ミラクルナイト☆第197話
朝の水都女学院高校、秋の澄んだ空気に包まれた校舎の中庭には、朝日を浴びて光る噴水の水飛沫。制服姿の乙女たちが三々五々登校していく中、正門からゆっくりと現れたのは、制服の襟を丁寧に整えた奈理子だった。
「奈理子さん!登校した ...
ミラクルナイト☆第196話
穢川研究所 地下戦闘作戦室 ― 九頭の執務室
低い照明の下、静かに香るのは乾いた薬品と微かに湿った青苔の匂い。壁に張り巡らされた蔓のような実験配線の中、九頭は白衣の襟元を整えながら書類の山を前にソワソワと落ち着きがなかった ...
ミラクルナイト☆第195話
水都郊外、穢川研究所・社長室。
革張りの重厚な椅子に背を預ける一人の男。
その目は眼前のガラス越しに見える工業都市の煙を睨みつけていた。
──合同会社穢川研究所・社長、勅使河原宗一郎。
老獪さと ...
ミラクルナイト☆第194話
「……また、負けちゃったのね……」
畳の上に正座して、プリンセス・コマリシャスは小さな手にハンカチを握りしめていた。魔法陣の水晶玉が、ミラクルナイトのドヤ顔とミラーグモダンの爆散シーンを映し出している。
「み、 ...
ミラクルナイト☆第192話
──放課後の水都市立図書館。最上階のガラス張りのラウンジには、柔らかな夕陽が差し込んでいた。
野宮奈理子は、制服のまま静かに腰をかけ、校外活動記録ノートの空白を睨んでいた。
「恋人との関係について、将来への展望 ...
ミラクルナイト☆第191話
水都の夜は、光に溢れている。
高層ビルのLED、観覧車のイルミネーション、街角の巨大モニターには“奈理子のブラ&ショーツ”のCMが音もなく流れていた。
その光の下、駅前広場の片隅。
ベンチに腰掛けた一人の男 ...
ミラクルナイト☆第190話
九月の風が少しだけ秋の匂いを含み始めた、水都の昼下がり。
水都タワー前の大型ビジョンには、白い光に包まれた少女の姿が繰り返し映し出されていた。
《——“奈理子のブラ”。その胸に、あなたの夢を支える。》
《“ ...
ミラクルナイト☆第189話
澄み切った青空。
噴水の水音が響く、中庭のテラス席。水都女学院の制服に身を包んだ少女たちが、ティーセットを囲んでいた。
「ほんとうに、購買のクロワッサンってすぐ売り切れてしまうのね……っ」
奈理子がハン ...
ミラクルナイト☆第188話
——鄙野・魔界本拠地にて
ぺたり。
冷えた畳の上に、大きなクッションと抱き枕。
その中心で、魔界の主がぐで〜んと寝転がっている。
「むぅ〜〜〜……なんで“可愛さ比べ”に勝てなかったの〜……あ ...
ミラクルナイト☆第187話
鄙野町外れ、かつて旅館だった古びた建物。その一室、畳の上に描かれた複雑な魔法陣が淡く光を放ち、空気が湿り気を帯びる。
「紗理奈ぁ〜!今日もカワイイお茶お願い〜」
子どものような声と共に、床にあぐらをかく幼女の姿 ...
ミラクルナイト☆第186話
奈理子の部屋・日曜の朝──
「……んぅ……」
学園祭の翌日。日曜の朝。
奈理子の部屋に差し込む朝日が、白いレースのカーテンを柔らかく透かしていた。
大きな伸びをして、布団の中でゴロリと寝返り ...
ミラクルナイト☆第185話
水都大学・正門前──
「わあ……すごい、人……!」
制服姿のまま、水都大学の正門をくぐった野宮奈理子は、あまりの賑わいに思わず声を漏らした。
屋台、装飾、仮装した学生たち。大学生たちのはじけた空気は、女 ...
