ミラクルナイト☆第201話
■鄙比田温泉・夕暮れの露天風呂
穏やかな夕暮れ。
山間にある鄙比田温泉の湯けむりが、涼やかな風にたなびいている。
遠くでホトトギスが鳴き、風に揺れる湯のれんをくぐって現れたのは、
白いバスタオル ...
ミラクルナイト☆第200話
午後四時過ぎ、水都女学院高校の白壁の校門を抜け、制服の夏服姿の奈理子はいつもの坂道を歩いていた。
白い日傘を差し、軽やかに揺れる水色のプリーツスカート。蝉の鳴き声が、10月とは思えぬ陽射しを強調する。
「うぅ〜暑い ...
ミラクルナイト☆第199話
【水都郊外・穢川研究所 地下第六指令室】
白い花嫁装束の残滓をまだ纏うかのような風情で、柚月は静かに九頭の前に膝を折った。
「……申し訳ありません。『花嫁の罠作戦』は、ミラクルナイトの予想外の根性により失敗しま ...
ミラクルナイト☆第196話
穢川研究所 地下戦闘作戦室 ― 九頭の執務室
低い照明の下、静かに香るのは乾いた薬品と微かに湿った青苔の匂い。壁に張り巡らされた蔓のような実験配線の中、九頭は白衣の襟元を整えながら書類の山を前にソワソワと落ち着きがなかった ...
ミラクルナイト☆第195話
水都郊外、穢川研究所・社長室。
革張りの重厚な椅子に背を預ける一人の男。
その目は眼前のガラス越しに見える工業都市の煙を睨みつけていた。
──合同会社穢川研究所・社長、勅使河原宗一郎。
老獪さと ...
ミラクルナイト☆第194話
「……また、負けちゃったのね……」
畳の上に正座して、プリンセス・コマリシャスは小さな手にハンカチを握りしめていた。魔法陣の水晶玉が、ミラクルナイトのドヤ顔とミラーグモダンの爆散シーンを映し出している。
「み、 ...
ミラクルナイト☆第190話
九月の風が少しだけ秋の匂いを含み始めた、水都の昼下がり。
水都タワー前の大型ビジョンには、白い光に包まれた少女の姿が繰り返し映し出されていた。
《——“奈理子のブラ”。その胸に、あなたの夢を支える。》
《“ ...
ミラクルナイト☆第184話
水都テレビ・生放送スタジオ──
「さあああああッ!今夜のスペシャルゲストはこの人ぉぉぉっ!!
白くて可憐で、でもスカートはよくなくす!
“水都の守護神”こと、ミラクルナイトーーー!!」
カメラが ...
ミラクルナイト☆第180話
「……アマリリス女、敗北。完全消滅。
映像による市民反応:約84%が“興奮と称賛”。ただし、ヒロインの“脱がされ耐性”への懸念も約12%存在」
電子パネルをスクロールしながら報告するのは、研究部門の総責任者、九頭( ...
ミラクルナイト☆第178話
午後五時。
夏の陽が傾き、校舎の影が少しずつ長くなっていく。
蝉の声が遠くで鳴き始める頃、水都中学の裏庭にはふたりの姿があった。
「……で、なんで校門じゃなくて裏庭に呼び出したわけ?」
不機嫌そ ...
ミルキーナイト~胡桃・21歳~☆第12章「風は、再び」
空は晴れていた。けれど、胡桃の心は曇っていた。
「ミルキー・シュート!」
無数の光弾が、町はずれの斜面に群がっていた小型魔物を一掃する。その光の中心に立つミルキーナイトの表情は、冷たい。
「…… ...
ミラクルナイト☆第177話
夏の夕暮れ。
淡い光が運河の水面に反射し、波間がキラキラと揺れている。
水都公園の橋の下、その木陰は外の喧騒から逃れたような穏やかな場所だった。
「ねえ、ライム……誰にも見られてないよね……?」 ...
