自分の母親がミラクルナイトのコスチュームを着ていたら?と。しかし母親は、

「ふざけたこと言わないで、早く食べなさい!遅刻するわよ」

とさらに急かす。奈理子は笑顔を浮かべ、

「は~い」

と言いながら食パンを口に詰め込んだ。朝食の時間は短く、学校への道のりは始まっていた。ミラクルナイトとしての未来に思いを馳せつつ、奈理子は新たな一日を迎えるのだった。


勅使河原の執務室は静かな重みを帯びた空気で満たされていた。執務机の前には多実が立っている。水都信用金庫の襲撃事件での人質経験を経て、彼女は信用金庫を辞め、勅使河原の秘書となる道を選んだのだ。これが多実にとって勅使河原との最初の公式な面会だった。

「最難だったね」

と、多実に対する同情と共感を込めて勅使河原が言葉をかける。普段の厳しい様子とは異なり、彼女の心の傷を思いやる言葉に、多実は少し安堵した。

多実は感謝の気持ちを込めて勅使河原に礼を言う。

「暫く、温泉でのんびり心の傷を癒すがいい。鄙比田に宿は手配している」

と勅使河原は言う。鄙比田は隣県にある鄙びた温泉だ。近くには鄙野という古い町並みが残る観光スポットもある。彼の指示に従い、渦巻が多実に温泉宿の金券を手渡す。この予想外の優しさに、多実は少し戸惑いを隠せなかった。

勅使河原は続けて、

「来年から忙しくなる。多美には私の右腕として私を支えて欲しい。それまでに鋭気を養っていてくれ」

と言い、右手を差し出す。多実はその舐めるような視線を感じながらも、彼の提案に応え、

「よろしくお願いします」

と両手で勅使河原の手を握り、頭を下げた。

こうして、多実と勅使河原の新たな関係が始まった。しかし、その背後にはまだ見えない何かが潜んでいるような気配があった。多実はこれから訪れるであろう未知の挑戦に、心を整えながら温泉宿での静養を楽しみにしていた。


勅使河原の執務室には、冷たく計算高い空気が満ちていた。彼の目の前を、イチジク女である多実が静かに去っていった。彼女の26歳の肉体を思い浮かべながら、勅使河原は淡い満足感を抱いていた。多実が執務室を出た後、空気は再び緊張に満ちた。

カタツムリ男、渦巻が

「イカ男についてですが…」

と切り出すと、勅使河原は手を振って話を遮った。

「イカ男のことはいい。奴は群れることを好まない。好きにさせてやれ」

と断言する。渦巻が

「イカ男は味方だと思ってよいのですか?」

と尋ねると、勅使河原は

「そう思って差し支えない」

と答えた。彼は、かっての上司で会った柏原から聞いた教授が最初に創り出した変身薬の話を思い出していた。一つは快楽を得るための蛸の薬、もう一つは戦闘に特化した烏賊の薬。教授自身は快楽を追求し、烏賊の薬は柏原が友人に高値で売りさばいたらしい。イソギンチャク男であった柏原は既にこの世にはいない。柏原の友人で、大金で薬を手に入れることができる人物…勅使河原はイカ男の正体についてある程度見当をつけていた。

渦巻が話題を変える。

「ミミズ男がミラクルナイトと戦いたがっています」

と。ウズムシ男たちに輪姦された事件以来、ミラクルナイトに挑戦する者が増えていた。勅使河原は冷たく

「よかろう。奈理子を存分に可愛がってやれ、とミミズ男に伝えろ」

と命じた。もはや奈理子や過去の愛人であった凜への関心は、勅使河原にとっては薄れていた。

彼にとって、今、全てが順調に進んでいた。多実の身体を思い浮かべながら、彼は渦巻に退室するよう合図した。勅使河原の計画は着実に進行しており、彼の野望はさらに大きなものへと成長していた。


中学三年生の奈理子は、高校入試に向けて内申点を上げる最後のチャンスである二学期の中間テストの勉強に集中していた。水都中学の教室では、志望校が固まり始めた生徒たちの緊張感が高まっていた。多くの生徒が塾に通い、入試に備えている中、ミラクルナイトとしての活動で忙しい奈理子には、そのような選択肢は存在しなかった。

水都の守護神であるミラクルナイトの奈理子を受け入れたい高校は複数あったが、奈理子自身はそうした学校には行く意志がなかった。彼女にとって、勉強はミラクルナイトとしての敗北を忘れるための一時的な逃避であり、自分自身の力で進学することが何よりも重要だった。

昼休みは屋上でライムと戯れし、放課後は図書館で勉強に没頭する奈理子。奈理子が毎日通う水都市立図書館には、水都のヒロイン奈理子を目当てに多くの男子中高生が詰めかける。しかし、ミラクルナイトとして注目されることに慣れてしまった奈理子は、男子生徒は気にせずに水都女学院高校の試験科目である国語、数学、英語に集中する。彼女の美しい姿は、多くの男子中高生の視線を引きつけ、男子生徒たちは更に奈理子の虜になり、更に奈理子のファンを増やしていく。

図書館を後にした奈理子の前には、新たな試練が待ち受けていた。放課後、ミミズ男の魔の手が奈理子に迫ろうとしていたのだ。ミラクルナイトとしての彼女の生活は、平穏なものでは決してなかった。毎日が戦いの連続で、今日もまた、彼女は新たな敵に立ち向かわなければならなかった。


放課後の水都市立図書館を後にする奈理子。秋の柔らかな陽光が彼女の制服を優しく照らし、爽やかな風がプリーツスカートを揺らしていた。その清楚で美しい佇まいに、通りがかる人々の目が思わず奈理子に釘付けになる。しかし、事件の多くは放課後に起こる。奈理子の心はすでに次の試練へと向かっていた。

彼女は、ミラクルナイトとしての活動によって、常に何らかの脅威に晒されていた。勉強に集中したいという願いとは裏腹に、次々と現れる敵たちとの戦いが奈理子の日常を侵食していく。今日もまた、その安寧は乱されようとしていた。

ミミズ男の存在を知らずに、奈理子は図書館の門を出て、水都公園へと向かう道を歩き始める。彼女の周囲には、秋の風が木々の葉を舞い上げ、平和な風景が広がっていた。しかし、その静かな雰囲気は、すぐに恐怖と緊張に満ちたものへと変わろうとしていた。

ミミズ男は、タイミングを見計らって奈理子のもとへ近づいていく。彼の魔の手が、水都の守護神ミラクルナイト、奈理子に迫る。奈理子は、いつものように勇敢に、しかし心のどこかで恐怖を抱えながら、新たな脅威と向き合うことになるのだった。


芝生広場の立入禁止のロープを見つめる奈理子は、オケラ男によって荒らされた広場に、

「私がもっと強かったら…」

と市民の憩いの場である芝生広場を守ることができなかった奈理子は自分を責める。その瞬間、突如として芝生広場に投げ込まれ、驚愕する奈理子。目の前には長い体を持つ敵、ミミズ男が立ちはだかる。

「ミミズ男?!」

と土まみれになりながら叫ぶ奈理子。公園にいた市民は恐怖に駆られて逃げ出す。

「そうとも、俺はミミズ男。今日は俺とあそんでもらうぜ、奈理子」

と宣言するミミズ男。奈理子は飛び掛かるミミズ男を素早く転がり躱すと、アイマスクを取り出す。敵の前での変身は危険を伴うが、変身しなければ闘うことができない。水色の光に包まれると、奈理子はミラクルナイトに変身する。

しかし、ミミズ男の姿は見えず、

「まさか、土の中に…」

とミラクルナイトは警戒する。すると、足元から

「いい眺めだな」

という声が聞こえ、地面からミミズ男の顔が現れる。

「きゃっ!」

ミラクルナイトはスカートを抑えるが、すでにミミズ男は彼女の脚に絡みつき、ゆっくりと地面から這い上がってミラクルナイトの身体に纏わりつく。

締め付けられる苦痛に

「あぁぁ…」

と苦悶の喘ぎがミラクルナイトから漏れる。ミミズ男の圧倒的な力に、ミラクルナイトはどう対抗すればいいのか、その答えを探していた。


「奈理子、頑張れ!」

芝生広場を取り囲む市民の声援を受けるミラクルナイト。しかし、ミラクルナイトは市民の声援に応えることができず、ミミズ男の圧倒的な力に意識は徐々に遠のいていいく。

「このまま全身の骨を折ってやってもいいが、それじゃつまらねぇ。お楽しみはこれからだぜ、奈理子」

とミミズ男が言い終わると同時に、ミラクルナイトの首がガクンと垂れた。ミラクルナイトは失神してしまったのだ。

「もう終わりかよ。弱すぎる。しかも、漏らしやがった」

と拍子抜けするミミズ男。ミラクルナイトは失禁もしていた。

「仕方ねぇ、眠り姫で遊ぶか」

ミミズ男は、失神したミラクルナイトの無防備な状態を利用して、彼女のコスチュームを次々と剥ぎ取り、失禁した白いショーツまで露わにしてしまう。この屈辱的な状況に、ミラクルナイトは何も抵抗できない。

そのとき、空から緑色の光が降り注ぎ、セイクリッドウインドが現れる。

「ミミズ男、奈理子を離しなさいっ!」

というセイクリッドウインドの力強い声が芝生広場に響き渡る。セイクリッドウインドの登場に、ミミズ男は一瞬驚きの表情を見せるが、すぐに冷静さを取り戻す。

「来たな、セイクリッドウインド。お前なら俺との戦いが楽しめるだろう」

とミミズ男は挑発的に言う。ミミズ男はグローブとブーツのみを身に着けたミラクルナイトを依然として抱きしめている。セイクリッドウインドは冷静に状況を判断し、どうやってミミズ男からミラクルナイトを救出するか、迅速に計画を練る。市民たちは緊張の中、セイクリッドウインドの次の行動に期待を寄せている。


水都公園の芝生広場には、緊迫した空気が満ちていた。ミミズ男は無防備なミラクルナイトを掲げ、

「水都の守護神ミラクルナイトのご開帳だ」

と嘲笑いながら、奈理子の大切な箇所をセイクリッドウインドに見せつけた。怒りに燃えるセイクリッドウインドだが、彼女はミラクルナイトを盾に取られており、攻撃を仕掛けることができない。

「やめなさい!」

とセイクリッドウインドが叫ぶが、ミミズ男はさらにエスカレートし、ミラクルナイトのアイマスクを剥ぎ取って奈理子の素顔までも晒してしまった。ミラクルナイトの最も大切な箇所と素顔が同時に晒され、屈辱的な状況に追い込まれる。

修学旅行中のドリームキャンディにミラクルナイトを託されたセイクリッドウインドだが、ミラクルナイトを守ってやることができない悔しさに唇を噛み締める。

「奈理子、起きて!」

セイクリッドウインドは必死に呼びかけるが、ミミズ男は

「目を覚まして、こんな格好で晒されていると知ったら奈理子はショックだろうな」

と嘲る。

「卑怯者!」

とセイクリッドウインドが憤慨するが、ミミズ男は冷酷に

「卑怯者はお前だろ。裏切り者のナメコ姫」

と返す。セイクリッドウインドは、ミミズ男に向かってガストファングを振り下ろす。しかし、ミミズ男はミラクルナイトを使ってガストファングの一撃を受け止める。その衝撃でミラクルナイトはミミズ男の手から解放され、吹き飛ばされた。

この隙をついて、セイクリッドウインドは再度ガストファングを振るうが、ミミズ男は素早く地面に潜り込み、攻撃をかわす。戦いはまだ終わらない。セイクリッドウインドは地面に潜ったミミズ男を警戒しながら、意識を失ったミラクルナイトのもとへ急いだ。彼女はミラクルナイトを安全な場所に移動させなければならない。そして、ミミズ男が再び現れた時のために、戦いの準備を整える必要があった。


セイクリッドウインドは素早く行動した。うつぶせに倒れるミラクルナイトをお姫様抱っこして持ち上げると、立入禁止のロープを飛び越えて芝生広場の外に脱出。しかし、その行動によって、市民の視線が奈理子に集中する。失神した奈理子の姿は、その美しさと同時に、彼女の素顔と大切な箇所が露わになってしまっていた。

セイクリッドウインドは焦った。彼女は、奈理子が目覚める前にブラとショーツを取り戻そうと決意する。しかし、その瞬間、芝生広場の土の中からミミズ男が現れ、

「逃げるとは卑怯者だぞ、ナメコ姫!」

と叫ぶ。周囲の市民はざわめき、セイクリッドウインドの過去の秘密が露見する危機に瀕する。セイクリッドウインドがナメコ姫だったことを市民は知らないのだ。

「何わけのわからないこと言ってるの!」

と誤魔化すセイクリッドウインドは、ガストファングを広げて強風を巻き起こし、ミミズ男を巻き込んだ。同時に、奈理子のブラとショーツも風に飛ばされる。セイクリッドウインドはこれをチャンスと捉え、ミラクルナイトを地面に降ろし、奈理子のブラとショーツを取り戻すために走り出した。

風に飛ばされたブラとショーツを手に入れるために、セイクリッドウインドは走る。彼女の心には、ただ一つの思いがあった。奈理子の尊厳を守り、彼女を再びヒロインとして輝かせること。セイクリッドウインドは、自分の役割を全うするために全力を尽くすのだった。


ジャンプして奈理子の白いブラとショーツを掴んだセイクリッドウインド。失禁した奈理子のショーツは湿っているが、そんなことを気にしている場合ではない。短い瞬間に葛藤と決断を交錯させたセイクリッドウインドは

「今日はファンクラブの会長は来てないの!」

と市民に向かって叫ぶ。

「奈理子ちゃんのいる場所には僕は何処でも現れる。僕はここにいるぞ!」

と力強い声で前に出たのは水都大学奈理子私設ファンクラブ(以下「MNSFC」)会長成好。セイクリッドウインドは

「奈理子にこれを着けてやって!」

と成好に奈理子のブラとショーツを投げつける。受け取った成好は

「任せてくれ!本物の奈理子ちゃんで着せ替えごっこをするのは僕の夢だったんだ」

と奈理子のブラとショーツを握り締め、 彼女への想いを新たにする。彼の言葉には、奈理子への深い敬愛と、彼女を守る決意が込められていた。

その頃、ミミズ男は強風で噴水広場に叩きつけられていた。怒りに満ちた彼の目は、セイクリッドウインドを睨みつける。

「おのれ…許さんぞ、ナメコ姫…」

強風で噴水広場まで飛ばされ地に叩きつけられたミミズ男が鬼の形相で立ち上がった。地面は土ではなく石敷きだ。

「あんた、さっきからナメコ姫、ナメコ姫って何言ってんの?」

とあくまでも自分はナメコ姫ではないフリをするセイクリッドウインド。

「土がなくても俺が強いことを教えてやる!」

とセイクリッドウインドに飛び掛かるミミズ男。

セイクリッドウインドは冷静に立ち向かう。彼女の手にはガストファングが握られており、敵の攻撃を受け止める準備ができていた。

「来なさい!勝負はこれからよ!」

というセイクリッドウインドの声は、決意に満ちている。彼女は、ミラクルナイト、奈理子を守るため、そして水都の守護神としての誇りを守るために闘うのだ。

ミミズ男は怒りに任せてセイクリッドウインドに襲い掛かるが、彼女は迅速かつ巧みにガストファングを操り、ミミズ男の攻撃をかわす。その戦いの中で、セイクリッドウインドは自身の過去を振り払い、今ここでの戦いに全てを注ぎ込む。成好と市民たちの声援が、彼女の背中を押し、勝利への道を照らすのだった。


成好がMNSFCの部員たちに身体を支えられた奈理子。その小さい胸にブラを添え、別の部員がホックを止める。そして、部員たちは奈理子を担ぎ上げ、股を広げさせる。

露わになった奈理子の大切な箇所を眺めならが、成好は奈理子の清純の証である純白のショーツを奈理子の足に通す。ミラクルナイトのブーツの上からショーツを通すために、ショーツを伸ばす成好。伸ばされたショーツからは尿がしたり落ちていた。奈理子の大切な箇所に気を取られながらも、成好はブーツの土がショーツにつかないように、慎重にショーツを穿かせていった。

ようやく奈理子にブラとショーツを着せた成好。華奢で可憐な身体で敵と戦い、敗れ、失神した奈理子の姿に胸が熱くなる成好。このまま奈理子をギュッと抱き締めたくなる衝動に駆られたが、奈理子はミラクルナイトだ。戦いの場に戻さなければならない。成好は

「奈理子ちゃん、起きるんだ!」

と奈理子の細い肩を揺らす。

「んッ…」

と呻く奈理子。それを聞いてMNSFCの部員たちと市民が歓声を上げる。成好の

「目を覚ますんだ!」

との力強い声に薄く目を開く奈理子は状況がわからず、呆然としていた。強く殴られたようで身体が痛い。しかし、自分の姿に気付くと、

「きゃぁ!」

と両手でブラを隠し、成好に背を向ける。アイマスクも付けていない。グローブとブーツを身に着けていることで、奈理子は自分がミラクルナイトに変身したままであることに気付いた。奈理子は、成好らMNSFCの部員たちに囲まれ、徐々に現実に戻り始めていた。彼らに支えられ、必死に意識を集中させる。失神から覚めたばかりで混乱していたが、成好の言葉が彼女の心に響く。

「奈理子ちゃん、今、セイクリッドウインドがミミズ男と戦っている。ミミズ男を倒すには奈理子ちゃんの力が必要なんだ」

という成好の言葉を聞き、奈理子の中で何かが切り替わった。

「わかった…行くわ」

と力を込めて答えるミラクルナイト。彼女の眼差しは再び鋭さを取り戻し、失神していた時の弱々しさから、水都の守護神としての確固たる意志を感じさせるものへと変わった。

成好らMNSFCの部員たちは、ミラクルナイトが再び立ち上がるのを見守る。ミラクルナイトは自分の周りを取り囲む人々に感謝の気持ちを込めて一礼し、セイクリッドウインドとの戦いの場所へと急ぐ。弱々しい姿から一転、力強い足取りで敵に向かうミラクルナイトの姿に、成好と部員たち、そして周りの市民も再び熱い声援を送った。

「ミラクルナイトが戻ってきたぞ!セイクリッドウインドを助けるんだ!」

という成好の声が水都公園に響き渡る。ミラクルナイトは、自分の使命と戦いに対する覚悟を新たにして、ミミズ男へと立ち向かうのだった。


噴水広場ではガストファングで風を操るセイクリッドウインドと粘液に包まれた柔軟な体駆使して攻めるミミズ男の激しい戦いが繰り広げられていた。その戦いに割り込む水色の光弾。素早く避けるミミズ男。

「奈理子!」

セイクリッドウインドが、戦いを見守る市民が歓声を上げる。水色の光弾を放ったのはミラクルナイトだった。一人では勝てなくても、セイクリッドウインドと協力すれば必ずミミズ男に勝てる。そう信じるミラクルナイトの表情は自信に満ちていた。ミミズ男との決戦が再び始まる。

「水都の平和を乱すミミズ男、今度こそあなたを倒します!」

とミラクルナイトの宣言に、市民は大歓声は更に大きくなる。ミミズ男は下着姿のミラクルナイトを舐めるような目で見ると

「そこまで言うのなら相手になってやる。ミラクルナイト、正々堂々と一対一で勝負だ!」

と叫ぶ。

「えっ?」

と驚くミラクルナイト。ミミズ男はミラクルナイトに向かってじわりじわりと接近し、その粘液に包まれた柔軟な体で攻撃を仕掛けようとしていた。

「待ちなさい、ミミズ男。アンタの相手は私でしょ!」

とセイクリッドウインドはミミズ男の提案に反論し、ミミズ男の前に立ち塞がる。ミミズ男は

「俺は元々奈理子の身体を楽しむつもりで来たんだ。一対一の戦いを望む相手に、正義のヒロインが二人ががりで襲いかかったりはしないよな?」

とセイクリッドウインドに投げかける。セイクリッドウインドは、ミミズ男の提案に反論しようとするが、ミミズ男の言葉に心が揺れる。

「う~ん」

と考え込むセイクリッドウインド。ミミズ男の挑発に、セイクリッドウインドは独りでミラクルナイトを戦わせることに葛藤する。

「セイクリッドウインド、ミミズ男の口車に乗せられないで!」

と焦るミラクルナイト。ミラクルナイトは一人でミミズ男に勝つ自信がなかった。セイクリッドウインドは

「じゃ、ミラクルナイトの次は私と勝負ってことでどう?」

とミミズ男に問う。

「もちろんだ、俺とミラクルナイトの戦いには手を出すなよ」

と俄然やる気を出すミミズ男。

「どうしてこうなるの…」

と呟くミラクルナイト。しかし、ミラクルナイトは、下着姿のままではあるが、決意の表情を浮かべ、戦う準備をしていた。

「奈理子、大丈夫?」

とセイクリッドウインドが心配そうにミラクルナイトに問いかける。ミラクルナイトは、少し不安そうな表情を見せつつも、

「大丈夫、私一人で戦います」

と力強く答えた。市民たちは、この一対一の戦いに固唾をのんで見守る。ミミズ男は、

「奈理子の身体を舐り尽くすぞ〜!」

とミラクルナイトに迫り、その長い体で締め付け、粘液で滑りを増す。ミラクルナイトは敏捷に動き、水色の光弾で反撃するが、ミミズ男の不気味な柔軟性と迅速な動きに苦戦する。

セイクリッドウインドは、手を出さずにミラクルナイトのサポートに徹する。一方、ミミズ男は

「奈理子、次は小便じゃなく別のお汁を吹き出しさせてやるぜ!」

と陰険な笑みを浮かべ、攻撃の手を緩めない。

この激しい戦いの中、ミラクルナイトは自分の内に秘めた力を呼び覚まし、ミミズ男に真っ向から立ち向かう。ミラクルナイトの勇敢な姿に市民たちは感動し、更なる声援を送るのだった。


水都公園の噴水広場で、ミミズ男の魔の手がミラクルナイト、奈理子に迫る。ミラクルナイトは掌から水色の光弾を放ち迎撃しようとするが、ミミズ男は巧みに避ける。ミラクルナイトの脇をすり抜けるミミズ男。すれ違い様に奈理子の純白のブラは剥ぎ取られ、小さな胸が露わになる。ミミズ男の素早い動きを終えないミラクルナイトは乳首を撫でる冷たい風を感じ、その現実を知る。

「きゃ~!」

と両手で胸を隠すミラクルナイト。混乱の中で、ミラクルナイトは必死に胸を隠しながらも、ミミズ男の長く粘液に覆われた身体が自分を締め付けてくるのを感じた。ミミズ男はミラクルナイトの背後に取り憑き、長い体をミラクルナイトに巻き付ける。芝生広場での戦いと全く同じ状況に陥ったミラクルナイト。ミミズ男に身体を締め上げられ、身動きができない。

「あぁぁ…」

ミラクルナイトの絶望の喘ぎ。遠のく意識の中、ミラクルナイトは再びミミズ男に負けてしまう悪夢がよぎる。

「奈理子は直ぐに失神するから、力を弱めて優しく締めないとな」

ミミズ男はミラクルナイトの耳元で陰湿な言葉を囁き、その身体を優しく、しかし確実に締め上げていく。ミラクルナイトはミミズ男に遊ばれる悔しさのあまり涙を流す。ミミズ男は、粘液を擦り付けられ身体を締め上げられるミラクルナイトの表情を楽しみながら

「気持ち良くなってきたか、奈理子?」

と聞く。泣きながら首を振るミラクルナイト。ミミズ男は、ミラクルナイトの股間を撫でて

「こんなに濡れてるのにねぇ〜」

と嘲る。そして、

「そろそろ奈理子をいただくとするか」

とミラクルナイトの拘束を解き、ミラクルナイトを押し倒した。

「いやぁ~!やめて!」

押さえ付けられともがくミラクルナイト。ミミズ男は

「うるせぇな」

と冷たく言い放つと、手を奈理子のショーツに伸ばし、それを剥ぎ取り、無防備な身体を露出させる。

「いやぁ〜!やめて!」

ともがくミラクルナイトの抵抗は虚しく、

「これでも咥えて大人しくしろ!」

とミミズ男は冷酷にも奈理子のショーツを彼女の口に押し込んだ。ミミズ男の粘液に覆われた体がミラクルナイトの上に覆いかぶさる。恐怖と絶望に包まれたミラクルナイトは、どうすることもできない。

この時、セイクリッドウインドが再び駆けつける。ミラクルナイトを救うため、ガストファングを振りかざし、強風を発生させる。風に煽られたミミズ男は一瞬動きを止め、その隙を見てセイクリッドウインドはミラクルナイトを引き離す。

「奈理子、大丈夫?」

と心配そうにミラクルナイトに声をかけるセイクリッドウインド。しかし、ミミズ男はすぐに立ち直り、再び二人に襲いかかる。セイクリッドウインドは、ミラクルナイトを護りつつ、戦いを続ける決意を固めるのだった。


水都公園の噴水広場、緊迫した空気が漂う中、

「卑怯だぞ!タイマンの勝負に手出しはしない約束だ!」

と長い体を更に伸ばし、セイクリッドウインドウに迫るミミズ男。

「あれのどこが正々堂々とした勝負なのよ!奈理子が泣いてるでしょ!」

とセイクリッドウインドウはガストファングを振るう。

ミラクルナイトは口に咥えたショーツを吐き出し、ブラはどこ?と周りを見渡す。

「奈理子ちゃん!」

成好が奈理子のブラを拾って向かって来る。

「会長さん、危ないです!戦いの中に入ってこないで下さい!」

ミラクルナイトは叫ぶ。

「奈理子ちゃんの危機を大人しく見ているだけではいけない!僕が奈理子ちゃんのブラジャーを着けてあげる」

と成好。

「好意は感謝しますけど、自分で着けます!」

と成好からブラを受取るミラクルナイト。

「ミミズ男は奈理子ちゃんと一対一の戦いを望んでいた。奈理子ちゃんがミミズ男を倒すんだ」

と成好はミラクルナイトの肩を掴む。

「でも、私の力じゃ…」勝てないと顔を伏せるミラクルナイト。

「奈理子ちゃんはミミズと同じ環形動物のヒル男やユムシ男を倒してきたじゃないか。相手の動きを止めてからのリボンストライク。ミラクルナイトの勝ちパターンに持ち込むんだ」

と成好。ミラクルナイトは過去の戦いを思い出す。ヒル男には商店街の人たちの声援に、ユムシ男にはヒメバチ女の鈴に助けられて勝利した。

「ここにいる水都市民は、みんな奈理子ちゃんの勝利を信じている。みんな奈理子ちゃんの仲間だ」

成好がミラクルナイトの目をじっと見る。ミラクルナイトは成好から受取ったブラを自ら着け直す。彼女の表情は決意に満ちていた。

「私、やります!」

と宣言するミラクルナイト。その声に市民たちは一斉に拍手を送り、勝利への期待を膨らませる。

一方、ミミズ男は不快そうにねじれながら、再び戦いの構えを取る。

「だったら、来い!」

と挑発するミミズ男に、ミラクルナイトは静かに応じた。市民たちの声援を背に、ミラクルナイトは力強く前へと進む。セイクリッドウインドウもミラクルナイトの決意の表情を見て、ここはミラクルナイトに任せることにした。

戦いは激しさを増し、ミラクルナイトはミミズ男の機敏な動きに対抗しながら、水色の光弾を連発する。しかし、ミミズ男は巧みにそれらを避け、次々と接近してくる。ミラクルナイトは、成好の言葉を思い出し、相手の動きを止めるチャンスを伺う。

そして、ついにその瞬間が訪れた。ミミズ男の隙を見逃さず、ミラクルナイトはリボンストライクを繰り出す。水色のリボンがミミズ男を包み込み、その動きを封じる。

「これで終わりよ!」

とミラクルナイトが叫ぶと、リボンが輝きを増しミミズ男はついに消滅していた。

市民たちは歓声を上げ、ミラクルナイトに熱い拍手を送る。成好も満足げに微笑みながら、ミラクルナイトを見守る。水都の守護神としての彼女の勝利を、誰もが喜んでいた。ミラクルナイトは、市民たちに向かって深々と一礼をし、戦いの後の静けさを感じながら、胸に溢れる感謝と達成感を噛みしめるのだった。


「みなさん、ありがとうございます!」

とミラクルナイトは下着姿のまま応援してくれた市民へ頭を下げる。セイクリッドウインドは

「すっかり、奈理子は下着姿が当たり前になってるね」

とミラクルナイトの姿を見て微笑む。ミラクルナイトは急に恥ずかしくなり、慌て変身を解いて水都中学の制服姿の奈理子に戻った。失禁したため、パンツが湿って気持ち悪い。奈理子は

「今日はドリームキャンディはいないの?」

と聞く。

「キャンディはちょっと用事があって今日は欠席」

とセイクリッドウインドウはにこやかに答える。ミラクルナイトは少し考え、

「もしかしてドリームキャンディって水都第一小学校?」

とセイクリッドウインドに聞いた。奈理子の弟隆が通う水都第一小学校は今日から修学旅行だ。もし、ドリームキャンディが隆と同じ小学校で同じ学年なら修学旅行に行っているはず。セイクリッドウインドは

「さぁ、どうだったかな…?」

はぐらかす。しかし、セイクリッドウインドは心の中では

「ドリームキャンディの寧々ちゃんは、奈理子の弟隆くんと楽しい時間を満喫しているよ」

と言いたくなるのを堪えていた。早く帰ってシャワーを浴びたい。奈理子は、

「ドリームキャンディによろしく」

とセイクリッドウインドに言うと、家に帰ろうと駆け出した。

「奈理子ちゃん!」

と成好が奈理子を呼び止める。振り返る奈理子に成好が

「バック!」

と奈理子のスクールバックを振る。バックの存在はミミズ男に投げられたときから忘れていた。市民の温かい声援を背に受けながら、スクールバッグを手に取る奈理子。彼女の顔には疲労が見て取れたが、それ以上に達成感と安堵が溢れていた。

「成好さん、いつも見守ってくれてありがとうございます」

と、感謝の言葉を成好に伝える奈理子。成好は微笑みながら、奈理子に向かって頭を下げた。

奈理子は、セイクリッドウインドと市民たちに手を振りながら、水都公園を後にした。彼女の一歩一歩には、戦いを終えたヒロインの重みがあった。歩くごとに、湿ったパンツが不快感を増していくが、奈理子はそれを我慢しながら家に急ぐ。

家に着いた奈理子は、まずシャワーを浴びることを思い浮かべた。ミミズ男との戦いで汚れた身体を清め、今日一日の疲れを洗い流すことが彼女の唯一の願いだった。シャワーの温かい水流に包まれながら、奈理子は戦いの記憶を流し去り、明日への元気を取り戻す。

水都の守護神ミラクルナイトとして、また新たな一日を戦い抜いた奈理子。彼女の前にはまだ多くの試練が待っているが、今日の勝利が、彼女に更なる自信と力を与えていた。そして、セイクリッドウインドやドリームキャンディといった仲間たちとともに、水都の平和を守るため、奈理子はこれからもミラクルナイトとして戦い続けるのだった。

(第99話へつづく)

(あとがき)